甲斐駒ケ岳(黒戸尾根) 2009.9.21(Mon)〜22(Tue)
【データ】
●標高:2,967m
●標高差:+約2,200m(黒戸尾根の登り)、−約940m(北沢峠への下り)
●歩行距離:約13.5km(1日目:約7.5km+2日目:約6.0km)
●ルート:1日目=尾白渓谷駐車場〜竹宇駒ケ岳神社〜笹ノ平〜五合目小屋跡〜
七丈第一小屋〜テント場
2日目=テント場〜八合目〜甲斐駒ケ岳〜駒津峰〜双児山〜北沢峠
●アクセス:中央道須玉ICから甲州街道(R20号)を経て駐車場まで約30分。
※途中、道の駅「はくしゅう」と尾白の湯(700円)あり。
【行程】
この夏3度目の登山の行先は「黒戸尾根で登る甲斐駒」に決定していました。甲斐駒は古くから信仰登山が盛んですが、その登山道に使われていたのが、今回登った黒戸尾根です。「黒戸尾根から登らなければ甲斐駒に登ったことにはならない」といわれるルートですが、日本三大急登の1つに数えられ、標高差はなんと約2,200mで、鎖や梯子が連続する難ルートとして有名です。初めて甲斐駒に登った時は、手軽に北沢峠から登りましたが、鎖場や梯子の登山には慣れたし、そろそろ登れるだろうと思い、今回張り切って挑戦することにしました。
できればシルバーウィークの連休中に行きたいところでしたが、途中唯一の山小屋である七丈小屋は狭く(収容人数70名)、連休中は大混雑が予想され、かといってテント泊装備で登るにはキツそうなので、ここは混雑を避けて翌週に決行の予定でした。
―が。連休の週間予報に晴れマーク
がずらりと並んでいるのを目にした母が「やっぱり連休中に登ろう
」と言い出して、急きょ連休中に登ってくることになりました
しかも、布団1枚に3人のような悲劇的混雑が予想されたので、結局テント泊装備で登ることに
必要なものは既に買いそろえてあったので、土曜日に軽量コンパクト化を図りながらパッキングをして(最終的に約8kgになりました。)、日曜の15時過ぎに自宅を出発しました

途中でやや渋滞が発生していましたが、ほぼ順調に進み、中央道の双葉SAで夕飯タイム。ちょうど夕飯時で、駐車場待ちの渋滞が発生していて、どうなることかと思いましたがなんとか車を止め、レストランへ。ここも行列ができていましたが、ちょっと観察してみると回転が速かったのでそのまま並ぶことにしました。
あらかじめウェブサイトで調べて目をつけておいた「ハッシュドオムライス」@980円を注文。「黒富士農場の自然放牧卵をたっぷり3個使った」というオムライスは卵がふわとろで、ハッシュドビーフも美味でしたが、中のライスは冷凍のミックスベジを使っていてちょっとお粗末な感じでした
でもサービスエリアでこのレベルのお食事なら十分美味しいと思います。須玉ICで下りて、甲州街道を進み、途中のコンビニ(ローソン。20時頃でおにぎりは殆ど売り切れでした。登山客が買い占めた模様
)で食料を調達して、さらに途中の道の駅で歯磨きをして、竹宇駒ケ岳神社の手前にある尾白渓谷駐車場に20:30頃に到着。駐車率は70〜80%くらい。帰りに着替えやすい端っこのスペースに駐車して、トイレ(水洗。まあキレイな部類ですが、ここで歯磨きするのはためらわれる感じ。。。)を済ませて21:00頃に就寝

9月21日(月) 4:00起床。辺りはまだ真っ暗です。二度寝をしそうになりながらのそのそと起きだして、身支度を始め、シャッキリ目が覚めたところで朝食のサンドイッチを食べます。周りの登山客も手早く準備を済ませ、次々と出発していますが、装備を見る限り日帰りの人のようでした。
我が家も当初の予定では4:30出発のつもりでしたが、先日乗鞍で観光客がクマに襲われる事故があり、甲斐駒にもクマの目撃例が多数あるので暗い中での山歩きを避けるべく、ヘッデンが不要なくらい明るくなってから出発することにしました。一応カウベルも持参しましたが、他にもベルをつけてる人が多数いたので、皆さんクマ対策だったようです。
5:20に尾白渓谷駐車場を出発

駐車場奥の林道を進みます。
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歩くこと5分ちょっとで竹宇(ちくう)駒ケ岳神社に到着

お賽銭をして、安全登山を祈願します。
お社の左手を進むとすぐに吊り橋があります。
定員5名の丈夫な吊り橋。
すぐにクマ出没注意の看板が。
クマにあったら「さわがず、走らず、あとずさり」が大事
クマにあったら「さわがず、走らず、あとずさり」が大事

分岐を左手に進むと、いきなり急登が始まります。さすがに「日本三大急登」の名は伊達じゃありません。息を切らさないようにゆっくりと登っていきます。

黒戸尾根は、さすがに上級者向けなだけあって、大型連休中にもかかわらず、人は少なめでした。いつもならありがたいことですが、今回はクマが気になるのでもう少し賑やかな方がいいねといいながら、カウベルを鳴らして進んでいきます。
いつもなら中高年のスローペースの集団を抜かしていくところですが、上級者だらけの山では私が一番ノロマな部類のようで、健脚者にあっさりと追い抜かれていきます。黒戸尾根の特徴としては、登山客のほかに、トレイルランナーが多く、文字通り走り去って行きました

健脚者には、日帰り装備・小屋泊まり装備・テント泊装備に関係なく皆さんに追い抜かれ、私たちは休憩中のパーティーを追い抜かすくらいでした(そしてその後すぐに抜き去られる)。 登山客にも下山客にも、私たちの荷物の少なさを見て「小屋泊まりですか?」と心配そうに聞かれました。実は、七丈小屋は荷揚げが間に合わず、現在は食事の提供ができないので、小屋泊まりでも自炊が必須なのですが(カップ麺のみ提供しているとのこと)、小屋は小屋番のご主人が1人で切り盛りしていて、ウェブサイトもないし電話もつながらないので、他の登山客の口コミ情報と登山口の控えめな(=気づきにくい)看板なしでは食事なしの情報を入手できない状態でした。
なので、私たちの日帰りにしては重装備で、泊まり装備にしては軽装備な様子を見て、皆さん食事の用意があるのか心配して声をかけてくださいましたが「テント泊です
」と答えると皆さん大変驚いていました
まあ今回は銀マットも用意しないで必要最低限の装備にしたので、テント泊とは言わなければ気付かれない装備でしたが…。

木漏れ日の中、柔らかくて歩きやすいものの、傾斜のきつい急登の道を黙々と進んでいきます。途中で母が野生の猿の集団を発見しましたが、カウベルの音を聞いて逃げてしまい、私は実際に見ることはできませんでした

次の通過ポイントである笹ノ平には「まだつかないのか
」と気が遠くなるほど、樹林帯の中のジグザグ急登が続きます。事前に予習済みだったので、笹ノ平までの道のりが想像以上に長いことは把握していましたが、確かに気が遠くなるほどの道のりでした(笑)歩き始めて2時間半で、7:50に笹ノ平の分岐に到着
色んな人に抜かされまくり、かなりスローペースだったのでコースタイム(我が家はいつもYAMAPを参考にしています。YAMAPだとここまで3:10です。)よりかなり遅れているかと思いきや、コースタイムを40分上回るペースでした
持参していた行程表では、4:30出発予定だったので、出発が50分遅れたにも関わらず、ここで時間を稼ぐことができたので、出発の遅れを取り戻して、笹ノ平到着は予定より10分遅れにとどまりました。ということで、このまま行程表どおりの時間で先に進むことにします。

信仰の道らしく、あちこちに石像が。
段々と岩場が増えてきます。
9:40に有名な危険スポットの刃渡りに到着
天気予報では晴れのはずが、真っ白な空を見てガッカリ…
とりあえず、この先の岩場の連続に備えるべく、おにぎり2個でエネルギー補給をします。休憩中に青空が広がりました



ガイドブックでは危険だと脅かされていましたが、実際に登ってみると大したことのない一般的な岩場です。むしろ補助用の鎖があるので、岩場に慣れた人にとっては安全な部類に入るのではないでしょうか。。。
とはいえ、足場は狭いので油断しないで進みます。
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右手後方には八ヶ岳連峰が見えました。
そして左手前方には地蔵岳のオベリスクが目を引く鳳凰三山。

標高が上がるにつれ、秋の気配が深まります。
10:30に刀利天狗に到着
誰かのお供え物らしき真っ赤なリンゴが美味しそうです…
もう少し登った後、「もったいない
」と叫びたくなるほどの(実際叫びました・笑)下りが続きます。青空に映える紅葉


ぐんぐんと下り、五合目小屋の跡(看板等もなく、ただの更地になっています)に11:15に到着
ここでもコースタイムよりも早く到着したので、どうやらコース全体を通してコースタイムを上回るペースで歩けそうです(というか、周りの登山者のレベルを見る限り、YAMAPのコースタイムが遅すぎ
)。この五合目ではちょっとおかしなねじれ現象が発生しています。登り方向には「下山道」の標識が。
そして下り方向には「登山道」(笑)
ゴミだらけ(五合目小屋の名残?)の斜面を下ってすぐに五合目鞍部に到着。この先は梯子の連続という体力を使うルートなので、日陰でまたおにぎりを食べてエネルギーを補給します

1日目・後編に続く
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