キヤノンの偽装請負、労働者が正社員化申し入れ(10/18 朝日新聞) 請負法制「無理ありすぎる」 御手洗氏、経財会議で発言(10/18 朝日新聞) 唖然とさせられるような記事である。「偽装請負」という違法な雇用形態を続けてきたキャノン。そのキャノンの会長でもあり、日本経団連会長でもある御手洗冨士夫氏が、13日に開かれた政府の経済財政諮問会議で「請負法制には無理がありすぎる」「これをぜひもう一度見直してほしい」と主張していたというのである。18日に公開された議事要旨によると、御手洗氏は「(派遣労働者を)三年たったら正社員にしろと硬直的にすると、たちまち日本のコストは硬直的になってしまう」などとも主張している。 偽装請負という違法行為を続けておきながら、「請負法制には無理がありすぎる」「見直してほしい」などとは、開き直りも甚だしい。偽装請負で働かされる側が得られるのは、賃金ではなく報酬である。厚生年金ではなく国民年金である。しかも有給休暇もなく、何時間働こうが残業代もなく、失業保険もない。要するに、働く側からすれば、まともな社会保障もなく働かされ、雇用者側からすれば圧倒的に手軽(いつでも切り捨てることができる)かつ低コストで働かせることができるのである。労働力が必要なときだけ安上がりに調達し、いらなくなれば切り捨てる―――。偽装請負は、労働力をあたかも機械の部品かなにかのように扱うという、人間の尊厳を踏みにじる行為である。法によって禁止されるのも当然である。請負法制を「見直しておほしい」と主張する御手洗氏はいったい、額に汗して働く人たちのことを、何だと思っているのだろうか。 ちなみにこの経済諮問会議の座長は、安倍総理大臣が勤めている。安倍氏はつねづね、教育再生の一環として、子供たちに規範意識を持たせることが大切だと主張していたはずである。ならばぜひ、経団連の会長にも規範意識を持ってもらうよう主張されてはいかがだろうか。さらに言えば、偽装請負やサービス残業などの違法行為を行っている多くの企業の規範意識についても「問題がある」と主張されてはいかがだろうか。 まさか、「子どもの規範意識は大切な問題だが、経済界トップの規範意識は問わない」、なんていうことはないでしょうね、安倍総理! 【参考リンク】 労働を労働でなくす偽装請負の横行(ブログ時評) 【過去の関連記事】 異常な社会:自殺者過去最悪の3万4427人(2004.7.25) 経団連 奥田会長の視野の狭さ(2003.11.24) 小泉改革がもたらす、殺伐とした社会(2003.5.24)...
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