NEDと「民主主義促進」戦略がどの様に米国の介入政策に使われているのか? またそれらがベネズエラではどの様な働きをしているのかを、主に1990年のニカラグアにおける介入と対比して説明するウィリアム・I・ロビンソンのインタビューを全文翻訳。
(〔キッコウカッコ〕内のリンクは訳者、その他は原文まま)
地球規模の市民社会の戦い
〔The Battle for Global Civil Society;Original Article in English/ZNet原文〕
ウィリアム・I・ロビンソン&ジョナ・ギンディン〔William I. Robinson and Jonah Gindin〕
Venezuelanalysis.com;2005年6月13日
過去20年の間に米国の対外政策は大きく変わった。その関心と目的は、共産主義の崩壊にも関わらず、ほぼ同じままだが、それらを獲得する仕組みは発展した。1980年代の初期から米国の政策立案者たちは「民主主義の促進」という戦略の実験を始めた。しかし、これは「国家安全保障」や「テロとの戦い」と同等の婉曲語法でしかない。「米国が促進しているのは民主主義ではない」とUCサンタバーバラ大学の社会学教授、ウィリアム・I・ロビンソンは言う。1980年代のサンディニスタ政権のニカラグア〔Sandinista Nicaragua〕における主要な米国対外政策の開始以来、ロビンソンは米国の「民主主義の促進」を研究している。
1980年から87年の間Agencia Nueva Nicaragua〔ニカラグアの国際ニュース提供機関〕の記者、そして後に編集長として、またその後ニカラグア外務省で米国の対外政策についての顧問として、ロビンソンは1990年のニカラグア選挙での米国の選挙介入を直に目撃した。そのすべてをロビンソンは1992年出版の本「A Faustian Bargain: U.S. Intervention in the Nicaraguan Elections and American Foreign Policy in the Post-Cold War Era〔原著〕」に記録し、1992年から1996年の間にこの米国対外政策の変化の理論立てをし、それを元に世界を観察した。この努力は彼の1996年出版の本、「Promoting Polyarchy: Globalization, U.S. Intervention, and Hegemony〔原著〕」に実った。
ここ最近行われたVenezuelanalysis.comとのインタビューの中で〔まとめ部分日本語訳〕、元CIAエージェント、フィリップ・エイジー〔Philip Agee〕は1990年のニカラグア選挙への米国介入と、ベネズエラで適用されている同等の介入のモデルとの間の類似性を指摘した。米国民主主義基金(NED)〔National Endowment for Democracy〕とその複数の諸団体、国際問題民主研究所(NDI)〔あるいは米国民主党国際研究所;National Democratic Institute for International Affairs〕、共和党国際研究所(IRI)〔あるいは国際共和党協会;International Republican Institute〕、国際民間企業センター(CIPE)〔Center for International Private Enterprise〕、米国労働総同盟・産別会議〔AFL-CIO〕の「連帯センター〔Solidarity Center〕」(ACILS)は全てベネズエラに関わっている――NDIとIRIは事務所をベネズエラにもっている。米国国際開発庁(AID)〔Agency for International Development〕と国際代替開発〔Development Alternatives International〕と呼ばれるAIDと契約をしている非公開会社と共に、これらの団体はベネズエラの反体制派に資金を提供している。おそらく最も有名な例はその主張によると「市民社会」の団体スメート〔Sumate〕だろう。5月31日、スメートの会長マリア・コリーナ・マチャド〔Maria Corina Machado〕は米大統領ブッシュと個人的に会うためホワイト・ハウスに招待された――ベネズエラ大統領ウゴ・チャベス〔Hugo Chavez〕がいまだに受けていない特権である。しかし、スメートは氷山の一角でしかない。ベネズエラの左派大統領ウゴ・チャベスを退ける米国の多面的な試みの一環として、多くの政治政党やNGO〔非政府組織〕は、これらの団体やその他の経路から補助金を受け取っている。
「以前の米国干渉主義とは違い、新しい介入は、〔過去〕介入された諸国での政権構造に対するのとは対照的に、市民社会自体に非常に強く焦点をあてている、」とロビンソンは〔彼の本〕Promoting Polyarchyで述べている。この新しい政治的介入は「米国の有力な団体及び国際システムの主要分野とのつながりを持った、被介入国の市民社会に勢力を作り上げることに重点をおいている。」従って、「支配を行使する舞台」としての「民主主義促進」戦略において、市民社会は重要な役割を果たしている、とロビンソンは言う。
2006年後半に予定された大統領選を控え、そしてごく最近チャベスの支持率が70.5パーセントに達したいま、いかなる手段を使ってでも米国の体制転換組織は大奮闘するだろう。ロビンソンは言う、「これは成熟しきった戦略だ...ウゴ・チャベスの政権を転覆する為の。」「米国は全ての様々な手段を分析するだろう、」目的を遂行するために利用可能なあらゆる手段を。
ジョナ・ギンディン:民主主義の促進は本質的に帝国主義的なのですか?
ウィリアム・I・ロビンソン:民主主義の促進は本質的に帝国主義的ではない。その逆で、本質的に革命的で進歩的です。けれども、あなたは間違った質問の仕方をしていると思う。なぜなら米国が促進しているのは民主主義ではないのだから。彼らがしている事は本質的に帝国主義的で、民主主義を促進する事は本質的に帝国主義的ではなく、民主主義を促進する事は素晴らしい、まったく素晴らしい事です。社会運動は民主主義を促進し、北〔先進諸国〕と南〔発展途上国〕両方における社会運動、北における連帯運動、南の民衆運動、これら全ては民主主義を促進している。米国の対外政策は民主主義の促進とはまったく何の関係もありません。
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