中級クラスである一人の生徒から「中国語でこんな言い方はしない」とクレームをつけられた。このクラスのテキストはネイティブチェックを入れてなかったが、クレームのついた部分は後日調べても特に問題はなかった。
当時まだネットで検索なんていう便利な方法はなかったので、調べるのはとても骨が折れる作業だ。もしネイティブ講師なら「こう言う」とひとこと言えばそれで済むが、日本人講師はそういう訳にはいかない。証拠を挙げて証明する、つまり論証するしか説得力を持たない。
これ以降この中級クラスのテキストは全て小説、エッセイ、芝居や漫才の台本などから適当な短文をピックアップして使用した。万が一クレームがついてもすぐに出典を示せる。
この作業はさらに手間がかかったが、こちらも意地になってやった。当時は仕事も今ほど忙しくなく時間的には余裕があったので可能だった。今なら絶対無理だ。まあ、若気の至りだろう。


