只今席を外しております
初対面のあいさつ“初次见面,请多关照。”「初めまして、よろしくお願いします」は中国人同士では言わないことはよく知られている。
これは中国の言語習慣を無視した日本語の単なる中国語訳だからである。意味は通じるが不自然なのだ。初対面では普通に“你好!”でいい。しかし最近“初次见面,请多关照。”は日本人がよく言う日本式中国語として中国の都市部では認知され始めており、相手に好印象をもって受け入れられているので、これはこれで使ってもいいという意見もある。
他の例も見てみよう。
電話での一次対応でよく出てくる「只今席を外しております」というのも、中国人の習慣に合わないようだ。彼らは実際には当該人がいなければ先ず“不在!”とだけしか言わない。もし詳しく聞かれて、社内にいるが席を外していることを知っていれば“他现在不在座位。”や“他现在走开了。”などと答える可能性はあるが、日本人のような対応の仕方ではない。
「○○さんはいらっしゃいますか」
「申し訳ございません、只今席を外しております」
「戻られましたらお電話いただけるようご伝言下さい」
「かしこまりました」
のような会話にはならない。
最も多い電話対応は以下のような感じである。
“××在吗?”「○○さんはいらっしゃいますか」
“不在。”「いません」
“什么时候回来?”「いつ戻られますか」
“不知道。”「知りません」
中国の会社は基本的に縦割りの人間関係で、しかも横の関係はライバル関係にある。だから同等ポストにいる他社員の仕事にはタッチしないし、足を引っぱることはあっても協力などしない。当然電話で聞かれても当人がどこにいるか知らないし、たとえ知っていても教えないことさえありうる。伝言なども伝わらないのがほとんどだ。
だから最初から「申し訳ございません、只今席を外しております」などというセリフが出てくるはずないのだ。
但しこれには個人差もあるし、社内研修で改革している会社もあるので、全てではないことは一言付け加えておかねればならない。私が言っているのはあくまでスタンダードである。
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