面子(メンツ)の有効利用
“对不起”は直訳すると顔向けが出来ないとなり、意味が非常に重くなる。加えて中国は日本のように何でもとりあえず謝っておく「すみません文化」ではなく、簡単に非を認めて謝罪するのをよしとしない文化である。よって中国側に非があると思われてもなかなか“对不起”とは言ってもらえず、あれやこれやと理屈を並べ立てられ煙にまかれてしまう。
中国人に“对不起”と言わせたい場合の最終手段は面子(メンツ)を持ち出すことである。中国人の面子重視を逆手に取るわけだ。例えはこんな風に――
“你让我没面子了!”「あなたに面子をつぶされた」
“面子全让你给丢光了!”「お陰で面子まるつぶれだ」
“我的面子往哪儿搁!?”「私の面子をどうしてくれるのですか。」
中国人にとって面子をつぶすということは理由のいかんを問わず悪であり、それだけで十分“对不起”に値する。
また相手に強い要望をするときも面子は有効である。面子まで持ち出してお願いすることは、一種の超法規的措置を講じてほしい、いろいろと問題はあるだろうがそこを何とか理屈を超えてお願いすると言っていることになる。
“给我个面子吧!”「私の顔を立ててください」
“看在我的面子上,……”「私の顔を立てて……」
面子を盾に取られれば、中国人は仕方がない一肌脱ごうとなる可能性が高くなる。
最後に一言付け加えておくが、日ごろ面子など口にしない人が敢えて言うからいいわけで、ここぞというときに使わないと効果はない。あまり乱用していては「それがどうした」と言われるのがおちだ。
また面子を盾に要望を聞き入れてもらうということは、相手に一つ貸しを作ってしまったと考えておかなければならない。
| このブログのURL
|この記事のURL