月も変わって3月、弥生です。
といえばやっぱり「さくら」しかないでしょう。
桜の開花予報が出始めれば、今年のお花見はどこへ行こうと気分もふくらみます。
桜のお菓子に器やインテリア、桜のフレグランスや石鹸まで、街の中にも桜があふれます。
お花見は楽しみでも桜を意識したファッションは洋装ではまず聞かない…
そんなこと気にもしないですね、そういえば。
かたや和装の世界、呉服屋さんも着る人もここぞとばかり力を入れたくなるのがこの桜の季節です。
もちろんデザイン化されていれば一年中、夏でも秋でも着られる柄なのですが、なんといっても自然界の桜の季節、旬ですから。
それにしても日本人の遺伝子には桜が摺込まれているのでしょうか。
もし今時風に和装で使われる柄ランキングなど。きっと第1位は桜だと思います。
さて、その桜、着物でどう表現するか。
桜の花や花びらなど柄で直接的に表す、桜の色を取り入れる、あるいは和歌や古典文学の場面を想起させる知的遊びまで着る人ひとりひとりの感性に拠るところでしょう。
今回はそんなさくらのコーディネートです。
桜も咲けば春爛漫、気温が上がってコートや羽織がいらない日も多くなります。
そんな軽やかな日の装いに今回は半幅帯を使ったコーディネートなど。
吉野間道の着物に博多にしては珍しい華やかな枝垂桜を織った半幅帯で。
せっかくの柄なので小物は使わず帯だけで装います。
黒塗の下駄で足元も粋に。
吉野間道は江戸時代の島原の名妓、吉野太夫が愛用したことからそう呼ばれるようになった名物裂のひとつです。
小粋な格子柄の雰囲気とともに、桜に吉野をかけて楽しみます。
これも博多の半幅ですがぐっとイメージが変わります。
グレーと焦げ茶、大胆に上下二段で分かれた境には桜色が。
同じ組み合わせ、着物をダークなものに変えて。
紋織りの帯は緯糸(よこ糸)に桜色が使われているため、よく見ると全体にもピンクが浮き出ています。
こちらはいつもと相変わらぬ地味渋の後ろ姿、どこに桜…?
帯の上にいた!
花びら形の帯留は象牙の職人もの(→竹蔵龍)。
小さめでも存在感があります。
こちらは襟元に。
綸子の襦袢地を転用、白の光沢だけの桜がかえって華やかです。
初春のコーディネートに使用の細雪と同シリーズ(→着物好日)
紬好き/渋好み/控え目、だけど人と同じはやだ!(笑)という方にはこんな桜がお薦めかも。どちらもさりげないですが、か・な・り目立ちます。
おまけ
宇野千代さんデザインの巾着はクリップや着付け小物持ち歩き用に愛用
桜の柄の着物は(やっぱりというか)私の手持ちにはありませんでしたが、それでも襦袢の地模様、帯揚げに少しなど桜柄はけっこう多いものだとあらためて思いました。
メインの着物や帯で桜を満喫するもよし、普段よく着る着物のどこかにちょっとだけ桜を取り入れるもよし。
そんな風にして今年の桜、楽しんでみてはいかがですか♪

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