自分の仕事の大半は、投資先の会議への参加である。会議をマ
ネジメントすることが、投資先を成長させるには非常に有効だ、と
思っている。ベンチャー企業の会議は、大企業の会議とは異なり、
資料が事前に配布されることは殆どなく、文字通りぶっつけ本番
である。良し悪しは抜きにして、その場で得た情報に基づいて、
参加者に的確な課題認識をしてもらうことが重要な役割になる。
ベンチャー企業は課題だらけであり、会議でも問題点が無限に
噴出する。現場経験のないエリート・キャピタリストは、出てきた
問題に模範解答を示すが、ほとんどの場合、効果がない。
重要なことは、多くの問題の中で、何を優先課題とし、緊急に取
り組むか、ということである。課題の優先順位づけこそが、混乱
した日常を解消し、選択と集中を可能にする。
対策の内容は模範解答である必要はない。正解が一つではな
いビジネスの世界では、対策に多くの人が合意(共感)し、団結
して実践していくことが重要であり、企業の活力になる。
そういう意味で、決めたことが実行されるよう、誰が、いつまでに
やるかを明確に決め、進捗を厳しく管理することが、社員の参加
意識を高め、成長の原動力となる。
投資先の最優先課題は、成長ステージで、3つに大別している。
資金繰り(黒字化)、成長促進(収益率改善)、Exit戦略である。
黒字化していない企業は、資金繰りが最も重要である。新たな
チャレンジで常態化した赤字を脱却する必要がある反面、チャ
レンジの成果を得られるまでの兵糧米は確保する必要がある。
売上に結びつく部分に資金を集中投下する選択が求められる。
資金の減少が止まったら、Exitを睨んで成長促進が必要となる。
人材が制約要因にならないビジネスに取り組んだり、他社との
協業によって自社の強みを発揮し、社員一人当たりの付加価値
(営業利益)を飛躍的に増加させていく必要がある。
Exit戦略は投資家だけの事情ではなく、採用や事業展開にプラ
ス効果も大きいので、時期を決めて準備を進めていくことが重要
になる。ある程度の形式具備も割り切って前向きに取り組んでい
くべきだと思っている。
ぶっつけ本番だからと言って、事前準備なしに臨んでも、的を得
た発言は無理である。企業の業況や優先すべき課題は常に意識
しており、打開策にはいつも知恵を絞っている。前回の会議からの
流れも踏まえ、会議によって方向性を揃え、成長の風を吹かせる
ことが、自分の役割だと自認している。
最近は、時間の許す限り、会議のある会社の近くの場所で30分
以上事前準備をしている。ぶっつけ本番の会議は、思いつきで
発言する人が多く、混乱が増大しやすいので、事前準備を周到
に行うことで、課題の優先順位づけが可能になる。
2006.9.24
| このブログのURL
|この記事のURL