以前読んだ本によると、本当の上流階級の人々の暮らしは質素なのだという。
以前、ベルギーで会った伯爵夫人は、気品があってすばらしい老婦人だったが、
確かに質素そのものの生活をしているようだった。
そういう家柄的に上流でない人が、上流として認められたくふるまうのが社交界で、
海外の超金持ちの仕事は「社交である」のだそうだ。
そうした「社交」をお仕事としている人たちは、
当然「浪費」もまたお仕事のうちであるからして、
ゴージャスなファッションやら宝石やらに大金をつぎ込んで、
つぎ込んで、つぎ込んで、
それでもまだまだお金はうなるほどあるのが海外のお金持ちらしい。
さっき、関西の呉服屋さんの営業をしているKくんと、
円山町の元料亭だったお店でランチをした。
その店は、それはそれは有名な、立派な料亭だったのに、
いまでは単なるビルのなかの、ごくふつうの店になりさがっている。
「このへんは昔、花街だったんだよね」<私
「このお店も、昔はすごく立派な料亭だったの」<私
「でも、接待族とかいなくなって、さびれちゃったんだろうな」<私
「ああ、京都とかでもそうですよ」<Kくん
「料亭の前にタクシー泊まってても動きませんもの」<Kくん
「接待費を削れなんて、誰がいいだしたんだろうねえ」<私
「ほんまにねえ。料亭の女将さんとか、高い着物をたくさん買ってくれますから」<Kくん
「料亭に使うお金なら、国内の伝統芸能を支えることになるのにねえ」<私
「そうです。そうです」<Kくん
「海外のブランドものにお金つかったり、外国人パブにお金落とすくらいなら、ちゃんと国産の和服美人を愛人にしたほうがいいよねえ」<私
「そりゃ、おもろいでんなあ」<Kくん
とまあ、話はセレブとは全然違うほうにいってしまったけれど、
まあ、日本のセレブなんていうのはたかがしれてるかな、というところでも意見は一致した。



