風の音がした。
でも、それは「風そのもの」の音ではなく、
風が僕の耳に当たった音。
耳の形が違う人には、違う音が聞こえているだろうし、
馬やねずみには、もっと違う音が聞こえているのだろう。
聞いているのは、本当に風の音なのか。
実は、僕の音なのではないだろうか。
僕の耳から発せられた、僕の音。
風の影響を受けて、僕から生まれた音。
けれども僕は、
僕の耳に風が当たる、この音こそを風らしく感じ...
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