今回は民主党のホームページより投稿させていただいた意見を掲載します。
これは9月17日に投稿した内容です。
これより後に鳩山首相がCO2削減目標25%の演説を国連総会でしました。
現在の流れを見ると「無理だ」という消極論が多勢を占めているかと思います。
しかし、私はこれはどうしてもやらなければならない課題である、そう感じています。
今できることを着実にやっていくこと、これだけでどれだけの効果を得られるのか、考えていきたいと思っています。
では、以下が意見の内容です。
件名: ピンポイントODAで平和への布石を
連日のご意見すみません。日本を明るくしたいという思いをお伝えしたく思います。
今回は、前にも外交についてご意見させていただきましたが、新たな外交の切り札についてです。私が「ピンポイントODA」と呼んでいるものです。
「ピンポイントODA」とは、一言で言うと、世界の中で、緊急性が高く、なおかつ現地で必要とされている問題について、迅速に行動をする援助のことです。なおかつ、最初は少人数で現地に赴き、実態を調査し、本当に必要な問題に対してのみ援助を行うことで、援助の無駄を省くことを狙ったものです。ODAについては、現在は様々な省庁で予算が決められてから実行、という流れになっていると思います。ですので「ピンポイントODA」については、別枠で予算を設ける必要もあるかと思います。とはいえ、必要性が高い政策であると私は確信しております。
さらに、この「ピンポイントODA」により、日本の外交上の地位は向上することでしょう。ODAに充てられる国家予算を縮小しなければならない状況で、少額で最大限の効果を上げる援助が必要です。そのためのもっとも有効な手段となり得るでしょう。
具体的な方法としては、援助の優先順位をはっきりと定めることです。これからその方法論をお伝えします。「ピンポイントODA」にはおもに3つの方法があります。
まず第一の優先順位としては、援助の必要がある地域には、2人でも3人でもいいので、即駆けつけることです。また、現地に直接出向くことです。もちろん、その地域の安全について保証がなされていることが、現地に赴くための最低条件となりますが、逆に安全が確認できたならば、即駆けつける、またはそうできるような指示系統を整備する必要があります。
また、この迅速さを確保するためにも、どの地域の問題に対しては誰が出かけるのか、その役割分担を事前に決めておくことが肝要かもしれません。さらには、現地に出向いたならば、地域の必要をくみ取ることを優先すべきです。日本のスタッフが現地の必要に敏感に反応してくれたという印象を持っていただくことが、まずこの「ピンポイントODA」の狙いとなります。
第二に、援助の形態として、「コーディネート型」の体制を優先させることがあります。「コーディネート型」というのは、ある問題に対して、実績のある民間の団体があるならば、または現地で活動している日本の団体があるならば、そのような団体と連携を取り、情報収集に努め、さらに具体的な援助が必要な際には、それにふさわしい民間の団体を紹介、派遣する、そのような援助の形態のことです。社会資源の有効活用、という意味もありますし、迅速かつ柔軟に対応できる団体があるならば、そういった団体を用いる方が、効率がよく、政府としても最小限の予算で、効果的な援助ができることにもつながります。これは民主党のマニフェストにもあった、NPO法人の有効活用、という方針にも則ったものです。
最後に、「調査、提案型」の援助を優先させることがあります。日本政府として、諸外国に対して、現在ある問題、または潜在的な問題、加えてこれから起こり得るであろう問題を示し、その解決策を提示すること、私はこのように「調査、提案型」の援助を位置づけています。この過程を通して日本は諸外国との交流が盛んになり、日本が各国から期待されている「顔の見える外交」にもつながっていくと思われます。
特に、日本の強みとしては、都市基盤の整備が挙げられるかもしれません。これから都市化していくであろう発展途上国、あるいは新興工業国に対して、都市の人口が拡大していく中で、どのような都市基盤を整備する必要があるのか、日本での事例なども踏まえてその必要性に訴えることができます。そこで、種々の工事の必要が生じたならば、日本政府が援助すべき割合はどれだけなのか、交渉していきます。あくまで、現地の政府の事業なので、日本政府としては、調査の費用、または技術供与の費用(日本の技術者を派遣するなど)、負担すべき費用はこれだけでも十分かもしれません。これならば少額で出来る援助になります。
ここで日本として大いにアピール出来ることは、日本の省エネ技術、または環境への技術でしょう。もしかしたら、日本が環境に優しい都市基盤の整備を世界中に広めることは、民主党の掲げるCO2排出削減目標の達成にも寄与するかもしれません。
特にアジアの地域において、たとえば中国での環境汚染が騒がれていますが、今環境問題に取り組むこと、またはそのような都市基盤を今から整備することが、いかに自国の将来的な利益に結びつくのか、それを説明していくことは日本の務めかもしれません。
中国は今でこそ世界の注目を集めていますが、環境問題を放置したならば、逆に将来は諸外国の、特に欧米各国の中国離れ、といった現象にもつながります。中国だけでなく、成長著しいアジア各国が永続的に成長するために、今から環境問題に取り組まなければなりません。その緊急性と、必要性を説くことができるのは日本だけだと思います。日本の省エネ技術は、日本の最大の売りであり、大きな付加価値が期待できる分野です。それを外交のカードにすることもできます。
以上が、「ピンポイントODA」の具体的な内容です。最後に、私がこの「ピンポイントODA」を思いつくに至ったいきさつをご紹介します。ここにはおもにお二人の方からの影響があります。
まず一人目の方は、ノーベル平和賞を受賞した、グラミン銀行総裁のムハマド・ユヌスさんです。彼の自伝には、世界銀行や国連の機関の援助は本当に現地の必要にかなっているのか疑問に思う、と書かれていました。特に人のいない様なところに大きな橋が架けられたりすることに疑問を投げかけていました。ユヌスさんの指摘はかなり辛辣で、これらの援助は、機関の事務官などの実績を上げるためだけにあるのではないか、と指摘がありました。私は日本のODAも、同じようになってしまうことを懸念しています。いわゆる「ハコモノ」援助を世界に対してもしてしまったならば、そのような「ハコモノ」は日本の恥となってしまいます。
二人目の方は、この方もバングラディッシュとかかわりのある方ですが、株式会社マザーハウス代表の山口絵里子さんです。私はこの人の行動力には本当に頭が上がりません。マザーハウスとは、バングラディッシュで採れる麻の布を利用して、現地でバッグを製造し、それを販売している会社です。まだ小さな会社ながら、知名度がうなぎ上りに上昇している会社です。
山口さんは大学生の時、アメリカのワシントンの開発援助を行う国際機関にインターンとして選ばれました。その時に山口さんは、この期間のスタッフが、援助に携わった、その現地に全く出かけたことがない、という現実を目の当たりにします。そして、山口さんはバングラディッシュに単身赴き、そこで悲惨な実態を目にすることになります。本当に必要な援助とは、そこから考え付いたのが、良質な麻の布を用いたバッグの製造でした。また、現地をサイクロンが襲った時、もっとも被害の大きな地域にすぐに飛んで行った時も、本当に現地の方々の必要を聞かずして、食糧などが一方的に送られてくる現実を見たようです。このようなお話を聞いて、本当に必要な援助はそれほど大げさなものではないのかもしれない、私はそういった考えに思い至りました。
さらには蛇足ですが、排出権取引を金融に取り込む動きがあり、これも日本政府として無視できないと思います。NHKの「プロフェッショナル」でも取り上げられましたが、環境金融コンサルタントの吉高まりさんという方の講演を、先日聞く機会がありました。このようなビジネスを行っている方々の人脈を押さえ、政府として排出権取引の経済特区などを設ける体制づくりから援助することにより、またそういった市場創出を諸外国に呼び掛けることにより、日本の地位を向上させることができるのでは、そう感じました。これも十分「ピンポイントODA」の中に入るのではないかと思います。加えて、この援助こそが、CO2排出削減目標25%の中のかなりの部分を占める可能性があるのでは、と思いますがいかがでしょうか。
これまで、私の構想である「ピンポイントODA」についてご意見させていただきました。最後に、私はこれら「ピンポイントODA」が世界中の紛争地域の問題にまで波及することを願ってやみません。世界の平和貢献に対して、日本はいかにその効果のある「布石」を周到に置くことが出来るか、これが外交の鍵となると確信します。
ところで余談ですが、「布石」とは囲碁の用語です。先日はウィグルの問題についてご意見しましたが、中国当局との外交の手段として、東アジアの誇るゲームである、囲碁が切り札となるかもしれない、などとも感じました。中国の重鎮たちには、日本製の高級な碁盤、なども贈り物としていいかもしれません。囲碁が打てる、さらには上手い、というのは中国との交渉に欠かせないかもしれません。
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