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2012年02月03日

運命の子


伝説のhiropoo映画日記
                                              

2010・中国     ★★★☆☆(3.9)

                                

監督:チェン・カイコー

出演:グォ・ヨウ  ワン・シュエチー  ファン・ビンビン  チャン・フォンイー  ホァン・シャオミン  ハイ・チン

                               

                                  

『さらば、わが愛/覇王別姫(はおうべっき)』などのチェン・カイコー監督が、司馬遷の「史記」に記され、

2600年もの間語り継がれてきた物語「趙氏孤児」を映画化した感動の歴史ロマン。

                                            

謀略により滅亡させられた一族の子をめぐり、苦悩と葛藤(かっとう)が入り乱れる愛憎劇が展開する。

                                                       

一族の遺児を引き取る主人公の医師に、『活きる』でカンヌ国際映画祭男優賞を受賞した演技派グォ・ヨウ。

                                                    

命と愛をテーマにした、チェン・カイコー監督ならではの作品世界が堪能できる。(シネマトゥデイより抜粋)

                                    

                                        

                                                   

ブタ  昨日に引き続き超寒くて、今日も4本狙っていたのだけれど、どうしても起きられず3本続けて見て来た。

                                             

      今日も又々偶然「ROSEさん」とお会いし、2本同作品を一緒に見た。

      本作を先にレヴューするのは、「男前が出ているよ」と教えてあげると、「他には何に?」と聞かれたので

      帰って調べますわぁ~~と答えた為。

                                                      

                                             

      ストーリーの方は、偶然同時期に生まれた赤ん坊(我子と一族を滅ばされ、たった1人残された赤ん坊)

      偶然も相まって我子を殺され、残された赤ん坊を育てる事になる医師。

                                            

      考えた挙句、一族を滅ぼした男の家臣になり、息子に男の事を「義理の父」と呼ばせて、将来的には

      全ての事を男の前で話して、息子に我子の復讐をさせようとするのだが…、という内容。


伝説のhiropoo映画日記

                                                               

      噂の男前は↑この人。 ホァン・シャオミン。  笑うとちょっと岡田君に似ている感じ。

                                          

      綺麗な顔だけに「汚れ役」も良いんだけれど、彼のシーンはチョッと中途半端だったな。


伝説のhiropoo映画日記
                                                           

       今までは映画より、TVドラマの出演の方が多かったみたい。

       映画では「イップ・マン 葉問 」に出演しておりました。 そう言えば、出ていたなぁ~と思いだしたけど。

       <イップ・マンの弟子でなかなかハンサム君がいたよね。多分最初に弟子になる子じゃなかったかな>

                                           

                                                    

       流石に監督だけあって、本当に飽きさせずに見せてくれたし、胸が詰まる台詞も一杯あったなぁ~。

       騎馬戦のシーン等は、迫力もあり~ので「流石」と唸ったねぇ~。

                                          

       タダラストがなぁ~、悪くは無いけれども、ちょっと引っ張り過ぎじゃなかろうか?

                                      

                                        

       「ROSEさん」に追伸。

       監督の奥様、確かに製作スタッフで御座いました。 凄いわぁ~~。 又会えると良いね。

                          

                   

                         

                                



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2011年12月13日

1911


伝説のhiropoo映画日記
                                                           

2011・中国     ★★★☆☆(3.2)

                                       

総監督・出演:ジャッキー・チェン  監督:チャン・リー

出演:リー・ビンビン  ウィンストン・チャオ  ジョアン・チェン  ジェイシー・チェン  フー・ゴー

                                 

                                            

中華民国建国のきっかけとなった辛亥革命100周年、ジャッキー・チェン映画出演100本記念の歴史巨編。

                                                            

理想に燃える民衆たちが、新たなる中国を築き上げようと奮闘する姿にカメラが肉迫する。

                                                           

ジャッキー・チェン自身が総監督を務め孫文の参謀の黄興を熱演し、その妻を『ドラゴン・キングダム』に続いての

共演となるリー・ビンビンが好演する。

                                                      

監督は、『レッドクリフ』シリーズで撮影監督を担当したチャン・リー。

                                                                

歴史の陰に埋もれた名もなき人々の物語が感動を生む。(シネマトゥデイより抜粋)

                                                   

                                             

ブタ  本作もフリーパスでタダなので観た作品。

                                          

      悪い作品では無いとは思うけれども、史実を追いかけているだけと言う感じがして、ちーともワクワク

      ハラハラを感じなかった。

                              

      その上、あんなに爆弾の音がうるさい中、別世界にも行ってしまっていた…。

                                    

      皇太后が中心のストーリーの方が、面白いと思うのは私だけかなぁ~。

      (勿論、あの映画で私の中ではイメージが作られているからねぇ~)


伝説のhiropoo映画日記 ←あの映画とは、「西太后」

                                                   

       本作の皇太后は、西太后の姪にあたる方だそうです。

                                                    

       ジャッキー氏にとって、100本目の作品は記念に残るモノとなったのでしょうか?

                            

                               

                         



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2011年11月30日

新少林寺/SHAOLIN(PG-12)


伝説のhiropoo映画日記
                                                  

2011・香港・中国     ★★★☆☆(3.3)

                         

監督:ベニー・チャン

出演:アンディ・ラウ  ニコラス・ツェー  ジャッキー・チェン  ファン・ビンビン  ウー・ジン  ユエ・ハイ

                          

                                

ジェット・リーを一躍スターダムに押し上げた1982年のカンフー映画の歴史的金字塔『少林寺』を、

29年ぶりに現代によみがえらせたカンフー・アクション大作。

                           

『香港国際警察/NEW POLICE STORY』のベニー・チャンが監督を務め、少林寺が大炎上する中、

命懸けで戦う男たちの姿を近代武器と伝統武術による戦いを織り交ぜながらダイナミックに活写する。

                                              

アンディ・ラウ、ニコラス・ツェー、ファン・ビンビン、ジャッキー・チェンらアジアの大スターによる夢の共演や、

エモーショナルなエンディングが待ち受ける新しい少林寺の世界に注目。(シネマトゥデイより抜粋)

                             

                                    

                                           

ブタ 予告の段では、久々の「鳥肌」モノの作品かしら?と楽しみにしていたのだが…。

                                   

    私の中では「少林寺」自体が険しい山頂に有り、厳しい修行に修行を積み、心身ともに鍛え抜く人々が…、  

    と言うイメージなのだが。

                         

    本作品は、地元民と共に生き、救いを求める者には両手を広げて受け入れてやると言う様な

    ごく普通の何処にでも有る様な「寺」と言う感じ。

                           

                       

    「少林寺」を始めて観た時には(勿論当時はビデオもレンタル店もなかったので)何度も映画館で観たし、

    何度見ても、修業の様子に「鳥肌」が立つのを感じたのだが…。

少林寺 [DVD]/リー・リンチェイ
                                    
    アンディ様よりも、より悪い奴(冷酷)を演じるのがニコラス君では、やっぱ役不足の気がしたなぁ~。
                             
    モチのロン、ニコラス君狙いですよ!私はね。

伝説のhiropoo映画日記
                                             
     ジャッキーも良いんだけれども、やっぱ、ジェット・リー氏が出て欲しいよなぁ~。
                                  
                                      
                                      
                          

           

                         



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2011年11月20日

新少林寺/SHAOLIN・・・・・評価額1700円

伝説の拳が、新たな時代に蘇る。

「新少林寺」というタイトルだが、ジェット・リーのデビュー作として知られる、武術アクション映画の金字塔、「少林寺」のリメイクではない。
あの映画は隋朝末の時代を舞台にしていたが、本作で描かれるのはその遥か1300年後。
辛亥革命後の混乱期、中国が事実上の内戦状態に陥った20世紀初頭の少林寺で展開する物語で、言わば先日公開された「1911」の後日談的な「1912 少林寺」である。
もちろん、売り物の武術アクションは観応え十分だが、何よりも我欲VS慈愛という骨太のテーマがストレートに打ち出され、人間ドラマとしても堂々たる仕上がり。
現代中国が、如何に精神文化を欲しているかがよくわかる作品だ。
監督は「香港国際警察/NEW POLICE STORY」「コネクテッド」のベニー・チャン。

1912年。
中国各地で軍閥が覇権を競った時代。
残虐な将軍・候杰(アンディ・ラウ)は、民草の信仰を集める少林寺に逃げ込んだ政敵を、強引に寺に押し入って射殺する。
猜疑心の塊である候杰は、信用の置けない義兄をも暗殺しようとするが、腹心の部下・曹蛮(ニコラス・ツェー)の裏切りにあい、愛する幼い娘は殺され、自らも追われる身となってしまう。
嘗て蹂躙した少林寺に逃げ込んだ候杰は、寺の調理係の悟道(ジャッキー・チェン)に導かれ、徐々に過去の自分を振り返り、懺悔して出家を決意する。
だが、 候杰が生きている事を知った曹蛮は、近代兵器で武装した軍を率いて少林寺に侵攻してくる・・・


今年は辛亥革命100周年に当たり、革命に絡んだ映画がいくつも公開されている。
面白い事に映画の公開順が実際の革命の時系列と同じになっていて、四月に公開された「孫文の義士団」は1906年の革命前夜、先日公開された「1911」がタイトル通りに革命の年の物語なのに続いて、本作「新少林寺」は革命翌年の1912年が舞台である。
「1911」の終盤で描かれた様に、孫文が袁世凱に禅譲する形で大総統の座を明け渡した事で、混乱した政府は統制力を失い、地方に勃興した幾つもの軍閥が、半独立国として勢力争いを繰り返す動乱の時代が幕を開ける。
古の中国が完全に潰え、今に続く現代中国が始まった時代だ。

それまで脈々と続いてきた国が、政治システムだけでなく、秩序や道徳といった文化もまとめて崩壊してしまい、人々が社会に拠り所を失った時、怪物の様に育つのは我欲である。
本作の主人公、候杰も力こそが正義と信じ、敵を倒し自らの利益と権力を拡大するためなら、伝統ある少林寺を踏みにじる事も辞さない。
しかし人の世は因果応報、力でのし上がった候杰は、同じように力で追い落とされる事を恐れ、誰の事も信用する事が出来ないのだ。
義兄弟の誓いを立てた相手に対してすら、自分を嵌めようとしているのではないかという疑心暗鬼が生じ、暗殺を計画する。
だが人を呪わば穴二つ。
実は義兄は、引退して自分の地位を候杰に譲ろうとしていただけ。
その事に候杰が気付いた時には、既に腹心の部下であった曹蛮の罠に落ち、権力を奪われてしまうのである。

権力者だった時には、恐れるに足らずと蔑んだ少林寺に助けを求めるも、いまだ超上から目線で僧達に既に亡くなっている娘の治療を強要する傲慢な候杰を見て、妻の顔夕も「娘を殺したのはあなただ」という言葉を浴びせて彼のもとを去る。
そうして全てを失って初めて、候杰は自分の過去の人生を振り返る事が出来るのである。
ここで候杰を導くのが、特別出演のジャッキー・チェン演じる悟道だ。
寺の厨房を預かる調理係である彼は、候杰を伴って寺の門前の難民達に饅頭を配りに行くのだが、嘗て支配した人々を前に、候杰は何をどうすれば良いのかわからない。
悟道は、候杰の手に饅頭を握らせて、食事を求める難民一人一人に配らせるのだ。
それまで人から奪う事しか知らなかった候杰が、初めて人に与える事を知る象徴的なシーンである。
やがて、過去の自分の行いが如何に煩悩に満ちた物だったのかを悔いた候杰は、出家して少林寺の僧“浄覚”となる事を決める。

と、ここまでは残虐な権力者だった候杰の、転落と改心の物語なのだが、本作にはもう一人改心させるべきキャラクターがいる。
候杰を裏切りその地位を奪った曹蛮は、言わば候杰のダークサイドの強化版だ。
より権力を求め、より猜疑心が強い。
彼は列強と取引し、中国の遺跡からの出土品と引き換えに武器を買い、遺跡で働かせた人足は口封じのために殺してしまう。
そんな曹蛮が候杰が少林寺で生きている事を知った時、物語は一気呵成に動き出す。
候杰は、自らに定められた天命を、曹蛮を改心させる事と悟り、彼と対決するのである。

物語のクライマックスは、候杰と曹蛮の再会と僧達による囚われた人足の救出作戦という二つの流れから始まり、やがて少林寺を舞台に候杰ら僧達VS近代兵器で武装した曹蛮の軍との全面対決という激流になだれ込む。
普通に考えたら銃を装備した軍隊に、いくら武術の達人とは言え精々刀と棍しか持たない僧達が勝てる訳が無いのだけど、さすがにこのあたりは演出の見せ方も上手く、互角の戦いに十分な説得力を感じさせる。
血気盛んな僧、浄空が因縁のある敵の中ボスと相打ちし、「少林寺を見縊るな」と言い放つシーンには思わず痺れた。
僧達が、「殺生をお許しください」と仏に祈りながら倒れて行くのも印象的だ。

日本人の俳優が時代劇に出ると映える様に、この映画に登場する中国の男たちはとにかくカッコいいのである。
主人公の候杰を演じる名優アンディ・ラウと、曹蛮を演じる若手ニコラス・ツェーの火花散る演技合戦。
僧達の寡黙なリーダーを演じたウー・ジンの燻銀の魅力。
ジャッキー・チェンもどこか手持ち無沙汰だった「1911」とは対照的に、持ち味のコミカルなアクションで水を得た魚の様に躍動する。
そしてが少林寺のトップである方丈を演じるのは、1982年の「少林寺」のオリジナルキャストで、ジェット・リーの師匠でもあるユエ・ハイ
もちろん、ただの太った爺さんではないので、最後にはヨーダ並の活躍を見せるのも嬉しい。
紅一点のファン・ビンビンも、出番は少ないものの候杰の心の変化を感じ取る重要な役柄を好演している。

100年前の時代を描いた本作からは、21世紀の現代中国が透けて見える。
混乱の時代に聖域として人々の拠り所となり、遂に近代兵器によって破壊される少林寺は、中国が数千年かけて培ってきた豊かな精神文化の象徴だ。
革命後の内戦、第二次世界大戦、そして戦後の共産党の支配によって、中国はすっかり精神文化を置き去りにしたまま成長してしまった。
映画は、豊かになった中国社会が、我欲によって弱肉強食の世界として続いてゆく事に警鐘を鳴らしている様に思える。
戦いによって寺は完全に破壊されても、その心を受け継いだ人たちがいるかぎり、少林寺は滅びないというエンディングも、本作のテーマ性を強く感じさせる物で秀逸だ。
因みに本物の少林寺も、1928年に軍閥の襲撃で建物が全て焼失したが、後に再建されたという。
中国は革命後100年が過ぎ、物質的な豊かさだけではなく、心の豊かさを求めようという段階に入りつつあるのかもしれない。

今回は、熱血な映画なので、さっぱりした中国酒を。
黒龍江省で作られる高粱と小麦の蒸留酒「玉泉方瓶酒」をチョイス。
これは先日たまたま中国土産にいただいたのだが、独特のフルーティな酸味があり、他のどの中国酒にも似ていない。
トニックウォーターで割って飲んだら美味しかったが、カクテルベースにしても面白そうだ。
広い中国には、まだまだ日本人の知らない酒があるのだろう。

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2011年10月01日

ドニーの心の原風景がここにある! 『レジェンド・オブ・フィスト 怒りの鉄拳』!

本作で我らのドニー・イェンが演じている“チェン・ジェン(陳真)”というキャラクターは、映画ファンなら御存知の通り、そう! あの歴史的名作、『ドラゴン怒りの鉄拳』(’71/原題:『精武門』 )でブルース・リーが演じた主人公の名前で、中国に実在した武道家“霍元甲(フォ・ユァンジア)”(ジェット・リーが、『SPIRIT』 で演じた人)の“架空の弟子”という、映画的設定のヒーロー・キャラ。『ドラゴン怒りの鉄拳』 の大ヒットによって中国で知らぬ人なんていないというほど、人気キ...

2011年09月08日

女と銃と荒野の麺屋・・・・・評価額1500円

人間とは、滑稽な生き物なり。
「女と銃と荒野の麺屋」は、コーエン兄弟のデビュー作として知られる、1984年製作のクライム・ムービーの傑作「ブラッド・シンプル」を、中国を代表する巨匠チャン・イーモウがリメイクした作品だ。
舞台はテキサスの片田舎から、古の中国の荒野に移され、ハードボイルドなタッチはコメディ調となったが、全体のプロットはオリジナルにかなり忠実で、今更ながらコーエン兄弟の創造した物語の面白さを実感する。

人里はなれた荒野で、麺料理屋を経営するワン(ニー・ダーホン)は、警官のチャン(スン・ホンレイ)から若い妻(ヤン・ニー)と従業員のリー(シャオ・シェンヤン)が浮気をしている事を知らされる。
激怒したワンは、15貫という巨額の金を提示し、チャンに二人の殺害を依頼する。
だがチャンは、二人を殺したフリをして金をせしめると、妻から盗んだ拳銃でワンを射殺して逃亡。
店に戻ったリーは、血だらけで死んでいるワンと、その傍らに置かれた妻の銃を発見し、彼女がワンを殺したと早合点してしまう。
事件を隠滅しようと、一人ワンの死体を運び出し、荒野に埋めようとするリー。
一方、現場に決定的な証拠を残してきた事に気づいたチャンも、それを取り戻すために再び店に戻るのだが・・・


本作が作られたのは、先日公開された「サンザシの樹の下で」よりも早い2009年。
ほぼコンスタントに日本公開されてきたチャン・イーモウ作品としては、ずいぶん時間がかかったが、なるほど観て納得。
いや、別に出来が悪い訳ではないが、商品としては何とも売り難い珍品なのである。
巨匠の重厚な時代劇を期待する観客は、突然目に飛び込んでくるチープな極彩色の世界に、三池崇史の映画に迷い込んだのかと戸惑う事だろう。

冒頭、麺屋にやって来た奇怪な姿をした西洋人が、妻にを売りつける。
荒野の街道にあるこの店には、傲慢な店主のワンと彼に虐待されている妻、修行中の麺職人のリー、凹凸カップルのジャオとチェンの5人が暮らしている。
一応設定としては、清朝頃の中国の様だが、火星を思わせるオレンジ色の荒野に、ポツンと店が建っているシュールな風景、ド派手な衣装のエキセントリックな店の住人たち、まるでパトカーのサイレンのような音を響かせる奇妙な風車を装備した、黒ずくめの怪しげな警官隊など、ビジュアルはまじめな時代劇というよりもほとんどファンタジーだ。
そもそも誰一人として客のいない店の店主が、何故か大金持ちという設定は、どう考えても無理があるのだが、漫画的にぶっ飛んだ世界観のおかげであまり気にならない。

27年前に、若きコーエン兄弟が作り上げたオリジナルの「ブラッド・シンプル」は、テキサスの茹だる様な日差しの中、日常の倦怠感を纏った登場人物たちが繰り広げる、ハードでシニカルなスリラーだった。
チャン・イーモウは、おそらくその出来過ぎなほどに凝った作劇と、誤解と不信渦巻く人間模様に滑稽さを感じたのだろう。
オリジナルの隠し味であるブラックなユーモアを強調し、どちらかと言えばサスペンスフルなコメディとして本作をリメイクしている。
コーエン兄弟の物語に、彼らの盟友でもあるサム・ライミの外連味を加え、更にコテコテの中華味調味料で仕上げたという感じだろうか。

オリジナルでは、妻の浮気を知った酒場の店主が、探偵に“仕事”を依頼するが、本作では麺屋の主人ワンが金に目の眩んだ警官のチャンを買収する。
ニー・ダーホン演じる、まるで麿赤兒と南部虎弾を合体させたみたいなワンと、スン・ホンレイ演じる、真っ黒な鎧に身を包んだ警官チェンという、二人の悪党キャラクターが出色だ。
特に、ほとんど台詞を話さず、現場でも慎重の上にも慎重に行動し、一見するとものすごく“出来る男”っぽいチェンが、いちいち細かいミスを犯して状況を悪化させてゆくあたりは、本作にオリジナルには無い面白さを付与していると言って良いだろう。
無表情にミスに気づき、無表情にシマッタ感を漂わせるスン・ホンレイの芝居には、大笑いしてしまった。

だが対照的に、彼らと対立する妻とリー、特にリーのキャラクターが弱い。
理由は簡単で、オリジナルでは妻と若い愛人は本当に浮気しているのだが、こちらではリーはワンに隠れて妻の虐待の傷を治療しているだけ。
彼は妻に言い寄られてはいるが、実際に浮気をする勇気の無いヘタレなのである。
それぞれに心にやましい所のある登場人物たちが、ちょっとした勘違によってお互い疑心暗鬼になり、その結果滅びてゆくオリジナルとは人間関係が微妙に異なり、欲望が作り出す因果応報の面白さという構図が崩れている。
更に、本来のシンプルな四角関係に、コミックリリーフの凹凸カップルという笑わせるための要素が追加されていたり、事情を知らない妻がリーに不信を募らせる描写が殆ど無い為に、必然的にリーの比重が軽くなり、どうしてもワンとチェンというおっさん二人の強烈さに負けてしまうのである。
少なくとも凹凸カップルの件は、物語的に素晴らしく活かされている訳でも無いので、いっその事切ってしまっても良かった様な気がする。

もっとも、コメディ色が強いものの、殺人を巡る話の流れは意外なほどコーエン兄弟のオリジナルに忠実に展開し、そのプロットが絶妙に組まれている事に改めて唸らされる。
正直前半部分は少々退屈な時間もあるが、リーがワンの殺害に気づき、チャンとリーがそれぞれの思惑で動いてすれ違いを繰り返す辺りから、映画は徐々に緊迫感を増してゆく。
特に終盤、追い詰められた妻がチャンと対決するクライマックスでは、お笑い要素もほとんど引っ込み、イーモウの演出もコーエン兄弟へのリスペクトに溢れているので、両作を見比べても面白い。
オリジナルで印象的だった、撃ち込まれた銃弾の穴からもれる光の描写が、ある物を使ってそっくり再現されているのも見所だ。
思うにコーエン兄弟とチャン・イーモウは、国籍だけでなく作家性でもチリビーンズと中華麺位離れた存在。
中国版「ブラッド・シンプル」を期待して行くと裏切られた気持ちになるが、あくまでもあの作品にインスパイアされた別物と思えば、これはこれでなかなかに楽しめる一本だ。

今回は、乾燥した砂漠気候をキーワードに、中華料理にもアメリカ南西部でポピュラーなテクスメクス料理にも合う、ベトナムのビール「333」をチョイス。
旧フランス植民地ながら、熱帯のベトナムは非常にビールの人気が高く、このサイゴン・ブリューワリーの「333」は「シェア7割という国民的ビールで、南国らしくスッキリ爽やか。
「333」という数字は、西洋のラッキー7と同じで幸福のナンバー。
たっぷりとしたグラスに、氷を入れて飲むのがベトナム流で、暑さで溶ければ氷を継ぎ足す。
ベトナム料理屋さんによると、単に量を水増しするだけじゃなくて、悪酔い防止効果もあるらしいけど、本当かな?

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2011年07月23日

ベスト・キッド

ウィル・スミスの息子と
ジャッキー・チェンを
起用したリメイク版。
オリジナルの高校生が
小学生になっているので
なんとなく全体的に
お子様向けぽい感じでした。



母親の転職で、アメリカから北京に引っ越して来た
11歳のドレ(ジェイデン・スミス)は、言葉や文化が
まるで異なる環境の違いから、いじめに遭ってしまう。
そんなある日、ドレはカンフーの達人である
ハン(ジャッキー・チェン)に出会い、猛特訓を開始。
抜群の精神力を秘めていたドレは、
見違えるように強い少年へ成長していくのだが・・・・。

ジェイデン君もジャッキーもそれなりに良かったけど
DVDで充分だった感じです。
それにしても、ライバルのカンフー学校の教師、
悪過ぎだろ・・・精神修行もスポーツマンシップも
まったくないなんて・・・・。
中国からの苦情はなかったのかなぁ〜。

■お気に入り度 ♥♥♥

(ルナのひとりごと)
すっかり有名子役になった感じのジェイデン君。
でも、子役はその後が大変だからね〜。
何かあっても麻薬とかには手をつけないといいけどねぇー。

2011年07月12日

サンザシの樹の下で


伝説のhiropoo映画日記

                                                          

2010・中国     ★★★☆☆(3.4)

                               

監督:チャン・イーモウ

出演:チョウ・ドンユイ  ショーン・ドウ  シー・メイチュアン  リー・シュエチェン  チェン・タイシェン

                           

                                   

『HERO』『初恋のきた道』などで知られる世界の名匠チャン・イーモウが監督を務めた、美しくも切ない純愛ストーリー。

                                

中国で300万部を売り上げた華僑作家エイ・ミーのベストセラー小説を基に、文化大革命下の中国に生きる

男女の実話をつづる。

                       

運命に翻弄されるヒロインを演じるのは、チャン・イーモウが国内の芸術学校を探し回り、2500人の中から

抜てきした新星チョウ・ドンユィ。

                                 

本作をきっかけにスター街道を進むドンユイの熱演が見どころ。(シネマトゥデイより抜粋)

                        

                           

                           

                          



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2011年06月07日

処刑剣 14 BLADES


伝説のhiropoo映画日記


2010・中国     ★★★☆☆(3.6)

                      

監督:ダニエル・リー

出演:ドニー・イェン  ヴィッキー・チャオ  ウーズン  チー・ユーウー  ケイト・ツイ  サモ・ハン

                      

                                

中国で実在した秘密警察「錦衣衛」を題材に、その指揮官でありながら、陰謀により追われる身になった

男の決死の反撃を描いたブレイド・アクション。

                             

運命に翻弄される主人公をドニー・イェンが熱演するほか、ヴィッキー・チャオ、台湾の人気俳優ウーズン、

ジャッキー・チェン作品でおなじみサモ・ハンら豪華キャストの共演が実現した。

                                   

砂漠における追走劇や城砦での戦いなど、壮大なスケールで描かれるアクションは迫力満点。

(シネマトゥデイより抜粋)


                       

                          

                               



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