地下鉄で博多駅へ出て、JRを乗り継ぎ、最寄の駅から歩いて30分と覚悟していたのだが、昨夜、中洲大洋の映画館見物後に「イオンモール福岡ルクル」行きというバスをみつけた。目的のシネコンは、そこにある。郊外のショッピングセンターで、大都会の人の行くところではなさそうなのに、30分~60分毎にバスが出ている。多くの人は福岡空港あたりで途中下車するのだろうが、私にとっては時間的にも金銭的にも嬉しいバスである。中洲から博多駅あたりでは立ち客もいたけれど、空港近くを通る頃には車内は閑散としてきた。一人降り、二人降り、終点は私だけだと思っていたのに、意外や私を含めて7人が残っていた。長々と乗ったのに、バス代は340円。都会を走るバスは安い。
全国どこでも見るようになったイオンの空母である。街では縦なのだろう
が、広い土地に寝かせてある。寝かせてあるので、客は延々と歩かねばならない。近くにはヤマダ電機があり、フタタがあり、はじめて来たのに見慣れた感じがする。ここは福岡には違いないが、中心部からかなり離れている。「糟屋郡粕屋町大字酒殿字老ノ木」・・・田舎だったのだろう。大字、字である。イオンモールから反対側を見れば、削り取った山肌に小さな新建築の住宅がアリの大群のようにしがみついている。博多のベッドタウンになっているのだろう。この頃の地方都市は、駅を中心に街を作らない。自家用車のない生活は考えられないということになっていて、こういうレジャー施設も自家用車をもっていない人など眼中にない。自家用車なんて贅沢な、なにが環境問題を考えようだ、公共交通機関でいいじゃないかと思っている私などは、どんどん不便になっていく。
シネコンは2階にあった。どこでも同じ顔のワーナー・マイカルである。中に
入ってしまえば真っ暗で、外の天気も含めてどーでもよいということにはなるけれど、少しは土地の特徴を出したらどうだろう?東京にいるのか、大阪にいるのか、博多にいるのかもわからぬ顔ではつまらない。ちょっと小腹がすいたので、フードコーナーでホットドックを求める。若くかわいい顔をした女性が相手をしてくれるが、とても無愛想である。愛想がないのはいいけど、気にイラねえという顔で応対してくれる。ホットドックは面倒なのかしら?無愛想に温めてもらったホットドックを受け取り、場内へ入る。観客は私一人かと思いきや、後ろの方にカップルが座っていた。私は前のほうに座る。字幕のない日本映画だし、ここのワーナー・マイカルは劇場空間を無視した大きなスクリーンだとわかったので・・・多くのワーナー・マイカルは、どこのシネコンよりもスクリーンがバカでかい。小さな劇場でのシネマスコープでも、上下を切らずに左右に広がるようにしている。これが、ワーナー・マイカルの嬉しいところである。
深夜ドラマ『ねこタクシー』が映画になった。本作は、「劇場版」とも「THE MOVIE」ともしていない。テレビドラマそのものの筋を映画として撮りなおしたのである。『男はつらいよ』と同じスタイルである。だから、テレビドラマを知らなくてもいい。知らない方がいいかもしれない。各局が不定期で放送していて、だいたいが深夜なので、ドラマそのものを知らない人も少なくないのではないかしら?また、一部では評判になったらしいけれど、視聴率もとてもよいものではなかったという。なのに映画としたのは、これからジワジワとのびていくドラマだからである。たぶん、今は儲かってないはず。だけど、この先、DVDとなったらヒットして、オンエアすれば視聴率を稼げるはずの映画なのである。深夜ドラマを見て、映画の予告をオフィシャルサイトで見て、そういう雰囲気のある映画だと私は思った。長い間、映画を観てきて、そんな不必要な変な勘がある。
お笑い芸人、カンニング竹山を主役にした映画2本目。三枚目の気の弱いお人よしのオジサン・・・最近の俳優ではなかなか思い浮かばない。イケメンばかりだし、個性派でも強くはないし、俳優名鑑から探してもいないのだろう。カンニング竹山は、芝居はうまいわけではなく、むしろ下手だが、素朴さが全身からあふれていて、好感が持ててよろしい。下手が不器用さを表現していて効果があるような気がする。準主役の「ねこ」たちも、主役の不器用さとからまって面白い画を作る。猫は好きなんだけど、どー扱っていいかまごまごしている様は、心が安らぐ。脇を室井滋、内藤剛志、高橋長英といったベテランが固めてフォローしてくれる。『守護天使』と同じく、500円亭主なのは狙ったのか、原作どおりか・・・一日500円を大事に使うカンニング竹山に愛しさまで感じてしまう。
癒し系映画らしい。癒しという言葉はホントーに定着してしまった。なにかあるごとに、癒されると、傷ついてないくせに言う。どれだけ酷い目に遭った一日なのか?と初めの頃は耳にひっかかったけれど、最近はハイハイと思い、黙るようになった。とても軽い言葉になってしまったのねー。肉体的に精神的にコテンパンにやられた後の「癒す」以上の言葉はなんだろうか。しかし、今日、とんでもない酷い目に遭ったならば、心に傷を負ったならば、映画を観られないほどではないならば、本作は少しだけ「癒し」の助けになれるかもしれない。もうちょっと頑張ってみたくなるかもしれない。明日はいけるかも?と前向きになれるかもしれない。自分を苦しめるゴチャゴチャしたことなんて頭から投げ出して、『ねこタクシー』の安らぎの世界へ浸ってほしい。頭から最後まで、特別に何が起こるわけではない家族とその周辺の日常の世界を描いているだけだが、あんなにイヤだった人間でも、人間って少しはいいじゃんと思える画を、ロケ現場の空気とともにフィルムに焼きこんでいる。おそらく・・・スケジュールはきつかろうが、のんびりした気持ちで撮ることがてきた現場ではなかったかと想像する。じゃないと、この画は撮れない。準主役の猫の顔がそう言っているではないか。
バスに揺られて博多駅を抜け、祇園町で下車する。朝から2本しか観ていないが、すっかり日は暮れた。時間があるからもう1本と思ったけれど、気持ちのよい2本だったので、もうこのまま寝る。昨夜から3本続けて鑑賞後の気分がいい。こんなことは滅多にないことだ。小さいとはいえ、旅と一緒に映画を観ているからだろうと思う。いつも凝っている左肩が今日はウソのように楽である。ウロウロしながら映画を観るなんて、大阪では日常だった。あの頃と同じことをしているだけなのに、とても楽しく嬉しい。いつの日か、日常の自由気ままな有り難さを私は忘れていたのだ。噛み締める日常であれば、もっと有意義だったかもしれない。
今夜は祇園のビジネスホテルである。昨夜より1,000円高い4,200円。夜になって予約が入らないので、ホテルが投げ出したプランを選んだ。それが、1,000円違うだけでこんなに差があるのかというほど綺麗な、設備の整ったビジネスホテルだった。近くの定食屋で野菜炒め定食を注文する。今朝は小食だからと、いっぱい食べ残したが、今夜はご飯の大をおかわりするほど食欲があった。久しぶりに肉体的にも精神的にも健康である。 <95点>
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本日は穏やかで心地良い天気ですね
これから、恵比寿迄、油絵の無料体験へ行って来ます
本日はメンテナンスでしたね
生憎の雨の予報ですが、気分を落とさずに行きましょう


梅雨入りかな
良い勉強になった1日でした

























ゴメンGayy…でもそういえばヒースに代わって英アカデミー賞授賞式挨拶してたしね。




