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2011年07月21日

W杯優勝でも、日本はいまだアメリカに勝っていない? ~記録上、PK勝ちは引き分けになってしまう  ~なでしこに「国民栄誉賞」を贈るべきではないか。政府よ、早く決断せよ(世論にこびた、なんて批判は気にすべきではない)

 ちょっとサッカーに通じた人には、なにをいまさら、と言われそうだが、わたしのように知らなかった人もいるわけで、紹介する意味はあると思っている。きょう、気付いたのだ。いま、アルゼンチンで開かれている南米選手権。これは南米の人にとって、W杯に等しいような価値のある、夢の大会。しかし、本命とみられていたブラジル、アルゼンチンが敗退し、決勝はパラグアイvsウルグアイという奇妙な(失礼!)組み合わせになった。それはともかく・・・。

 きょう、パラグアイが決勝進出、という記事を会社で処理していて気付いたのだが、きょう勝った相手のベネズエラとも、準々決勝で勝ったブラジルにも、PK勝ちなのである。それはいいとして、記事には、「パラグアイは予選3試合を含め5試合をすべて引き分けで勝ち上がった」とあった。ハテ、なんだろう。PK勝ちでは勝ったことにならないのか。そんな疑問を持って、ちょっと調べたら、すぐに分かった。PK勝ちは記録上、引き分けとされることを。

 ということは、である。あの女子W杯決勝でも、日本はアメリカに勝ったということには記録上、ならないのである。つまり、日本とアメリカは今回を含め、25回戦い、21敗4引き分け(今回を含め)のままなのだ。違和感がある。ついにアメリカに1勝したと思っていたのに。ちょっとがっくり来る話ではないか。まあ、しかし、あくまで記録の話であるから、現実には「勝って」W杯トロフィーを手にした。それも厳然とした事実だ。もちろん誇っていい話だ。

 それにしても今回の「なでしこ ジャパン」の大活躍には驚かされるばかりである。感動もあるが、わたし的には、驚きがまず来る。ドイツに勝ったあたりから、不思議な感じになってきた。あり得ないことが起きている、と思った。スウェーデン戦はまず勝てないだろうと思って寝ていた。早朝起きたら、なんと3-1で勝っているではないか。目をこすった。なにかの間違いではないだろうか。勝っているのもびっくりだったが、2点差をつけていたのには驚愕であった。

 で、決勝のアメリカ戦はまた、いくらなんでも勝てないだろう、と思いつつ、準優勝でも画期的なことなので、午前4時に目覚まし時計をセットし、早く寝た。どうか、起きてテレビを見た時に、0-0でありますように、と願いながら。まあ、キックオフが午前3時45分だったので、これはかなり期待した。そうしたら、前半を終わっても0-0ではないか。これ以上ない、という展開だ。1-0で仮に勝っていたとしたら、それはかえって危うい。逆転される。0-0がベストだ、と思っていた。

 しかし、後半先に先制点を取られてしまう。あんなロングパス1本から点を入れられるなんて、とちょっと不満だった。モーガン選手とやらに、DFはもっと体を寄せられなかったのか。今でもあれは防げた失点だと思っている。これでがっくり来ていたら、すぐにゴール前の混戦から、宮間がゴールを決めたではないか。信じられなかった。延長に入っての展開も同じ。確認の意味で書いておく。

 確かCKからのボールを、FWワンバックにヘディングされた。きれいに決まった。とはいえ、何度もこのシーンを見ていると、日本のDFがワンバックをフリーにしていることが分かる。体を寄せるなり、CKのボールが向かってきた時に、ワンバックの前に飛び出せば防げた失点ではないか、との思いが消えない。それはともかく、試合終了3分前に、宮間-沢コンビの同点ゴールが生まれる。ワンバックのゴールで試合は終わった、と諦めていたのに。なでしこたちは諦めていなかったのだ。

 沢のゴールは、奇跡的とか芸術的とか表現されている。NHKのニュースウォッチ9に生出演した沢は、キャスターとこのゴールを「再現」していたが、それを見ても、納得できない。沢がジャンプして、右足の外側で蹴った(触った)ことになっているが、あんなゴールは男子の試合でも見たことがない(そんなに熱心に見てきたわけではないが)。理解不能。事前に宮間が沢ともう1人の選手を呼んで「ニアに蹴るから」と言ったそうだが、そして、沢だけでなく、もう1人呼んだことが相手をかく乱させるという意味で、「宮間の賢い戦術」とスポーツ紙に絶賛されているが、それでも、あんなにドンピシャに決まるものか。やはり奇跡のゴールとしか、言いようがないのか。

 そして運命のPK戦。ここでも、わたしは弱気だった。アメリカの方が身長が平均10センチ高いのである。高い方が有利に決まっている? 決勝に来る前に、ブラジル戦でアメリカはPK戦を勝ち抜いている。アメリカの最初の5人がすべてPKを決めた。勝ち方を知っている。だから、アメリカの最初のPKをゴールキーパー海堀が防いだ時、また、びっくりした。アメリカの2番手がボールをふかした時もびっくりし、喜んだ。でも、日本も2番手が失敗している。

 差は1つしかない。で、アメリカの3番手のPKを防いだ時、やっと勝てるのかも、と思った。ここで決めればという時のキッカーは一番若い20歳のDF熊谷(なんでFWかMFじゃないのか)。表情がアップになった。意外に冷静に見えた(内心は不安だらけだったろうけど)。そして見事に鋭く決めた。ホッとした。本当は「沢はなんで蹴らないんだ」とイライラしていた。後に沢が「PKは嫌です。最後にしてください」と監督に直訴していたエピソードが明らかになるのだが、中継を見ている時は、なにも知らないから、「なんで沢が蹴らない」と不思議がっていた。

 楽しい思い出なので、いくらでも書きたいが、もう長くなりすぎた。日本がサッカーW杯で(男女を問わず)優勝、なんて、自分が生きているうちに目撃できただけで、表現できないくらいの幸せをかみしめている。言うまでもないが、W杯の金は五輪の金よりも価値が高いとされる。国民は大喜びしたが、政府はすべきことをしなくてはならない。国民栄誉賞の規定を変えて、団体にも贈れるようにし、「なでしこ ジャパン」をその第一号にすべきだ。もちろん、銀座を祝賀パレードすることも是非、実現させたい(都知事もたまにいいことを言う)。巨人が優勝した程度で(よくパレードしたもんだ)、35万人も集まったという。なでしこ、のパレードには、一体、どのくらい集まるのだろうか。3・11の大悲劇があった年に、この大偉業。神様はどこまで、ひねくれているのであろうか。

 追記:政府は25日、なでしこジャパンに国民栄誉賞を贈ることを内定した。

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2011年07月21日

W杯優勝でも、日本はいまだアメリカに勝っていない? 〜記録上、PK勝ちは引き分けになってしまう  〜なでしこに「国民栄誉賞」を贈るべきではないか。政府よ、早く決断せよ(世論にこびた、なんて批判は気にすべきではない)

 ちょっとサッカーに通じた人には、なにをいまさら、と言われそうだが、わたしのように知らなかった人もいるわけで、紹介する意味はあると思っている。きょう、気付いたのだ。いま、アルゼンチンで開かれている南米選手権。これは南米の人にとって、W杯に等しいような価値のある、夢の大会。しかし、本命とみられていたブラジル、アルゼンチンが敗退し、決勝はパラグアイvsウルグアイという奇妙な(失礼!)組み合わせになった。それはともかく・・・。

 きょう、パラグアイが決勝進出、という記事を会社で処理していて気付いたのだが、きょう勝った相手のベネズエラとも、準々決勝で勝ったブラジルにも、PK勝ちなのである。それはいいとして、記事には、「パラグアイは予選3試合を含め5試合をすべて引き分けで勝ち上がった」とあった。ハテ、なんだろう。PK勝ちでは勝ったことにならないのか。そんな疑問を持って、ちょっと調べたら、すぐに分かった。PK勝ちは記録上、引き分けとされることを。

 ということは、である。あの女子W杯決勝でも、日本はアメリカに勝ったということには記録上、ならないのである。つまり、日本とアメリカは今回を含め、25回戦い、21敗4引き分け(今回を含め)のままなのだ。違和感がある。ついにアメリカに1勝したと思っていたのに。ちょっとがっくり来る話ではないか。まあ、しかし、あくまで記録の話であるから、現実には「勝って」W杯トロフィーを手にした。それも厳然とした事実だ。もちろん誇っていい話だ。

 それにしても今回の「なでしこ ジャパン」の大活躍には驚かされるばかりである。感動もあるが、わたし的には、驚きがまず来る。ドイツに勝ったあたりから、不思議な感じになってきた。あり得ないことが起きている、と思った。スウェーデン戦はまず勝てないだろうと思って寝ていた。早朝起きたら、なんと3−1で勝っているではないか。目をこすった。なにかの間違いではないだろうか。勝っているのもびっくりだったが、2点差をつけていたのには驚愕であった。

 で、決勝のアメリカ戦はまた、いくらなんでも勝てないだろう、と思いつつ、準優勝でも画期的なことなので、午前4時に目覚まし時計をセットし、早く寝た。どうか、起きてテレビを見た時に、0−0でありますように、と願いながら。まあ、キックオフが午前3時45分だったので、これはかなり期待した。そうしたら、前半を終わっても0−0ではないか。これ以上ない、という展開だ。1−0で仮に勝っていたとしたら、それはかえって危うい。逆転される。0−0がベストだ、と思っていた。

 しかし、後半先に先制点を取られてしまう。あんなロングパス1本から点を入れられるなんて、とちょっと不満だった。モーガン選手とやらに、DFはもっと体を寄せられなかったのか。今でもあれは防げた失点だと思っている。これでがっくり来ていたら、すぐにゴール前の混戦から、宮間がゴールを決めたではないか。信じられなかった。延長に入っての展開も同じ。確認の意味で書いておく。

 確かCKからのボールを、FWワンバックにヘディングされた。きれいに決まった。とはいえ、何度もこのシーンを見ていると、日本のDFがワンバックをフリーにしていることが分かる。体を寄せるなり、CKのボールが向かってきた時に、ワンバックの前に飛び出せば防げた失点ではないか、との思いが消えない。それはともかく、試合終了3分前に、宮間−沢コンビの同点ゴールが生まれる。ワンバックのゴールで試合は終わった、と諦めていたのに。なでしこたちは諦めていなかったのだ。

 沢のゴールは、奇跡的とか芸術的とか表現されている。NHKのニュースウォッチ9に生出演した沢は、キャスターとこのゴールを「再現」していたが、それを見ても、納得できない。沢がジャンプして、右足の外側で蹴った(触った)ことになっているが、あんなゴールは男子の試合でも見たことがない(そんなに熱心に見てきたわけではないが)。理解不能。事前に宮間が沢ともう1人の選手を呼んで「ニアに蹴るから」と言ったそうだが、そして、沢だけでなく、もう1人呼んだことが相手をかく乱させるという意味で、「宮間の賢い戦術」とスポーツ紙に絶賛されているが、それでも、あんなにドンピシャに決まるものか。やはり奇跡のゴールとしか、言いようがないのか。

 そして運命のPK戦。ここでも、わたしは弱気だった。アメリカの方が身長が平均10センチ高いのである。高い方が有利に決まっている? 決勝に来る前に、ブラジル戦でアメリカはPK戦を勝ち抜いている。アメリカの最初の5人がすべてPKを決めた。勝ち方を知っている。だから、アメリカの最初のPKをゴールキーパー海堀が防いだ時、また、びっくりした。アメリカの2番手がボールをふかした時もびっくりし、喜んだ。でも、日本も2番手が失敗している。

 差は1つしかない。で、アメリカの3番手のPKを防いだ時、やっと勝てるのかも、と思った。ここで決めればという時のキッカーは一番若い20歳のDF熊谷(なんでFWかMFじゃないのか)。表情がアップになった。意外に冷静に見えた(内心は不安だらけだったろうけど)。そして見事に鋭く決めた。ホッとした。本当は「沢はなんで蹴らないんだ」とイライラしていた。後に沢が「PKは嫌です。最後にしてください」と監督に直訴していたエピソードが明らかになるのだが、中継を見ている時は、なにも知らないから、「なんで沢が蹴らない」と不思議がっていた。

 楽しい思い出なので、いくらでも書きたいが、もう長くなりすぎた。日本がサッカーW杯で(男女を問わず)優勝、なんて、自分が生きているうちに目撃できただけで、表現できないくらいの幸せをかみしめている。言うまでもないが、W杯の金は五輪の金よりも価値が高いとされる。国民は大喜びしたが、政府はすべきことをしなくてはならない。国民栄誉賞の規定を変えて、団体にも贈れるようにし、「なでしこ ジャパン」をその第一号にすべきだ。もちろん、銀座を祝賀パレードすることも是非、実現させたい(都知事もたまにいいことを言う)。巨人が優勝した程度で(よくパレードしたもんだ)、35万人も集まったという。なでしこ、のパレードには、一体、どのくらい集まるのだろうか。3・11の大悲劇があった年に、この大偉業。神様はどこまで、ひねくれているのであろうか。

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2011年02月07日

RED/レッド

最近は、元気なお年寄りが
多いけど、映画の中でも
元気なお年寄りが活躍する
作品も多いですよね〜。
REDとは国家当局が
(RETIRED EXTREMELY DANGEROUS)という
コードネームをつけている
“引退した超危険人物”です。

元CIAの腕利きスパイ、フランク(ブルース・ウィリス)は、
のどかに引退後の日々を送っていたが、ある日突然何者かの襲撃を受ける。
調査の結果、背後にCIAが絡んでいることを割り出した彼は
フランクの元上司のジョー(モーガン・フリーマン)や、
イギリスの元MI6諜報部員のヴィクトリア(ヘレン・ミレン)ら
引退した超一流のスパイたちに助けを求めるのだが・・・・。

モーガン・フリーマン、ジョン・マルコビッチ、ヘレン・ミレンと
結構豪華な顔ぶれだが、この人たち!たしかに“引退した超危険人物”です!
特にマルコビッチ、ボケているようで結構するどい。
保険のおばちゃんの正体を見抜いたり、豚のぬいぐるみから
ロケットランチャーを取り出したりと楽しませてくれました。
単純に楽しめる作品でした。

RED/レッド←公式サイト

■お気に入り度 ♥♥♥♡

(ルナのひとりごと)
出演してる本人たちも、結構楽しんでいたような気がします。

2011年01月29日

RED/レッド


伝説のhiropoo映画日記
                                           

2010・米      (帰ってから入れますね)

                   

監督:ロベルト・シュヴェンケ

出演:ブルース・ウィリス  モーガン・フリーマン  ジョン・マルコヴィッチ  ヘレン・ミレン  カール・アーバン

                       

                                  

ブルース・ウィリスにモーガン・フリーマン、ジョン・マルコヴィッチら大物俳優達が集結したスパイ・アクション・ムービー。

                                        

今や規則正しい引退生活を送る元CIAのエージェントが、ある襲撃事件をきっかけに嘗ての仲間達と伝説の

チームを再結成する様子を生き生きと描く。

                                   

リタイアしたものの、かつてはすご腕のスパイだった彼らの華麗な技に見惚れる。(シネマトゥデイより抜粋)

                      

                      



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2010年06月19日

ザ・エッグ ~ロマノフの秘宝を狙え~(R-15)


伝説のhiropoo映画日記


2009・米・独     ★★★☆☆(3.6)

                  

監督:ミミ・レダー

出演:モーガン・フリーマン  アントニオ・バンデラス  ラダ・ミッチェル  ロバート・フォスター  トム・ハーディ

                   

                           

モーガン・フリーマンとアントニオ・バンデラスが強盗コンビを組むクライム・サスペンス。

                                  

ロシアン・マフィアが暗躍するニューヨークを舞台に、ロマノフ朝時代の秘宝をめぐってダイナミックにだまし合いを

展開する。

                                 

メガホンを取るのは、『ディープ・インパクト』『ペイ・フォワード 可能の王国』のミミ・レダー。

息詰まるような秘宝強奪シーンと、最後の最後まで何が起こるかわからないだまし合いの応酬に目が離せない。

(シネマトゥデイより抜粋)

                         

                       

                          

                               



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2010年06月19日

ザ・エッグ ~ロマノフの秘宝を狙え~


伝説のhiropoo映画日記


2009・米・独     ★★★☆☆(3.6)

                  

監督:ミミ・レダー

出演:モーガン・フリーマン  アントニオ・バンデラス  ラダ・ミッチェル  ロバート・フォスター  トム・ハーディ

                   

                           

モーガン・フリーマンとアントニオ・バンデラスが強盗コンビを組むクライム・サスペンス。

                                  

ロシアン・マフィアが暗躍するニューヨークを舞台に、ロマノフ朝時代の秘宝をめぐってダイナミックにだまし合いを

展開する。

                                 

メガホンを取るのは、『ディープ・インパクト』『ペイ・フォワード 可能の王国』のミミ・レダー。

息詰まるような秘宝強奪シーンと、最後の最後まで何が起こるかわからないだまし合いの応酬に目が離せない。

(シネマトゥデイより抜粋)

                         

                       

                          

                               



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2010年03月17日

噂のモーガン夫妻   だって、世界的に儲けているセレヴなのに…。

アメンバー限定公開記事です。

2010年03月11日

インビクタス 負けざる者たち

Photo_4  <小倉コロナシネマワールド>

 「あれ?なに?」・・・映画も終盤近くなって、突然、関係ないんじゃないか?というカットに変わる。スタジアムの大歓声から一転して静寂な画。テロではないかと思わせるジャンボジェット機内のパイロットの台詞。ジャンボ機はスタジアムに突進していく。回避はされるだろうと思いつつ、ドキドキさせる演出。上手い。超低空飛行でスタジアムの観客にジャンボの腹を見せる・・・『GOOD LUCK!BOKKE』。大歓声の画とともに、私も拍手したいくらいだった。あの後のパイロットの処遇が気になるけれど、命がけで未来の南アフリカを祈る一人の白人がいた。この台詞、演出、編集は見事である。楽しませる以上に、立ち上がって目をパチクリするほど歓喜させる珠玉の数分間だ。演出の方法によっては、何気なく通り過ぎ、記憶に薄いものになるだろう。ここだけを観ても、クリント・イーストウッドは天才だと感心する。

 ネルソン・マンデラ氏に、自伝を映画にするなら配役は誰がいいか?と問うたところ、迷わずモーガン・フリーマンと答えたらしい。並みの政治家にハリウッドの俳優の名前はスラッと出てこないだろう。後にモーガン・フリーマンはネルソン・マンデラと実際に会い、自伝の映画化権を得る。プロデューサーの名前にモーガン・フリーマンの名があるのは、そういう理由からである。モーガン・フリーマンがネルソン・マンデラに成りきったかどうかは私にはわからない。そこには、存在感あるモーガン・フリーマンが、ただ静かに立っている。どこにいても厚みのある様子の存在感。似てようが似てまいが、これこそがあればいいのである。観ていくうちに、モーガン・フリーマンは大統領!とさせてしまうのは、風貌と演技力、演出力の技だ。

 映画化を許されたモーガン・フリーマンが誰に監督をお願いしたか。迷わず、クリント・イーストウッドだった。作るにあたって、思い入れが今まで以上に強いだろうから、仕事をしてきたこれまでで最高の監督にメガホンをとってほしかったのだろう。クリント・イーストウッドは、脚本を読んで快諾したらしい。・・・主に、観客が手に汗握るラグビーの場面。80を過ぎた高齢の監督が撮る題材ではないと思うが、これが三十代、四十代のギラギラした若手監督が演出したのではないかと思うほど、躍動感、スピード感を感じるカットが連続する。若い頃、『ガントレット』などで培ったアクションの技が、さらに現代の新しい風を吹き入れて活き活きと描かれていた。

 若手監督だったら、走り調子の流れでいったろうが、さすがベテラン監督で、政治的なエピソード、主将の家族のエピソードなどは落ち着きすぎるくらい構えて撮っている。脚本がいい、台詞がいいのに、小細工はいらないことを知っているのだ。走ったり歩いたり止まったり・・・この時間的タイミングが素晴らしく、居心地良く鑑賞できる。この間を作るのは監督だけではなく、編集のセンスにも頼らねばならない。いいスタッフを集めたものだ。撮りまくっているクリント・イーストウッドだが、観れば面白いこと間違いない。間違いない監督って、今は珍しいのではないかしら?

 「チェンジリング」も「グラン・トリノ」も、私はDVDで見てしまった。どちらも観終わったとき、どーして映画館で観なかったと悔いた。つまんないはずはないのに。ただ面白いだけではないのがわかっているのに・・・B級娯楽映画が目くばせするもんだから、ついつい気をとられ、その間に上映は終わっていたのだ。本作を観るかぎり、クリント・イーストウッドはまだガッツリと意気盛んである。50,60ごときで巨匠になって、私の変わりにやれなんて指示して製作総指揮にまわっている監督を凌駕する作品をもっと作ってほしいものだ。  <90点>

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2010年03月07日

インビクタス 負けざる者たち

Photo_4  <小倉コロナシネマワールド>

 「あれ?なに?」・・・映画も終盤近くなって、突然、関係ないんじゃないか?というカットに変わる。スタジアムの大歓声から一転して静寂な画。テロではないかと思わせるジャンボジェット機内のパイロットの台詞。ジャンボ機はスタジアムに突進していく。回避はされるだろうと思いつつ、ドキドキさせる演出。上手い。超低空飛行でスタジアムの観客にジャンボの腹を見せる・・・『GOOD LUCK!BOKKE』。大歓声の画とともに、私も拍手したいくらいだった。あの後のパイロットの処遇が気になるけれど、命がけで未来の南アフリカを祈る一人の白人がいた。この台詞、演出、編集は見事である。楽しませる以上に、立ち上がって目をパチクリするほど歓喜させる珠玉の数分間だ。演出の方法によっては、何気なく通り過ぎ、記憶に薄いものになるだろう。ここだけを観ても、クリント・イーストウッドは天才だと感心する。

 ネルソン・マンデラ氏に、自伝を映画にするなら配役は誰がいいか?と問うたところ、迷わずモーガン・フリーマンと答えたらしい。並みの政治家にハリウッドの俳優の名前はスラッと出てこないだろう。後にモーガン・フリーマンはネルソン・マンデラと実際に会い、自伝の映画化権を得る。プロデューサーの名前にモーガン・フリーマンの名があるのは、そういう理由からである。モーガン・フリーマンがネルソン・マンデラに成りきったかどうかは私にはわからない。そこには、存在感あるモーガン・フリーマンが、ただ静かに立っている。どこにいても厚みのある様子の存在感。似てようが似てまいが、これこそがあればいいのである。観ていくうちに、モーガン・フリーマンは大統領!とさせてしまうのは、風貌と演技力、演出力の技だ。

 映画化を許されたモーガン・フリーマンが誰に監督をお願いしたか。迷わず、クリント・イーストウッドだった。作るにあたって、思い入れが今まで以上に強いだろうから、仕事をしてきたこれまでで最高の監督にメガホンをとってほしかったのだろう。クリント・イーストウッドは、脚本を読んで快諾したらしい。・・・主に、観客が手に汗握るラグビーの場面。80を過ぎた高齢の監督が撮る題材ではないと思うが、これが三十代、四十代のギラギラした若手監督が演出したのではないかと思うほど、躍動感、スピード感を感じるカットが連続する。若い頃、『ガントレット』などで培ったアクションの技が、さらに現代の新しい風を吹き入れて活き活きと描かれていた。

 若手監督だったら、走り調子の流れでいったろうが、さすがベテラン監督で、政治的なエピソード、主将の家族のエピソードなどは落ち着きすぎるくらい構えて撮っている。脚本がいい、台詞がいいのに、小細工はいらないことを知っているのだ。走ったり歩いたり止まったり・・・この時間的タイミングが素晴らしく、居心地良く鑑賞できる。この間を作るのは監督だけではなく、編集のセンスにも頼らねばならない。いいスタッフを集めたものだ。撮りまくっているクリント・イーストウッドだが、観れば面白いこと間違いない。間違いない監督って、今は珍しいのではないかしら?

 「チェンジリング」も「グラン・トリノ」も、私はDVDで見てしまった。どちらも観終わったとき、どーして映画館で観なかったと悔いた。つまんないはずはないのに。ただ面白いだけではないのがわかっているのに・・・B級娯楽映画が目くばせするもんだから、ついつい気をとられ、その間に上映は終わっていたのだ。本作を観るかぎり、クリント・イーストウッドはまだガッツリと意気盛んである。50,60ごときで巨匠になって、私の変わりにやれなんて指示して製作総指揮にまわっている監督を凌駕する作品をもっと作ってほしいものだ。  <90点>

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2010年02月08日

「インビクタス」は名優モーガン・フリーマンがいてこその映画だ〜「私が我が運命の支配者、我が魂の指揮官」

 南アフリカのネルソン・マンデラ氏は最近名前を聞かないが、まだ生きているのか、既に亡くなったのか、分からないなあと、映画「インビクタス」(クリント・イーストウッド監督)を見ながら、そんなことを考えていた。帰宅してネットで調べると、91歳でご健在のようであった。過酷な30年近い投獄生活を経験されていたのだから、長生きされることは何より喜ばしい限りだ。インビクタスは、そのマンデラ氏の一端を描いた作品である。アパルトヘイトのことは前面に出てこない。過酷な、と書いた獄中生活のエピソードもない。それらを総合的に描くとなれば、何時間あっても足りないだろう。だから、95年に南アで開催されたラグビーW杯に絞って、映画化したと思われる。実話である。ラグビーには疎いので、南アがそんなに強かったのか、想像できなかった。南アが自国開催で優勝するのだ。しかも、ニュージーランドのオールブラックスを破っての優勝である。

 この映画には「生と死」も出てこないし、「善と悪」も出てこない。スポーツものということで、女性ボクサーをモチーフにした「ミリオンダラー・ベイビー」のラインかと思ったら、それとも違っていた。正直なところ、だからか、心に響く内容ではないのである。南アの宿弊・人種差別を乗り越えるための一つの手段として、ラグビーW杯を最大限活用することを1年前に大統領になったマンデラ氏が考えた。そのプロセスを描く。チームには黒人が1人しかいない。ほとんどが白人。だからといって、なにか問題になるわけではないのである。チームの内部もめも描いていない。また、マンデラ氏が南ア勝利のために手品のようなことをするわけでもない。はてさて、とここで考えてしまう。79歳の高齢になっても、多作のイーストウッド監督だから、戦後の大きなテーマの一つ、アパルトヘイトを何らかの形で描いておこうという目論見が監督にあったように思われる。チームの主将(マット・デイモン)を招いて、手紙を渡す。そこには獄中でマンデラ氏を支えたといわれる「インビクタス」(征服されざる者)以下の文章が記されていた。「私が我が運命の支配者、我が魂の指揮官」と繰り返される。これが主題だ。

 マンデラ氏を演じるのはモーガン・フリーマン。マンデラ氏自身、フリーマンに「是非、自分を演じてほしい」と頼んだのだという。まさにフリーマンなくしては、この作品は成り立たない。そうだ、イーストウッド監督には、フリーマン健在のいまこそ、作れる作品だと思ったに違いない。これほどのキャスティングはない。適役中の適役。うまいもへたもない。もう完全にマンデラ氏になりきっている。その意味では、フリーマンを見るための映画なのかもしれない。

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