今年のカンヌ映画祭「ある視点部門」で上映され、
絶賛を浴びた本作は、
知性溢れる演技派の
エドワード・ノートンが、
その脚本にほれ込み、
主演のみならず製作も手がけた話題作!!
STORY:ロサンゼルス郊外の住宅地、
サンフェルナンド・バレーの乾いた大地を貫く
12車線のフリーウェイ以外は何もない土地。
17歳の少女トーブ(エヴァン・レイチェル・ウッド)は、
退屈な日常から自分を連れ出してくれる存在を求めていた。
ある日、ガソリンスタンドで偶然に出会った、
カウボーイの格好をした風変わりな男、ハーレン(エドワード・ノートン)。
どこか謎めいたこの男にトーブは惹かれ、海へと誘った。
自分を「大人の女」として扱ってくれる“年上の男性”。
トーブはハーレンに夢中になり、
ハーレンもまた、彼女の美しさと純粋さにのめり込んでいく。
しかし、二人の関係が深まる一方で、
ハーレンの非常識としか思えない奇怪な行動が、思いもしない事件を引き起こす・・・。

監督&脚本は、これが長編第2作目となる新鋭の
デヴィッド・ジェイコブソン。
一見、少女の成長を主軸に描いた、切ないラブストーリーかと思いきや、
途中で観るのもイヤになってしまうくらい、
薄っぺらなストーリーでガッカリ!
もし、エドワード・ノートンが出演していなかったら、
おそらく観ていなかったな〜。
まず、ノートン扮するハーレンが、
精神を病んでいるとしか思えないような非常識な人間に、
どうしてなってしまったのか?という経緯に、
さっぱり触れていないのがもったいないと思った。
現実逃避をして妄想を現実として置き換え、とんでもない嘘をついたりする。
ハーレンの人格形成を考えると、
何か過去に心の傷を負うようなことがあったに違いないと想像はできるのだが、
果たして原因が何なのか?全然見えてこない。
これでは単なる
「異常者」だ。
演技力だけに頼るのは〔表現手段〕として“限界”があるし、
観ている側の想像力を膨らます意味でも、最低限の「情報」は欲しいところ。
脚本を書く時点で、ハーレンの生い立ちや過去に触れる場面を入れるべきだったと思う。
一人で暴走するハーレイに、感情移入したくても出来なかった。
むしろ、観ていくうちに思わず引いてしまい、
不快感さえ覚えた。
本当は傷つきやすい繊細な感情を持ち主なんだろうけど、
人物像を描き切れていないため、全く主人公に魅力を感じない!

ハーレンと恋に落ちる少女トーブを演じるのは、
『サーティーン/あの頃欲しかった愛のこと』で、
ゴールデン・グローブ賞主演女優賞にノミネートされた、
若手の注目株エヴァン・レイチェル・ウッド!
清楚な美しさと感情豊かな瑞々しい演技で、
少女時代の危うさや激しさを見事に表現していた。
撮影当時17歳(!)というのも驚きだったが、
主演のノートンと互角に渡り合う存在感は充分!!
今後の彼女の活躍が大いに楽しみだ。
ハーレンをヒーローと慕うトーブの弟ロニー役は、
マコーレー・カルキンの弟、
ローリー・カルキン。
子供から少年への過渡期にある、多感で難しい年頃の役柄を、
力み過ぎず
自然体で演じていたのは好感が持てた。
また、2人の子供を男手ひとつで育てる厳格な父親役を
『グリーン・マイル』、『プルーフ・オブ・ライフ』の
デヴィッド・モースが演じ、
ドラマに奥行きを与え、ベテラン俳優の貫禄を大いに見せつけている。
キャスティング、演技共に、ほとんど文句ナシ!なのだが、
いかんせん
脚本が悪すぎる!!!!!
観終わって何も心に残らない、
時間とお金の無駄!としか思えない残念な作品だった・・・。
『ダウン・イン・ザ・バレー』オフィシャル・サイト
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