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2011年11月25日

コンテイジョン


伝説のhiropoo映画日記

                                               

2011・米     ★★★☆☆(3.3)

                           

監督:スティーヴン・ソダバーグ

出演:マリオン・コティヤール マット・デイモン ローレンス・フィッシュバーン ジュード・ロウ ケイト・ウィンスレット
                                     

                                    

『オーシャンズ』シリーズや『トラフィック』のスティーヴン・ソダーバーグ監督が、地球全体を恐怖に陥れる

ウィルスの恐怖を豪華俳優陣で描くサスペンス大作。

接触によって感染する強力な新種のウイルスが世界各地に拡大していく中で、社会が混乱し人々が

異常なパニック状態に陥っていく様子を映し出す。

キャストには、マリオン・コティヤールやマット・デイモン、ケイト・ウィンスレットなど実力派スターが集結。

ソダーバーグ監督だけに、一筋縄ではいかないパニック・ムービーに仕上がっている。(シネマトゥデイより抜粋)

                        

                              

                                   

ブタ 何じゃ何じゃ!このお祭り騒ぎの様なキャスティングは…!

                        

    予告を観た段で、もう見たくて見たくて。

    物凄く楽しみにしておりましたが…。

                                

    時系列の方も、もう一つ面白味が無かったなぁ~。

                   

    ジュード・ロウも困った奴の役どころだし。

    斬新と言えるのは、この手の作品なのに「ケイト様」のこの扱い…、ってところかな?

                                

    時系列のせいなのか? 「早く!ワクチンを!」等とドキドキハラハラしながら全然見なかったし~。

                                  

    これだけの超豪華キャストにしては、普通な作品叫び

                    

                                    

                                       

                                               

                                              

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2011年06月05日

アジャストメント


伝説のhiropoo映画日記
                                           

2011・米     ★★★☆☆(3.6)

                  

監督:ジョージ・ノルフィ

出演:マット・デイモン  エミリー・ブラント  アンソニー・マッキー  ジョン・スラッテリー  マイケル・ケリー

                      

                                  

『マイノリティ・リポート』などの原作者フィリップ・K・ディックの短編小説を、マット・デイモン主演で映画化した

サスペンスアクション。

                                      

第三者によって運命を支配された現実を舞台に、巨大な陰謀に立ち向かう男の奮闘を描く。

                                      

監督は『ボーン・アルティメイタム』などの脚本家ジョージ・ノルフィ。

独創的かつ衝撃的な設定と予測が困難な展開に注目。(シネマトゥデイより抜粋)

                        

                         

                          

                             

                                              

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2011年04月06日

トゥルー・グリット(PG-12)


伝説のhiropoo映画日記


2010・米     ★★★☆☆(3.7)

                  

監督:ジョエル・コーエン  イーサン・コーエン

出演:ジェフ・ブリッジス  マットデイモン  ジョシュ・ブローリン  バリー・ペッパー  ヘイリー・スタインフェルド

                           

                                     

監督に『ノーカントリー』のジョエル、イーサン・コーエン、製作総指揮にスティーヴン・スピルバーグという

豪華タッグで映画化したヒューマンドラマ。

                             

ある少女が2人の男と共に、父親殺しの犯人を追う復讐劇を描く。

                                            

ジェフ・ブリッジス、マット・デイモン、ジョシュ・ブローリンのいずれ劣らぬ名優に加えて、少女の役には

長編映画初出演となるヘイリー・スタインフェルドを抜てき。

                                   

コーエン兄弟らしい独特の味わいのドラマに期待したい。(シネマトゥデイより抜粋)

                 

                             

                                    

                                        


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2011年03月02日

ヒア アフター

イーストウッド監督作品だから
つい期待しちゃうせいか
なんだかちょっと
物足りなかったかなぁ〜。
でも地味だけどすごくやさしさを
感じる良い作品でした。



霊能力者としての才能にふたをして生きているアメリカ人の
ジョージ(マット・デイモン)、津波での臨死体験で
不思議な光景を見たフランス人のマリー(セシル・ドゥ・フランス)、
亡くなった双子の兄と再会したいイギリスの少年マーカス。
ある日のロンドンで、死に取りつかれた3人の人生が交錯する・・・・。

冒頭の津波のシーンは、かなり迫力があって
自然の恐ろしさがすごく伝わってきました。
見えてしまうことのつらさは、たぶん本人にしかわからないことで
ジョージが料理学校で知り合った彼女に
「お兄さんよりハンサムね。」って言われたのに対して
「でも、彼の方が幸せだ!」と答えるシーンはなんだか胸に残りました。
そんな彼女にせがまれて、霊視したのに結局、彼女に去られてしまうなんて
知らない方がいい事も世の中にはいっぱいありますよね。
イギリス人の双子ちゃんのエピソードは結構つらかったので
ラストは救われた感じで本当に良かったです。

ヒア アフター←公式サイト

■お気に入り度 ♥♥♥♥

(ルナのひとりごと)
イタリア料理の料理学校、なんか楽しそうだったなぁ〜。
あんな学校なら、ちょっと行ってみたいです。

2011年02月20日

ヒアアフター


伝説のhiropoo映画日記
                                         

2010・米     ★★★☆☆(3.4)

               

監督:クリント・イーストウッド

出演:マット・デイモン  セシル・ドゥ・フランス  ジェイ・モーア  ブライス・ダラス・ハワード  マルト・ケラー

                        

                               

クリント・イーストウッドがメガホンを取り、スティーヴン・スピルバーグが製作総指揮を務めた死と生をめぐる

感動的なストーリーをつづるヒューマン・ドラマ。

                                         

死を身近で体験した3人の登場人物が悩み苦しみ、生と向き合う姿を真摯に描いていく。

                                

彼らが見いだす生きることの素晴らしさが、ズシリと心に響く。(シネマトゥデイより抜粋)

                       

                               



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2011年02月16日

ヒア アフター・・・・・評価額1550円

全ての人間が絶対に避けられない瞬間、それは“死”である。
死はすべての終わりなのか、それとも新しい何かの始まりなのか。
巨匠クリント・イーストウッドが齢80歳にして新たに挑んだのは、彼自身にも確実に忍び寄っている死後の世界だ。
臨死体験をしたフランス人ジャーナリスト、双子の兄を事故で亡くしたイギリス人の少年、そして死者と関わる事に疲れ、その力を封印しているアメリカ人の霊能者。
国籍も年齢も性別も異なる三人の主人公が、それぞれの立場から死の謎に迫ってゆく。

フランスのテレビジャーナリストとして活躍するマリー(セシル・ドゥ・フランス)は、バケーションに訪れた島で津波に巻き込まれ、薄れゆく意識の中で不思議な光景を見る。
ロンドンに暮らす少年マーカス(ジョージ・マクラレン)は、双子の兄を事故で亡くした悲しみから立ち直れず、霊界の兄と再会する事を望むようになる。
アメリカ人のジョージ(マット・デイモン)は、死者の声を聞ける霊能者。
以前はその能力を使ってマスコミにも取り上げられた事があるが、今は力を嫌悪して封印している。
死という現象の謎に囚われた彼ら三人の運命は、やがてゆっくりと交錯してゆく・・・


冒頭の津波のシークエンスに、まずは圧倒される。
2004年12月のスマトラ沖地震で起こった大津波をイメージしているのだろうが、描写がリアルな分、ぶっちゃけ津波の映画より迫力があった。
物語の前半は、三人の主人公のエピソードが別々に進行するが、それぞれに直接の接点は無く、死に対するアプローチも異なっている。
彼らに共通するのは、死という現象の謎に人生を支配されている事だが、それぞれの心の傷と葛藤は丁寧に描写されており、説得力のある人間ドラマとして、興味深く観ることが出来る。

津波によって臨死体験をした著名ジャーナリストのマリーは、その時に見た不思議な光に包まれた世界のビジョンが頭から離れず、やがて仕事も手に付かなくなる。
自分が見たものは一体何だったのか?単なる幻覚?それとも本当に死後の世界を垣間見たのか?
故ミッテラン元大統領の伝記本を計画していたマリーは、予定を変更して臨死体験の謎を探り始める。
だがそれは、彼女が生きてきたジャーナリズムの世界では、オカルトとして蔑まれる題材であり、彼女は自らの社会的立場と、書きたいテーマとの間で、深刻な葛藤を抱える事になる。

一方で、ロンドンに暮らす少年マーカスは、一卵性双生児の兄ジェイソンを不慮の交通事故で亡くす。
兄弟は、ドラッグ中毒の母と三人暮らしで、消極的な性格のマーカスは、活発な兄にずっと頼って生きてきた。
心のよりどころであった兄を亡くし、治療施設に収容される母とも引き離されたマーカスは、心の喪失感を生めることが出来ない。
ある事件に遭遇した事で、兄の霊に護られていると感じたマーカスは、霊とコンタクトすることの出来る霊能者を探し始めるが、会う人会う人インチキばかり。
確実に存在を感じるのに、触れられない、話すことが出来ないというもどかしさ。
この世界のどこかに、そんな自分を救ってくれる人がいるだろうという仄かな希望が、彼の日常を支えている。

マーカスの求める本物の霊能者であるジョージは、サンフランシスコ近郊の工場で働いている。
彼は、手を触れた相手と関わりのある霊の言葉を聞く、所謂サイキック・リーディングの能力を持ち、嘗てマスコミにも取り上げられた有名人だったが、今はその力を呪い封印している。
触れただけで、相手の心の奥の秘密までもわかってしまうジョージは、他人と普通の関係を築く事ができず、孤独に苛まれているのである。
にもかかわらず、人々は彼の能力を知ると、それがどんな結果を齎すかも知らずに “読む”事を求めてくる。
霊能者のイメージとは程遠い、マット・ディモンをこの役にキャスティングしたセンスが光る。
朴訥なキャラクターが、かえってリアリティを感じさせるのである。

私も仕事絡みと個人的な興味から、ホンモノ(と思える)霊能者や臨死体験者に会った事があるが、この映画の描写はかなりリアルである。
サイキック・リーディングのシーンや臨死体験のビジョンは、恐らくモデルがいて、綿密に取材して作り上げていると思う。
彼らの多くは、その体験や能力と現実社会との間で葛藤し、何とか落としどころを見つけてゆくのだが、ジョージが自分の力によって人間関係に臆病になっていたり、マリーが臨死体験にとり憑かれて社会生活に支障をきたす辺りは、私が知っているケースにも酷似している。

やがて物語の後半になると、三人の人生はロンドンのブックフェアを舞台に交錯してゆくのだが、ここで彼らの運命を導くのが、文豪チャールズ・ディケンズ“Reading(リーディング)”というキーワードである。
英語のリーディングは、日本語の“読む”とは異なり、一語で“読む”“聞かせる”の二つの意味を持つ。
ジョージは、疲れた体をベッドに横たえながら、ディケンズの小説の朗読(リーディング)を聞くのが趣味で、劇中「シェイクスピアよりディケンズが好きなんだ」という台詞がある。
何でシェイクスピアをわざわざ持ち出すのだろうと思ったが、要するにイギリス旅行の行く先をストラトフォード・アポン・エイヴォンじゃなく、自然にロンドンにするための細かい複線。
そしてジョージの能力も、文字通り死者の声を読み取り、読み聞かせるサイキック・リーディングだ。
ディケンズ博物館をツアーで訪ねた時、幽霊が描かれた「ディケンズの夢」と言う絵を見て、魂の繋がりを感じたジョージは、いつもCDで聞いている俳優のデレク・ジャコビによるディケンズの朗読会がある事を知り、ブックフェアを訪れる。
そこで偶然にも、自らの臨死体験を本にして出版したマリーの朗読会に、足を止めることになるのである。
日本ではイマイチなじみが薄いが、欧米では本の朗読が非常に盛んで、著者自身による朗読会などもよく開かれているほか、大きな書店に行けば必ず朗読CDのセクションがある。
死後の世界に魅入られた人間たちがリーディングという言葉で結びつき、霊界のディケンズによって導かれて出会うというアイディアはユニークだ。
さすが「クィーン」 「フロスト×ニクソン」などの凝った作劇で知られる、ピーター・モーガンの脚本である。
ただし、観客がディケンズの本を知っている事が前提となった描写が多く、字幕の訳し方の問題もあって、英語圏以外の観客に物語のニュアンスが十分伝わるかは少々疑問なのだけど。

さて、ようやく出会った三人だが、それぞれの物語のオチのつけ方をどう受け取るかによって、本作の評価は大きく異なるだろう。
先ず、マーカスと出会ったジョージは、彼の熱意に負けて封じていたリーデングを行い、ジェイソンの言葉をマーカスに伝える。
愛情深い言葉で自立を促すジェイソンの言葉に、マーカスは漸く自分の人生を前に進める事が出来るのである。
マーカスの物語は、ジョージとの出会いによって綺麗にオチが付いたと言えるが、問題は残るジョージとマリーだの関係だ。
恐らくこの映画を酷評している人の多くは、内面描写を伴わない唐突な二人の恋愛モードに引いてしまったのだと思う。
何しろ二人は、ジョージがマリーの本を買った時に、一瞬触れ合っただけで、ブックフェア以前には全く接点が無い。
何故ジョージが突如としてマリーに興味を引かれ、マリーもそれを受け入れるのか?
これは私の解釈だが、ジョージは本を介してマリーに触れた瞬間、二人が魂の次元で結ばれたソウルメイトなのを知ったのだと思う。
今まで自分の力をネガティブに捉えて来たジョージだが、サイキック・リーディングの力があったからこそ、マリーに出会う事が出来た。
リーディングとは本来、読んだ者、聞かされた者の人生を豊かにし、前に進める力を持つ物で、それは対象が本でも霊の言葉でも変わらない。
マーカスと、そしてマリーとの出会いによって、始めてその事を実感したジョージにとって、それは“呪い(Curse)”“贈り物(Gift)”に変わり、人生をポジティブに踏み出せた瞬間なのだろう。
彼らは、死の謎に触れた事で、改めて前向きに生を歩む事が出来たのである。

だが、この様な“魂に導かれて”的な展開は、観客が精神世界をどう捉えているかによって、かなり印象が違ってくると思う。
こういう話は信じる者には事実だし、そうでない者には御都合主義のファンタジーに過ぎないからだ。
それ故に、説得力のある丁寧な描写が不可欠なはずだが、往々にして作り手も自己完結に陥りがちで、このラストのシークエンスに関しては、クリント・イーストウッドをもってしても、自分はわかってるから、みんなもわかってるでしょ?的なところに嵌り込み、観客を置き去りにしてしまったのではないか。
そこまでの物語はなかなかに面白く丁寧に作られているだけに、オチの部分はやはり描写不足と言わざるを得ないのが残念だ。

今回は、タイトルとの語呂あわせで「ビア・バスター」をチョイス。
ビアジョッキに氷をいれ、そこにウォッカ40ml、タバスコを適量加え、ビールで満たす。
或いはビールを満たしたジョッキに、にショットグラスに入れたウォッカ&タバスコを沈める。
世界中にあるビール+蒸留酒の所謂爆弾酒の一つで、タバスコの辛さも強烈に、量を飲めば悪酔い必至。
運が悪いと本当に「ヒア アフター(来世)」を見ちゃうので注意。

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2010年12月24日

キック・アス・・・・・評価額1700円

史上最強のロリータに、見事ノックアウト。
マーク・ミラーとジョン・S・ロミタJr.の原作コミックを、「レイヤーケーキ」 「スターダスト」マシュー・ヴォーンが映像化した、その名も「キック・アス」は、前評判に違わぬ快作であった。
コミカルさとバイオレンスが絶妙にブレンドされ、オバカでありながら描いている内容は相当に深い。
マーベルやDCコミックのキャラクターをカリカチュアした、四人のなりきりコスチュームヒーローは、アメコミ世界のそれぞれの側面の比喩的存在であり、この比較的低予算なアクションコメディは、ある意味で現在までのアメコミ映画の集大成とも言える密度を持っている。

高校生のディヴ(アーロン・ジョンソン)は、コミックオタク。
現実世界ではなぜ誰もヒーローになろうとしないのかと疑問を持ち、通販で買った緑のコスチュームに身を包んで、スーパーヒーロー“キック・アス”を名乗り、街の平和を守る活動を始める。
だが何の特殊能力も持たないディヴは、自動車泥棒を止めようとして、ナイフで刺されて車に轢かれる羽目に。
ところが、その治療の結果、ディヴの骨は金属のビスやプレートで補強され、末梢神経の麻痺で痛みを感じにくい体になる。
さらに、街のチンピラと戦う様子がユーチューブに投稿されたことで、“キック・アス”は一躍時の人に祭り上げられる。
調子に乗ったディヴは、憧れの同級生に付きまとうドラッグディーラーの元へ乗り込むのだが、そこは街を支配する悪の帝王フランコのシマだった。
ホンモノの悪党を前に、絶体絶命のディヴを救ったのは、“ヒット・ガール”を名乗る11歳の女の子ヒーローだった・・・・


映画館のもぎりのお姉さんが、いきなりキックガールのコスプレだ(笑
アメコミ世界のカリカチュアというと、 「ウォッチメン」「Mr.インクレディブル」が思い浮かぶが、どちらも“もしもヒーローが○○だったら”という風に、スーパーヒーローの実在を前提としたもの。
対して、「キック・アス」に登場するのは、特殊能力もSFチックな装備も持たない、ごく普通の人間達によるなんちゃってヒーローだ。
もっとも、それぞれ登場人物の、ヒーローに対するスタンス、本格度は大きく異なる。
主人公であり、ストーリーテラーでもある“キック・アス”ことディヴは、世の中には悪が溢れているのに、なぜ現実にヒーローが存在しないのだろうという、純真な憧れからヒーローになる。
一般的なアメコミファンにも一番わかりやすく、感情移入しやすいキャラクターだろう。
だが、単なるひ弱なオタク少年であるディヴが戦えるのは、せいぜい車泥棒やチンピラ。
彼自身も、彼が退治する悪も、ヒーローごっこ、悪党ごっこをしているに過ぎない。

そんな彼の前に現れるのが、60年代のバットマンのコスチュームに身を包んだ、“ビッグ・ダディ”ことデイモンと“ヒット・ガール”ことミンディの親子だ。
デイモンは元警官で、街の悪の総元締めであるフランコによって罠に嵌められ、無実の罪で服役させられた過去がある。
全てを失ったデイモンは、法が裁けないのなら法を超越するまでと、自らをコミックヒーローに擬えて、フランコ抹殺の計画を立てる。
そして彼の歪んだ復讐心は、娘のミンディを恐るべきモンスターに育て上げてしまうのである。
何しろこの二人、いきなりデイモンがミンディを拳銃で撃つという、強烈な登場をする。
これは、彼女に弾丸の衝撃を体で覚えさせるためなのだが、要するにミンディはパープルヘアーのふざけた格好とは裏腹に、幼い頃からヒーローになるための特殊教育を受けた最強の殺人マシーンなのだ。
学校にも行かせてもらえず、デイモンに洗脳されて育ったミンディは、父の教える正義に一切の疑問を持たず、何の躊躇も無く“悪人”を殺してゆく。
特にクライマックスで、フランコを守る殺し屋達を、圧倒的な戦闘能力で殺戮してゆくシークエンスは圧巻で、彼女が銃や刃物で大人たちをミンチにしてゆく描写には、小が大を制する痛快さを感じる反面、まるで見てはいけない物を見ているような気分にもなる。

この背徳感はもちろん作者の狙いだろう。
ビッグ・ダディとヒット・ガールは、スパイダーマンやバットマン初め、過去のスーパーヒーローの多くが抱いてきた孤独と悲哀、正義とは何か、ヒーローとは何者かというディープなテーマを、行為の代償として具現化したキャラクターなのである。
彼らと出会ってしまったことで、なんちゃってヒーローだったディヴも、好むと好まざるとに関わらず、真剣勝負の世界へと叩き込まれてしまい、暴力を止めるためにヒーローが行使する力とは、結局別の暴力にしか過ぎないという事実に愕然とするしかない。
そして一度動き出してしまった暴力の連鎖は、容易には止められない。
ヒーロー達とフランコの戦いが、フランコ一味の皆殺しによってしか完結出来ず、結果的にそれが新たなる火種を生み出すのは大いなる皮肉だ。
“正義”という便利な言葉の持つ矛盾との葛藤は、あらゆるコミックヒーローが多かれ少なかれ抱えるテーマだが、それにどの様に折り合いをつけるのかはキャラクターによって異なる。
キック・アスの場合、彼自身の戦いをヒット・ガールと共に一度完結させる事で、とりあえず保留した段階に見える。
だが、ヒーローという虚構の存在を通して、自らの内面と向き合ったディヴ自身は、確実に一人の男として、人間として成長しているのである。
既に決定したという続編で、彼がどの様に進化するのか、非常に楽しみだ。
マシュー・ヴォーン監督は、その前に「X-MEN:ファースト・クラス」も手がけているので、こちらも大いに期待したい。

タイトルロールのキック・アスことディヴを演じるのは、「幻影師アイゼンハイム」や「ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ」などで知られるアーロン・ジョンソン
いかにもオタクっぽいルックスで登場し、ヒーローとしての苦悩を経験して、ラストではなかなか男っぽい面構えになっているなど、物語を通じた主人公の成長を丁寧に演じている。
また、芸名を「パワーマン」のキャラからとっていたり、息子にスーパーマンの名前をつけるなど、映画界屈指のコミックオタクとして知られるニコラス・ケイジが、実に楽しそうに狂気のヒーロー、ビッグ・ダディを演じている。
しかし、本編の白眉はやはりヒット・ガールを演じたクロエ・グレース・モレッツだろう。
キュートなローティーン少女と、殺人用に作り上げられた戦闘フリークスという、真逆の二面性を持つ史上最強の子供ヒーローを、愛嬌たっぷりに演じて、最高に魅力的だ。
殺人能力は要らないが、こんな娘が欲しくなった(笑
そしてもう一人、クリストファー・ミンツ=プラッセ演じるフランコの息子である“レッド・ミスト"は、いわばあわせ鏡の中のキック・アスだ。
彼は父親へのコンプレックスから、自らアンチヒーローの役を買って出るが、途中ディヴ同様彼自身の内面との葛藤で揺れ動く。 
結果的にビッグ・ダディとは別種の復讐鬼となる事が示唆される彼は、劇中ではジョーカーを気取っているが、どちらかというとスパイダーマンの宿敵ニュー・ゴブリンに近い存在だろう。
悪の帝王フランコは、なんだかすっかり悪役づいているスキンヘッドのマーク・ストロング「ロビン・フッド」に続いて怪演。
このキャラクターも、アメコミ悪役の定番であるギャングやマフィアのカリカチュアだ。

本作は日本のレイティングで“R15”が付いている。
まあ子供がサクサクと大人を殺しまくる映画なので、ストレートに観れば倫理的に問題がある事は否定しない。
だが、映画も文学と同じで、行間を読む、或いは裏の意味を読むという事が必要な作品もある。
この映画は正にそれで、悪趣味なB級オバカ映画の上っ面だけしか読み解けない人には、決してホンモノの姿は見せてくれない。
ふと思ったが、例の都の改正育成条例をありがたがったり、賛成しちゃったりする人というのは、こういう作品の読解が出来ないのだろう。
芸術の表現というのは、人間の想像力に働きかけ、しばしば表面的な描写とは正反対のテーマを導き出す。
だからこそ、観る人の能力によっていかようにも解釈する事が可能で、あいまいな法規制にはそぐわないのである。
都知事や都議会の議員センセイ方には、是非本作を観賞していただいて、感想文を公開してもらいたい。
おそらく、彼らの芸術読解力というのが一目瞭然となるであろう(笑

今回は一見甘そうで、実はかなりビターな映画という事でその名も「ビター」をチョイス。
ドライジン70ml、カンパリ70ml、アンゴスチュラ・ビター 2dash、レモンジュース適量を軽くシェイクして氷を入れたグラスに注ぐ。
レシピは店によってかなり異なる様だが、間違いないのはかなり苦いお酒だということ。
だが、苦味のあとにくる柑橘の爽やかさを味わう捻くれた酒だ。

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2010年07月10日

第79回アカデミー作品賞受賞「ディパーテッド」まもなくテレビ放映!

第79回のアカデミー賞
作品賞を獲得した
マーティン・スコセッシ監督の
「ディパーテッド」

香港ノワール「インファナル・アフェア」の
ハリウッド版リメイク作品です。

設定もポリス・マフィアに変更され
アメリカらしい作品になってますが、
やはりオリジナルの完成度が高かったので
別物としては評価されますが・・・

レオナルド。ディカプリオと
マット・デイモンも
今までにない演技力で
素晴らしかったと思います。
ジャック・ニコルソンの
存在も大きいですが
作品的に言えば
あの役は無名の俳優でも
よかったかもしれません。

ラストのシーンで
助演男優賞に
ノミネートされたと言っても
過言ではない「マーク・ウォールバーグ」も
光ってましたね。

<アカデミー賞発表前の見解>
アカデミー賞
作品賞受賞は難しいと思います。
他の作品を見ていませんが
この作品はオリジナルあってこそだから〜
助演男優賞に期待したいですが
強敵多いからどうでしょうか?

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