いびきを考えてみる
今回はこれがある人と一緒に寝ると、とても迷惑を被る「いびき」について取り上げてみたいと思います。
何でいびきってかくの?
アメリカの調査機関がまとめた集計結果によると、アメリカ人のうち大人の45%が少なくともたまにいびきをかき、25%の人が常習化していると言われています。日本でも若干の誤差はあるでしょうが、やはり何人かに一人の割合でいびきをかく人がいるのではないでしょうか。さて、そんなそれ程珍しくもないいびきですが、なぜいびきをかくのでしょう?それは、
寝ている最中に、鼻から口にかけての空気の通りが悪くなると、いびきをかく様になります。そして、舌とのどの上部がくっついてしまう事で、呼吸中にこれらが振動していびきの音が出ます。
そのため、次のような人はいびきに苦しむおそれがあります。
1.舌やのどの筋肉の弛緩
舌やのどの筋肉が過剰にゆるんだ状態となると(深酒やドラッグなどで起きることがあります)、舌が気道の方へ落ち込んでしまい(仰向けで寝ているという前提です)、空気の通り道を塞いでしまうパターンです。これは深い眠りについている場合に起こることがあります。2.過度ののどの組織のかさばり
太った人はのどの組織もかさばった状態になっています。もちろん、腫瘍などが原因でいびきをかくこともありますが、それはまれなケースです。3.長い口蓋、口蓋垂
長い口蓋はのどから鼻にかけて狭めてしまいます。そして、いびきをかく際に震えることであの音を出します。4.鼻からの呼吸の妨害
鼻が詰まっていると、呼吸のために口からも空気を吸い込みます。この際、柔らかいのどの組織も一緒に吸い込んでしまい、これがいびきの元となります。先天性の鼻や鼻中隔の奇形が原因となることもあります。要するに、太っている人は注意が必要ですね。
いびきって危ないもの?
いびきというと最近は「無呼吸症候群」と紐付けられて紹介されることが多いですね。実際の所、いびきは危ないものでしょうか?その答えはYesです。
いびきが睡眠パターンを崩す
いびきをかく人は、いびきのために睡眠パターンが邪魔され、適切な休息を取ることが出来ない状態になります。このため、常に疲れが取れない状態になることもあります。もちろん、いびきがひどい場合は無呼吸状態が続くことになり、長期的な健康への影響等が現れてきます。
無呼吸症候群
その名の通り、睡眠中に呼吸が停止している状態を指します。いびきがひどい人が急に静かになることがありますが、この時当人は呼吸をしていない(見た目はしているように見えるが、実際にはのどが詰まっているので酸素を取り込めていない)状態になっています。ひどい人だと、10秒間以上呼吸が停止する状態が、1時間の間に7回以上起きることがあります。このため、無呼吸症候群患者の中には、一晩の間に30~300回の無呼吸が発生している人もいます。無呼吸が断続的に多発すると、血液中の含有酸素レベルが低下し、体の各組織が必要とするだけの十分な量の酸素を行き渡らせるために血流を多くする必要が出てきます。結果、心臓がより働かされるという状況が起きます。
このような状況が続いた場合、無呼吸症候群患者は眠りが浅くなり、さらに肺に空気を取り込むために筋肉が緊張した状態が持続します。その結果、無呼吸症候群患者は十分に休むことが出来ず、昼間に眠気に襲わる事もあります。これにより、仕事のパフォーマンスが低下したり、危険なドライバーや装置のオペレーターとなってしまったりすることになります。
そして、長い年数このままの状態が続くと、最終的には血圧の上昇や心臓肥大(心臓が常に働かされた結果、心筋が増えてしまう)が起きることになります。
結構怖い結末を招くものですね。
どうすれば治せる?
さて、意外と怖いいびきですが、もちろん治療の手立てがないわけではありません。● 鼻マスク(CPAP:持続陽圧呼吸療法)
重度までの睡眠時無呼吸症候群に適用可能です。頭部固定のゴムマスクを鼻に装着して携帯できるコンプレッサーを使って加圧した空気を鼻から送り込むものです。効果が高いため、無呼吸症候群の治療法として確立されています。ただし、マイナスポイントとして、寝苦しさや不快感を感じること、鼻が悪い人には使えない事などが挙げられます。保険適用対象ですが、適用されるには、入院検査で中度~重度の無呼吸症候群であると診断されることや、毎月1回通院が可能であることが条件となります。適用された場合、月額数千円で利用できます。
● マウスピース
体に負担をかけない方法として治療に用いられています。装着すると気道が開いて空気の通りが良くなるので無呼吸だけでなくいびきが改善されることもあります。効果は高く、有効率は90%もあります。欠点としては、歯がない人や鼻に病気を持っている人には適さないことです。また、中度以上の無呼吸症候群と診断されれば保険の適用対象となります。● 手術
病的な症状や病気などが原因の場合に採用される方法です。気道内の扁桃の肥大や、口蓋垂が極端に長いといった状況が原因となっている場合は外科的な処置として手術が行われます。気道が閉塞を起こさないようにするための手術法で、UPPPとLAUPがあります。病気が原因で手術を行う場合は保険が適用されます。なお、注意点としては、いびきだけでは保険は適用されないので気をつけましょう。
適正体重でいびきを解消
いびきをかく人の中には太っているが故に自らいびきをかきやすい状態を作り上げてしまっている人がいます。太っていても余りよいことはありません。せいぜい、災害に遭ったり、遭難したりした時に体に普通の人よりも多めにエネルギーが蓄積されている事でしょう。適切な体重に落としていびきも解消されれば、他の人へ迷惑をかけることも少なくなります。私の友人もすさまじいいびきをかいていますが、やはり同じ場所で寝なければならない場合は困りものです。健康にも良いし、周りから疎まれることもなくなります。頑張って治してみてはどうでしょう?
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それではまた。
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