秋田県で今、最も注目されつつある酒蔵の一つである、新政酒造が純米吟醸シリーズとして投入した「ヤマユ」シリーズの二本目はこれです。 

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 「青ヤマユ 純米吟醸原酒」。
 一本目の記事で説明したように、ヤマユは使うお米によってラベルの色を変えています。
 改良信交は「桃色」、この青色は美山錦、それに雄町の「赤色」もありますが、売り切れてしまったようです。
 ただ、米だけでなく、使う酵母も微妙に変えています。
 一本目の桃ヤマユは協会6号酵母を使っているのに対して、この青ヤマユは「六號改(ろくごうかい)」という酵母です。 

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 何が違うかというと、「協会」が付いているのは昭和5年に新政酒造の蔵付き酵母から分離し、日本醸造協会が培養して、全国の酒蔵に頒布を始めた酵母です。
 以後、連綿と協会が販売しています。
 片や、六號改(ろくごうかい)は、昭和5年の原株から新政酒造の鈴木隆杜氏が、香気成分が多く出るように改良した酵母で、平成19BYから新政酒造が単独で使い始めている酵母です。
 新政酒造は佐藤祐輔蔵元後継者の方針で、今後は6号酵母を軸に、オンリーワンのお酒造りに邁進していくそうです。
 やや、香りの出方が足りない6号酵母はフルーティーなお酒を欲する消費者相手には苦戦しそうな気がしますが、大丈夫でしょうか。
 ま、それを補うために改良したのが「六號改(ろくごうかい)」ですから、期待したいと思います。
 平成20BY(醸造年度)の造りで、1年寝かせた純米吟醸です。
 いただきます。 

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 上立ち香はほんのりと。
 口に含むと、中程度の大きさの旨味の塊が、気持ち凹凸のある表面にたっぷりのファンデーションを塗って、限りなく平滑にお化粧するかのようにして飛び込んできます。
 受け止めて保持すると、旨味はゆったりとしたスピードで膨らみ、大粒の旨味を次々と放ってきます。
 粒からは、美山錦特有の苦味を微量交えた旨味に、太めで濃い目の甘味が現れ、両者が寄り添うようにして踊ります。
 鼻に抜ける含み香は意外にもフルーツ系のほんのりとした優しい香りです。
 遅れて中程度の量の酸味が現われ、甘味優勢の味わいにきっちりとアクセントをつけてくれます。
 最後の辛さもやや丸みを帯びており、呑み下した後の余韻も非常に優しいものでした。

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 1年寝かせたことで味わいの幅が広がった美酒です。
 「ヤマユ」シリーズは新生・新政の看板商品になるかもしれないな、と感じるのでした。

*一本目のヤマユはこれ

★お酒の情報(10年130銘柄目)
銘柄名「青ヤマユ 純米吟醸原酒 美山錦 20BY」
酒蔵「新政酒造(秋田市)」
酒分類「純米吟醸酒」「原酒」
原料米「美山錦」
使用酵母「六號改(ろくごうかい)」
精米歩合「50%」
アルコール度数「17度」
日本酒度「+1」
酸度「1.3」
アミノ酸度「1.0」
情報公開度「◎」
標準小売価格「720ml=1550円」
評価「★★★★」

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