奈良県御所市の油長酒造さんが醸しているお酒です。
露葉風(つゆばかぜ)は酒米の名前です。
愛知県農業試験場が「白露」と「早生双葉」というお米を交配して開発、1963年(昭和38年)に命名した酒造好適米なのです。
山間部の寒冷な水田でも心白の大きなお米が取れるということが特徴だったようで、奈良県では一時、栽培する農家が増えたそうです。
ところが、その後に登場した多くの優良酒造好適米に駆逐されて、あっという間に姿を消してしまいました。
それが90年代初期から広がった「幻の米で酒を造る」ブームに乗って、2000年に入って奈良県の酒蔵が農家とコラボして復活させています。
でも、力のある酒蔵ですし、どんな酒米でも基本的には「風の森」の味のゾーンをはずさないので、このお酒も期待して入手したのです。
60%精米の純米吟醸です。
いただきます。
口に含むと、中程度よりもひと回り大きな旨味の塊が、無数の気泡を詰め込んだぶ厚い地層を表面に乗せて一直線に飛び込んできます。
旨味は舌先にぶつかるとグチャリとつぶれて、気泡の入った地層が砕け、プチプチと音を立てて弾け回ります。
まさに、荒走りです。
その後、現われた旨味はそのまま拡散しながら旨味の粒粒を四方に飛ばしてきます。
粒から出てくる甘さは中庸ですが、旨味は結構な濃さでトロリと味わいの舞台に現われます。
立ち昇る含み香は元気の良い酢酸エチルと麹由来の新酒バナ。
遅れてきた酸味は適量で、味わい全体に広がる甘旨味と手をつないで踊ります。
最後に来る辛さはわずかですが、飲み下した後の余韻は短く、さっぱりとした感じでした。
銘柄名「風の森 純米吟醸 露葉風 しぼり華 21BY」
酒蔵「油長酒造(奈良県御所市)」
酒分類「純米吟醸酒」「無濾過酒」「生酒」「原酒」
原料米「露葉風」
使用酵母「協会7号)」
精米歩合「60%」
アルコール度数「17度」
日本酒度「+4」
酸度「1.8」
アミノ酸度「1.4」
情報公開度「△」
標準小売価格「720ml=1470円」
評価「★★★★」












