会社でパーティーをやるので、幹事が「空太郎さん、お酒を一升瓶で4本、調達してください」と頼んできました。
任せてください、と喜んで品選びをしました。
この時期ですから、新酒の飲み比べがいいなあ。
地域で絞るか、あるいは、同じ酒米にするか、と悩んだ末に、時間的な制約もあり、同じ地域の純米吟醸新酒にしようと決め、秋田、福島、静岡を候補にして、最終的に静岡酒にしました。
しかも、有名銘柄ばかり集めるよりは「有名」「ちょっと有名」「まだまだ無名の域」のお酒を取り揃えることにしたのです。
一本目に選んだのは「無名の域」のこれです。
「天虹 純米吟醸 無濾過生原酒」。
静岡県掛川市の曾我鶴・萩の蔵酒造さんが醸しているお酒です。
曾我鶴・萩の蔵酒造さんのことについては、昨年11月に詳しく'''
書きました'''が、7年間休眠し、事実上廃業していた曾我鶴酒造さんの設備と権利を日立製作所社員だった萩原吉宗さんが買い取り、酒造りを再開した酒蔵です。
将来、酒造りになんらかの形で関与したいと思っている空太郎にとっては、萩原さんはあこがれの人です。
是非、頑張って欲しいです。
ただし、お酒のレベルはまだまだ発展途上で、猛者蔵がひしめく静岡酒造業界にあっては、存在感を打ち出すにはまだまだでした。
この冬の新酒が出るのを待っておりました。
新体制になって5季目となりますが、裏貼りにある杜氏のところは19BY(醸造年度)は鎌田福三となっていましたが、今回は休眠する以前に曾我鶴で杜氏をしていた小田島健次さまの名前が入っています。
本腰を入れて、この酒蔵を支援するということですね。
期待できます。
いただきます。
上立ち香は結構な果実系の香りが鼻をくすぐります。
含むと、大振りの旨味が、ゆがんで、表面をざらざらにしてやってきます。
美山錦らしい味わいです。
舌の上で転がすと膨らみながらどんどん濃い旨味を吐き出してきます。
旨味の背後には淡い酸味が付着していて、味わいにアクセントをつけてくれます。
生酒特有のひねもわずかながら感じますが、この量であれば、前向きに評価したいところです。
濃い旨味は後半になってもへたることなく、しっかりと主張を続けます。
味わいの長続きする濃醇酒といえましょう。
19BYの同じスペックの純米吟醸(火入れ)より、はるかに味わいに幅があります。
小田島さんを杜氏に迎え、まちがいなく、天虹はステップアップしたな、と実感する空太郎でした。
★お酒の情報(09年116銘柄目)
銘柄名「天虹 純米吟醸 無濾過生原酒」
酒蔵「曾我鶴・萩の蔵酒造(静岡県掛川市)」
酒分類「純米吟醸酒」「無濾過酒」「生酒」「原酒」
原料米「美山錦」
使用酵母「静岡酵母NEW−5」
精米歩合「55%」
アルコール度数「17〜18度」
日本酒度「+3」
酸度「1.4」
情報公開度「○」
標準小売価格「1800ml=3500円」
評価「★★★★」
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