千葉県酒造組合さんが開いた「2008 千葉の酒フェスタ」へお邪魔しました。
千葉県内の20蔵さんがお酒を出品していらっしゃいました。
失礼ですが、千葉県の日本酒は、日本酒蔵のない南九州を除くと、山梨や長崎あたりと並んでほとんど存在感のない地域です。
驚異の一段仕込みのお酒を醸す木戸泉さんが唯一の例外でしょうか。
先日、東京都の酒蔵イベントにお邪魔した時もそうでしたが、存在感がない=時代の流れについていけず、周回遅れになっている、ということです。
果たして変革の兆しはあるか、という視点で見て回ったのでしたが、結論は、うーーむ、でした。
まず、品揃えなのですが、出品しているお酒のうち純米酒系が過半数を占めているのは八蔵に過ぎません。
なかには複数の普通酒を出している酒蔵さんもございました。
びっくり。
また、吟醸系は香りを強調するために醸造アルコールを添加するというステレオタイプのところがずらり。
大吟醸酒は26点ほど出ていましたが、なんと20点までがアル添でした。
大吟醸は山田錦のアル添、純米酒と本醸造酒は安い米を使って手ごろな値段設定でいく、変な挑戦はしない、というまさに金太郎飴のごとくの酒蔵さんが過半でした。
気を吐いているのは想像通り、いすみ市の木戸泉酒造さんと御宿町の岩瀬酒造さんでした。
各蔵の純米酒と純米吟醸酒を集中していただきましたが、三分の一は雑味あり&時代遅れ、三分の一はフツー、三分の一がなんとか合格、目を見張る酒質のお酒は片手未満でした。
接客する様子も同様で、空太郎が
「この純米酒、何パーセント磨きですか」
と伺うと、
「これは60%まで磨いてありますので、雑味もなく相当レベルが高いです」
「え?、60%だと雑味が出やすいと思うけど。それに、いまや、純米酒で55%や50%磨いているのも普通でしょ」
と空太郎が突っ込むと、黙ってしまう蔵人さんも結構いらっしゃいました。
また、
「純米吟醸をください」
というと
「はい。少々甘いかと思いますが」
とほとんどの蔵人さんがおっしゃるのです。
空太郎は
「吟醸香は香りだし、この甘味は旨味といって、甘いという表現には当たりませんよ」
と言うと、
「そういっていただけるとうれしいんですが」
とおっしゃるのです。
これには理由がありました。
この夜、参加者は200人余りだったかと思いますが、半数以上が60歳以上の男性だったのです。
彼らの多くは酒蔵さんのブースに来るとまっさきに
「おい、辛い酒ちょうだい」
「あのさあ、呑むと超特急で通り過ぎてしまうような切れのいい酒ない?」
「食事を邪魔しない、水みたいな酒くれよ」
などと銘柄もスペックも指定せずに、ひたすら淡麗辛口を求めるのです。
都内で開かれた多くのイベントで見受けられた日本酒中学生の女性はごくわずかでした。
はて、これどこかで見たような光景だなあと思った空太郎はハタと思い出したのです。
「そうか、これは3月に行った'''
新潟の酒イベント'''会場で見た光景と同じだ」と。
地酒蔵さんは首都圏や関西圏で名を成し、人気ブランドになりたい、と願っていると思いますが、現実としては地元である程度は売れていないと食べていけないことも事実です。
うーーむ、全国各地の地域の呑み助がステレオタイプに
「淡麗辛口。水みたいにクイっと呑めるのが美酒」
とのたまうことを改めることが日本酒復権の道なのかもしれない、と腕組みをする空太郎でした。
| このブログのURL
|この記事のURL