O島に越してきて数ヶ月たったころ
どこからともなく聞こえてきた生まれたてにちがいない子猫のなきごえ。
その声をたよりに
数日後、捕獲作戦を企てた。
きらきらとふりそそぐ太陽の輝きのなかで
すやすや黄金のきらめきをまとったように眠るちいさないのちたち。
そっと、そっと、手をのばす。
「!!!っつっ!!」
振り返ったわたしの足元に・・・
いや、ふくらはぎにおもいっきり、食いついている『母』がいた。
我が子を守ろうとする勇敢な『母』がいた。
人間にきっと優しくされたことがないだろう、この『母』には
我が子に手を伸ばそうとする得たいの知れないこの人間が
どれほど恐ろしく見えたことだろう。
どれだけ勇気を振り絞ったことだろう。
痛みを感じるより先に
感動でなみだがあふれた。
捕獲作戦は中断。
いつの頃からだろう・・・
その勇敢な『母』が子供らを引き連れて我が家のデッキで遊ぶようになったのは。
六年の歳月がすぎ
「みけ」と名づけられた『母』は
ようやく
家の中で食べるようになり
布団の上で眠るようになった。
あの時の「子猫」たちと一緒に。
最後の朝、
動く力も残っていないはずのみけが私の腕の中にいた。
昏睡状態のまま。
住み慣れた土地を離れ一ヶ月。
帰りたかっただろうあの地に
やっと帰してやることができた。
みけ、たくさんの大切ないのちをありがとう。
たくさんの愛情をありがとう。
安らかに・・・
三月二十六日
みけ 永眠。
*コメントをくださってる方々、決算が終わり落ち着いたら遊びに行きます。
ごめんなさい、、、
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