番組における連作というのがあります。機動戦士ガンダムや、仮面ライダー、ウルトラマンはその代表例というものでしょう。こうした子供向け作品には一つの通例があります。それは連作は3つまでと言うものです。
例えば機動戦士ガンダムはガンダム、Zガンダム、ガンダムZZ。これでテレビ枠を一括りとします。今回紹介しているギャバンもその後にシャリバン、シャイダーですし、アニメに戻りますが、エルドランシリーズもやはり三作がテレビで放映され、最新作と呼ばれるのは別媒体での紹介に留まりました。
これはいわゆる二番煎じ以降の玩具展開の問題が絡んでくるわけです。つまり、最初の作品は売れるかどうだか試してみよう。二番目は最初の勢いもあるから売ってみよう、三番目は最後の力を振り絞って売ってみよう。大まか、こんな感じでしょう。
確かに、三作品以降で売れた作品などウルトラマン、仮面ライダーでも難しい話でありました。あれだけ人気のあった作品でも難しいのです。スポンサーとしてのメーカーが挑戦しずらいのも当然の話なのでしょう。
さて、今回は1982~1983年にテレビ朝日系列にて放送されました「宇宙刑事ギャバン」です。

広がる大宇宙。そこには地球では考えならない恐るべき犯罪者集団も数多く存在する。それを逃さず、宇宙に平和をもたらす為に奮闘するのがバード星に本拠地を置く、銀河連邦警察である。そこに所属するギャバンは地球担当という事で、地球へと一路向かっていた。だが、その地球に恐ろしい魔の手が迫っている。
宇宙犯罪組織マクー。首領であるドン・ホラーの元、様々な惑星の様々な資源を強奪し独占するために暗躍する組織である。
それを防ぎ、地球を守り抜くためにギャバンの戦いは始まったのだ!
大変、単純にして明快なヒーロー物ですが、今までと異なるのは、やはり吹き替えを多用していないという所ではないのでしょうか。それまで(というかこれが主流ですが)ヒーローには人間体と着ぐるみ体がおり、気ぐるみ体にはアクション専門の吹き替えの方が、そして、人間体であっても危険な場合はやはり吹き替えの方が演技していらしたわけですが、一番の問題は、やはり吹き替えでは表情が撮れないという事であります。
着ぐるみはいざ知らず、人間体ではやはり出来るだけ主役となる役者さんの表情まで撮ってみたいもの。それまでのタブーを打ち破るようにこの作品では数々の挑戦が始まりました。
爆発などは当然の事、鉄橋でのロープワーク、車のスタントアクションもこなしました。その結果、主役である一条寺 烈は間違いなく、人間体でもヒーローになった数少ない主人公となったのです。
過去、こうした例は最初の仮面ライダーが記憶としてありますが、一番恐ろしいのはやはり怪我である事も同時に教えてくれた作品であります。幸いな事にギャバンはそれほど大きな怪我もなく順調に進んでいった作品であります。それはスタッフの方にとっても良い経験を与えた事ではないのでしょうか。
以降、この作品を皮切りに宇宙刑事として三作品、メタルヒーローとしては更に続編を作っていく事になります。それまでの仮面ライダーやウルトラマンなどとは違う、新しいジャンルを開拓したと言う点でも画期的な作品であるのは間違いない話なのです。
ただ、昨今の作品にはこれに連なる作品が出てきていないのも事実。正直、渇望する声があるわけですが、やはりこの作品もあくまで玩具があっての物。スポンサーとして強力にして協力的な方が出てくれば復活もされるとは思うのですが…。
ある意味、最初が完全なオリジナル作品とすれば、二作以降はそのパロディと言っても差し障りありません。問題は、それをどこまでオリジナルとして見せれるのか…という話になっていたのは相当昔の話です。ギャバン以降に関しては、むしろ、系列作品としてみせる努力をしていました。
基本的に一つの作品は一年で終了するのが普通です。番組もその方向性を持って制作されます。しかし、人気があるのであれば、それは商売のチャンスであり、そこで止めるのはもったいない話です。
そこで、チャレンジしたのは物語の連続性というものです。例えば、作品の最終回、もしくはその付近に新しいキャラを登場させる。それは次回作の主人公であった!という感じの演出をするわけです。すると、視聴者の目には、まだ続く物語の延長に見えるわけです。これは見事にヒットしました。未だに、そのパロディが各所で使用されているのがその良い例なのでしょう。それだけ印象に残る作品に仕上げれたわけです。
(最近ではケロロ軍曹にもそのパロディが出ていますね)
案外、めちゃくちゃな状況になりやすい連作物を、こうしたもの覚えの良い作品にまで仕上げたスタッフの方々には本当に脱帽します。こうした所にプロの意気込みを見てしまうのです。
そんなこんなで本日はここまで。





