うつ病になると、それまで自信があったことでさえ、自信がなく行動できなくなります。では、自信のない人が自信のある人になるために、何をしなければならないのでしょうか?私は自分自身の経験上、たった1つしかないと思います。それはしんどいながらも、ちょっとしたプラス体験を通じて、「自分にもこんなこともできるのだ」という確信を持つことしかないと思います。自信がなくなると、自信がないから物ごとをできるだけ避けようとします。避けるから経験ができません。経験できないからますます自信を喪失するという悪循環を繰り返すことになります。
自信を持つようにするためには、この悪循環をどこかで断ち切らなければなりません。しかし、この悪循環を断ち切ることは、簡単なことではないと思います。自分が今まで生きてきた世界を変えることになるのですから、それは大変な苦痛を伴います。それまで自己主張できなかった人が、自己主張できるようになる。周囲の目を気にしていた人が、周囲の目を気にしないようになる。これらは、本当に大変なことだと思います。しかし、この大変なことを避けていれば、いつまでたっても自信はわいてこないのです。避けている期間が長くなればなるほど、自信は失われ、依存心だけが強くなっていくと思います。
自分が自信を取り戻すためには、とにかく経験を通じて、何かを達成したときの充実感と、「自分にもできたのだ」という満足感を得ることが必要不可欠です。そしてそれはどんな小さなことでも構いません。自信というのは理屈だけで身につくものではありませから、体を使うこと、失敗して痛い目にあうことによってしか身に付かないものだと思います。
死ぬほどつらく、苦しい気持ちは私も経験してきたので、痛いほど分かりますが、自信がないと嘆いてばかりいても問題は解決しないのです。つらく苦しいことなのですが、自信がないからこそ、できるときにちょっと行動してみる。このようなことがやれるかどうかは、これまた個人の決断にかかっています。うつ病の急性期にこれらのことをすると返って症状が悪くなります。回復期を迎え、徐々に職場復帰へと目標を立てている方で、でも自信がないという方にとっては、やはり矛盾するようですが、決断と勇気が必要なのです。行動に移す決断ができないといってあきらめてしまえば、今と何も変わらなくなるだけです。苦しい中での小さな1歩。失敗しても構いません。それを恐れず、波を経験しながら自信は徐々についてくるものだと思います。



