10月に聴きに行ったコンサートより。
■大阪フィル・ポップス・コンサート2009年10月4日(日) ザ・シンフォニーホール
指揮・ピアノ・作編曲:宮川彬良
管弦楽:大阪フィルハーモニー交響楽団
・宮川彬良:ザ・シンフォニック・パラダイス
・ヘンデル:「王宮の花火の音楽」より
・J.S.バッハ:ラヴァーズ・コンチェルト
・N.ロータ:太陽がいっぱい
・H.マンシーニ:ひまわり
・R.シュトラウス:ツァラトゥストラかく語りき
・ビートルズ:ヘイ・3ジュード
・いずみたく:見上げてごらん夜の星を
・宮川泰:若いって素晴らしい
・チャック・リオ:テキーラ
・モーツァルト:アイネ・クライネ・タンゴ・ムジーク
・ベートーヴェン&プラド:シンフォニック・マンボ No.5「運命」
・シャーマン兄弟:シンフォニック!メリー・ポピンズ ほか
◎大フィルの人気コンサート「大フィル・ポップス」へ久しぶりに出掛けました。宮川彬良さんの代となってから、シンフォニーホールで開催する公演は30回目を迎えたそうで、今回のテーマは「同窓会」。例えば、シュトラウスの「ツァラトゥストラ」の冒頭出だしは「♪ド~、ソ~、ド~」だったりと、ちょっとムリヤリ?な感も否めませんが、まぁ、その辺は“アキラさん的センス”ってことで…w それにしても、アキラさんの巧みな漫談…いやトークと、素晴らしい音楽は、本当に肩の力を抜いて楽しめます。個人的には、アキラさんの大フィル・ポップスは3~4回くらいしか聴いていませんが、いつも、アキラさんの音楽マジックに魅了されてしまいます。そんな大人気のコンサートですが、来秋をもってひとまず一区切りを打つとか…。しかし、また再びパワーアップして帰ってくるとも仰っていたので、その言葉を信じて楽しみに待ちたいと思います。
■大阪センチュリー響 第145回定期演奏会2009年10月15日(木) ザ・シンフォニーホール
指揮:小泉和裕
独奏:アリス=紗良・オット(ピアノ)
管弦楽:大阪センチュリー交響楽団
・リスト:ピアノ協奏曲第1番
・ブルックナー:交響曲第5番
◎小泉&センチュリー響のブルックナーシリーズ第2弾は「ブル5」。巨大伽藍を構築する「ブル5」を2管編成のセンチュリーが演奏するのは、どうなのかな…と一抹の不安を感じつつも、以前、同じ編成のシンフォニカーで素晴らしい「ブル5」を聴いた経験があるので、期待も入り混じります。しかし、今春の「ブル4」ではまずまずの好演を聴かせた小泉=ブルックナーですが、やはり「ブル5」はそんな容易いシロモノではなかった…ということでしょうか。まず弦楽が12型で少なかったこと。これほどの巨大伽藍を構築する「ブル5」で12型はちょっと厳しかったのではないでしょうか。少なくとも、あともう1プルトずつ増強するべきだったのでは…と個人的には感じました。そして、中間楽章でやや気後れしてアンサンブルやアインザッツが粗雑になってしまったことなど、様々な問題が散見された演奏だったように思います。しかし、だからといって決して破綻していたかというと、そうでもなく…。ちょっと中途半端な演奏に退屈してしまいました。尚、プログラム前半は人気ピアニストのアリス=沙良・オットをソリストに迎えてリストの1番が演奏されましたが、こちらはまずまずの好演。
■大阪シンフォニカー 第139回定期演奏会2009年10月16日(金) ザ・シンフォニーホール
指揮:児玉宏
独唱:天羽明惠(ソプラノ)
管弦楽:大阪シンフォニカー交響楽団
・R.シュトラウス:オーケストラ伴奏付き歌曲集~作品 56-6,41-1,37-4,29-1,27-4
・ブルックナー:交響曲第6番
◎年に一度の児玉&シンフォニカーのブルックナーシリーズ。今年はいよいよ「ブル6」ということで、非常に楽しみにしていました。「ブル6」は関西では滅多に演奏される機会が少なく、個人的に聴いたのは、2年前に長岡京のアマオケ以来2度目。朝比奈でさえ、あまり演奏しなかった作品ですが、5番と7番という超名曲に挟まれた、これぞ隠れた名曲!だと感じているのは自分だけではないはず…?そんな“隠れた名曲”を果敢にも挑んで掘り起こしてくれるのが、今の児玉&シンフォニカーの魅力なんですが、今回もそんな期待を裏切らない好演で「ブル6」を楽しませてくれました。児玉さんのブルックナーはバランスとコントロールが明晰なことに定評がありますが、今回の「ブル6」も明晰でありながら、スケルツォ楽章などでは豪放なアプローチと緻密なアンサンブルで聴かせ、或いはアダージョ楽章では慈愛に満ちた響きで聴衆を唸らせました。そして、前半のシュトラウスも、珍しいオケ伴奏付きのリートが選曲されていましたが、天羽明惠さんの優れた歌唱とともに、児玉さんの正確な指揮で、決してドラマティックになりすぎなかったことが非常に好感を持ちました。
■大阪フィル 岸和田公演2009年10月18日(日) 岸和田市立浪切ホール
指揮:大植英次
独奏:清水和音(ピアノ)
管弦楽:大阪フィルハーモニー交響楽団
・ベルリオーズ:序曲「ローマの謝肉祭」
・ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番
・チャイコフスキー:イタリア奇想曲
・レスピーギ:交響詩「ローマの松」
◎最近ちょっとご無沙汰感のあった大植&大フィルの地方公演。個人的には今回初めて訪れた岸和田の浪切ホールですが、公立の文化会館とは思えない、かなり立派なホールです。ただ、ホワイエでおかきや饅頭が売られていたのにはちょっと可笑しかったですが、ちゃっかり休憩中に岸和田銘菓という「お城最中」をお土産に買ってしまいました…(^^;ヾ さて、プログラムはイタリアをテーマにした名曲プロを中心に、以前、神戸や京都公演などで共演した清水和音さんをソリストに迎えて、今回もラフマニノフの2番が演奏されました。前回も感じましたが、和音さんのラフマニノフは、演奏技術としてはほとんど申し分ないのに、シックリと来ないのは何故なんでしょう…。最後に演奏された「ローマの松」は、例によって2階客席両翼に金管バンダを配置し、会場全体が音の洪水に溢れんばかりのアッピア街道。「ローマの松」は、大植=大フィルの定番になりつつありますね。
■大阪フィルメンバーによる弦楽四重奏2009年10月18日(日) なんばガレリア
出演:ブルーメン・カルテット (田中美奈、力武千幸、松本浩子、松隈千代恵)
・モーツァルト:アイネ・クライネ・ナハトムジーク
・J.シュトラウスⅡ:ワルツ「美しく青きドナウ」
・チャイコフスキー:組曲「くるみ割り人形」~花のワルツ
・モンティ:チャルダッシュ
◎難波のロケット広場が、このほど「なんばガレリア」として生まれ変わり、その記念イベントで開かれたミニ・コンサート。ちょうど岸和田でコンサートに来ていた知人に教えてもらい、帰る道すがらだったので立寄って聴いてきました。大フィルの女性弦楽奏者で構成する“ブルーメン・カルテット”が出演し、モーツァルトやチャイコフスキーなどの名曲を弦楽四重奏で聴かせてくれました。場所が場所なだけに、雑踏のなかで演奏するのも大変そうですが、プチ大阪クラシックっていう感じで多くの人が立ち止まって大フィルメンバーの演奏に耳を傾けていました。
■ウィーン音楽祭 in OSAKA 大阪フィル演奏会2009年10月24日(土) いずみホール
指揮:大植英次
独唱:釜洞祐子(ソプラノ) 三原剛(バリトン)
合唱:ウィーン楽友協会合唱団
管弦楽:大阪フィルハーモニー交響楽団
・ブラームス:哀悼歌
・ブラームス:ドイツ・レクイエム

◎約3年に一度、いずみホールで開催される「ウィーン音楽祭」。継続が危ぶまれるなか、どうにか今回で6回目の開催。 今回の同音楽祭のテーマは「歌」ということで、結成150周年という歴史をもち、ニューイヤー・コンサートでお馴染みのムジーク・フェラインを本拠に置く「ウィーン楽友協会合唱団」を軸に様々なコンサートが繰り広げられました。そして、音楽祭の掉尾を飾ったのは、大植&大阪フィルとウィーン楽友協会合唱団によるブラームスのドイツ・レクイエム。ちょうど手持ちのドイツ・レクイエム愛聴盤が、ウィーン楽友協会合唱団によるものだったので、大フィルとの共演が実現するとは夢にも思っていなかっただけに、非常に嬉しかったです。客席には、楽友協会総裁トーマス・アンギャン氏の姿も。さて、まずメインのドイツ・レクイエムの前にブラームスのネーニエを演奏。やはり伝統があり国際的にも評価が高いコーラスは、冒頭から鳥肌が立ちます。大植さんの実に丁寧で、「悲歌」でありながらも温もりの感じる指揮と相まって非常に素晴らしい演奏を聴かせてくれました。そして後半は、この合唱団が初演を行なったというドイツ・レクイエム。“初演合唱団”という威信とプライド、ホール全体を包み込む緊張感と祈りへの安穏…。そして天へと通ずる荘厳な響き。あるいは劇的なパッション…。音楽祭を締めくくるに相応しい名演で、3年前のアーノンクールのモツレクを思い出し、大変満足しました。
■大阪フィル 第432回定期演奏会2009年10月29日(木)、30日(金) ザ・シンフォニーホール
指揮:大植英次
独奏:ピーター・ウィスペルウェイ(チェロ)
独唱:シモーナ・サトゥロヴァ(ソプラノ) 五郎部俊朗(テノール) サイモン・ポーリー(バリトン)
合唱:大阪フィルハーモニー合唱団
管弦楽:大阪フィルハーモニー交響楽団
・ハイドン:チェロ協奏曲第1番
・オルフ:世俗風カンタータ「カルミナ・プラーナ」
◎念願だった大植さんのカルミナ・プラーナ。近々ハノーファーとの録音も発売されるようですが、監督就任以来、是非とも大植さんのカルミナ・プラーナを聴いてみたいと思っていたので楽しみにしていました。ただ、つい1週間前に素晴らしい合唱を聴いた直後なので、いくら“ドンチャン系”のカルミナでも、いろんな粗が目立って聴こえてしまうのは仕方ないかもしれません…。そんな中、老舗の児童合唱はよく健闘していたものの、やはり日本人のアマチュア合唱には、ココまでが限界なのかなぁ…と。逆に、ソリストは今回わざわざ海外から客演で呼ばなくても…という印象。そういう意味では、出番の少ないテノールの五郎部俊朗さんは、やはりカルミナ・プラーナのハマリ役ですね。オーケストラは総じて好演だっただけに、外人ソリストには、オペラチックとまでは行かないにしろ、もう少し“演出”が欲しかったような。ともあれ、この曲は第九と同じで“終わり良ければ全てよし”…ってところでしょうか。前半のハイドンは、オランダの中堅ピーター・ウィスペルウェイをソロに迎えていましたが、かなり個性的な演奏で、挑発的とも取れるカデンツァは自作のよう。“古典と現代が織り成す即興の妙”という意味では、面白味があるのかもしれませんが個人的にはあまり感心せず…。良く言えば「自由奔放」。「ハイドンのチェロ協奏曲」というよりは、「ハイドンの主題によるチェロ狂詩曲」といった方がよいかも…。ところで、2日目公演で自分の座席の斜め前に、なんとシンシナティ響と来日中のパーヴォ・ヤルヴィが座ってました!!一瞬、目を疑ってしまいましたが、どうやら、翌日のシンシナティ西宮公演で大阪入りしていたヤルヴィ・サイドから突然電話があったらしく大フィル定期を聴きに来たのだとか。パーヴォといえば、まだあまり名前が知られていない約10年前に大フィル定期でブル4を振っていますが、この10年で一気に大物指揮者になってしまい、もはや、大フィルへの客演は夢のまた夢…。弟のクリスチャンなら、まだイケるかな…。
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