6月に聴きに行ったコンサートより。
■ハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニー大阪公演2009年6月21日(日) ザ・シンフォニーホール
指揮:大植英次
管弦楽:ハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニー
・マーラー:交響曲第9番
◎大植英次さんが9月まで首席指揮者を務めるハノーファー北ドイツ放送フィルとの最後の来日公演。バーンスタインがベルリン・フィルと奇跡的な名演を果たしてから、あえて「封印」してきたという大植さんの「マラ9」をようやく聴くことができました。2年前の大フィル定期で同曲が演奏されるはずでしたが、直前になってケガのためキャンセル…。今回は、大植さんが1998年から11年間務め上げた同フィルとの集大成として、ついにその「封印」が解き放たれたわけですが、約100分にも及ぶ大植さんと同フィルが奏でる「マラ9」は、非常に暖か味のある「愛」が詰まった「マラ9」だったように感じられました。一般的に「マラ9」といえば死を予感するようなイメージのある作品ですが、大植さんは「生と死」を前向きに捉えつつ、幸福感をもたらすような演奏を聴かせてくれたように感じました。今年は大植さんにとって、最愛のお母様を亡くされましたが、その深い哀しみを乗り越えて今回のような演奏に繋がったのではないでしょうか…。
■大阪フィル 第429回定期演奏会2009年6月28日(日)、29日(月) ザ・シンフォニーホール
指揮:秋山和慶
独唱:福島明也(バリトン)
合唱:大阪フィルハーモニー合唱団、九響合唱団
管弦楽:大阪フィルハーモニー交響楽団
・モーツァルト:交響曲第35番「ハフナー」
・ディーリアス:小管弦楽のための二つの小品
・ウォルトン:オラトリオ「ベルシャザールの饗宴」
◎大フィル定期に久方ぶりの秋山和慶さんが登場。今回のメインはやはり滅多に聴くことができないウォルトンの「ベルシャザールの饗宴」ですね。事前に「ニコニコ動画」で同曲を予習していたので、あらましの雰囲気は判っていましたが、歌詞の内容などプログラムの解説を改めて読んでみると、「ユダヤ人のバビロニア捕囚と預言の物語」なんだそうですね…。音楽としては非常に判りやすく、とても賑やかな雰囲気なので、梅雨の季節(今年は空梅雨っぽいですが)の鬱陶しい気分を払拭させてくれそうな作品です。コーラスは、今回は大フィル合唱団と九響合唱団との合同演奏でしたが、昨年に九響定期でも演奏されているので、この非常に難しい楽曲をいつになく(?)充実したコーラスで聴かせてくれたように思います。福島明也さんのソロも、ガッチリと全体を引き締めつつ、ドラマティックな歌唱で盛り上げて好演。また、秋山さんの熱のこもった指揮と相まって大阪フィルの演奏も大変充実していましたが、クワイアに並んだ金管バンダの音色が時折不安定になる箇所も散見されたのが残念でした。一方、前半のディーリアスとモーツァルトは、秋山さんらしい洗練された演奏でこちらも好演でした。
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