このブログにご訪問いただいた方からの質問を、Q&A方式で記事にします。
天窓から雨漏りがします。なかなか直りません。そんなに難しいのですか?
天窓の雨仕舞いは、正しく施工すれば、それほど難しくはありません。天窓の雨仕舞いのために、最低守らなければならない基準は、おおよそ次の通りです。
1.屋根勾配は4寸以上を、推奨します。
2.谷の間近に取り付けない。
3.水切りはメーカー標準品を使うこと。
4.瓦の種類に応じた(メーカー指定の)取付仕様を守ること。
5.開口周りはしっかりと補強すること。

(こちらは、5.5寸勾配です。)
設置可能な屋根勾配については、屋根の流れ長さで変わります。
屋根の流れは、棟から軒先までの長さのことです。
流れが長いほど、急な勾配が必要となります。
流れが短いときは、3寸勾配でも雨漏りがない、他社の施工事例もあります。
多雪地帯では、積雪を考慮すると、屋根は急勾配なほど良いようです。
天窓の上部に雪が留まらないように、ジャンプ台があれば完璧です。

(3連の天窓を、大きな梁と大きな母屋で補強しています。)
天窓の大きさもさまざまですが、母屋ピッチ910ミリより大きいものがほとんどです。
このため、母屋をとばして取り付けることになります。
垂木を大きくするなど、しっかりした補強が必要となります。
天窓が、瓦からどの程度に出ているかが、雨仕舞いのポイントになります。
このため、薄い瓦、普通の瓦、厚い瓦用と、大体こんな感じで取り付ける仕様を各メーカーが指定しています。
純正の水切りも、この取付に応じて用意されています。

(水切りはメーカー純正品を使用。)
さて、ご質問いただいたお客様の、状況はこんな感じでした。
東京地区、築6年。
屋根は急勾配。
ガルバ鋼板葺き(横ハゼ葺き?)。
建築当初も雨漏りがあったが、施工店の努力で多少は改善がみられる。
しかし、先日の降雪の際、雨漏りがあった。
急勾配でガルバ葺きなら、天窓にとっては、最も雨仕舞いがし易い環境です。
それでも、漏るとすると・・・
私なりに考察しました。
1.天窓の部分は竪ハゼになっているのか?
ガルバ鋼板葺きは、通常の瓦葺きと違い、重なりがないので、切り小口の処理は難しくなります。
天窓部分だけ、棟から軒先まで竪葺きとします。
2.外断熱仕様と想定した場合、屋根断熱の厚みを間違えて、天窓を低く納めてはいないか?
外断熱の場合、屋根の野地板上に断熱材を納めます。
したがって、断熱材の厚みの分だけ、通常の納まりよりは高くしなければなりません。
積雪で漏ったとすれば、天窓の出が不足しているのではないかと、疑われます。

(上の写真、施工状況の完成内観です。)
最後になりましたが、天窓に否定的なひと(プロ)が今だにいます。
確かに、危険なことはしないに限るが、一番の安全策かもしれません。
しかし、外壁にサッシを取り付ける危険性と、さほどに変わるものではありません。
窓のない家はありませんよね?
天窓の効用は、通常の窓では得難いものがあります。
安全策だけで、否定するのは、プロとは言えないと思います。
天窓の効用等については、建築用語:天窓をご覧下さい。
天窓のトップメーカーのベルックスでは、天窓のシュミレーションが出来ます。
素晴らしさを、体感してみて下さい。
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