母校の空間デザイン学科卒業作品展に出かけました。
会場は天神橋筋6丁目の大阪市立 住まいのミュージアム。
この学科は2006年に開設され、今回第一期生が卒業されるとのことで今回が始めての卒制展。
「工学とデザインの接点をベース」に、建築・インテリア・プロダクト・ヴィジュアルという
幅広い研究テーマに取り組んだ、学生たちの集大成を見せて頂きました。
時間の都合であまりゆっくり見ることができなかったのですが、
その中で印象に残ったものをいくつかご紹介します。
(私の勝手で無責任な視点で選んでおりますので、その点予めご了承下さいませ)

佐武真理さんの『母と子の「食」プロダクトの提案』
昔なつかし鰹削り器を可愛らしくデザインすることで生活の中に復活させ、
食育のツールとして活用しようという提案。

木工作品として、本当によく出来た秀作でした。
ウサギを模したフォルムは、家庭向けの道具としてとても可愛い。
しかし、可愛さ以外の魅力をもっと上手くプレゼンできていれば尚よかったかなと。

松原正太郎さんの『kiko-からくりを利用した動き表現の研究』
ハンドルを回すと、カムとクランクの働きで上部の羽根が動くという作品。
なんとなく宮崎駿アニメに出てくる飛行要塞のような風体。
いっそのこと飛んじゃえばもっと面白いのに。(無理か・・・)

玉井貴大さんの『TOMOS-BRING A LIGHT-』
「火を得る」という行為がスイッチ一つで可能になってしまった現代人に、
あかりの大切さや歓びを再認識してもらおうという作品。

右側の棒を抜いて左側のボウルに近づけると灯りがつきます。
省略されて見えなくなったプロセスを敢えて視覚化し、その意味を問うという姿勢が面白い。
ボウル部分がIHになっていて、こだわりの上手いコーヒーなどいただけたら尚よろしい。

中西基文さんの『pencil plant -使い終わった文房具に新しい価値を創造する-』
愛着が湧いてなかなか捨てられない文房具に、新しい価値を付加することで、
捨てずに新たな愛着を生み出そう・・・という提案。
色鉛筆の中に植物の種と栄養素が入っていて、短くなった鉛筆を土に挿しておくと花が咲きます。

花の色は色鉛筆と同じ色なのだそうで、そんなところも芸が細かい。
とてもピースフルで楽しい、今回一番のお気に入りです。
最近鉛筆ってあまり使わないけど、こんなのがあれば使いたいかも。

肩の力が抜けてて、いい意味でバカバカしくていいな〜と思ったのは、
渡邉瞳さんの『携帯世代の自己表現-新しいデコ電-』

携帯電話を「自分を映す鏡」として捉え、その表現の可能性を探るというのが狙い。
機能とかそういうことはそっちのけで様々な装飾を纏ったその姿は、まさにケータイのパリコレ!?

よく燃えそう。

イタそう。

歯の間に挟まって気持ちわるそう。

重そう。

草の香りがしそう。

建築分野でも、かなり完成度の高い作品が揃っていました。
上の写真は、上田哲史さんの『中崎 Inner Village』

城谷瑠美子さんの『bridal park』

副田恭平さんの『Paaralang Magsimula -スラムに建つ「始まり」の学校-』

嶋谷潤さんの『神戸の山と海を結ぶ-はじまりの諏訪山美術公園-』

阪本浩之さんの『道頓堀川の水辺の複合商業施設』

建築パートの作品で私のお気に入りは、村上彰さんの『働く家-自宅再生計画-』
作品自体もいいのですが、私が心ときめいたのは、
建築模型を舞台にいきいきと暮らす、ハリガネで出来たフィギュアたち。



このフィギュアをそこらじゅうに展示する、そんな企画展をしても面白いかもしれない。

見た目のポップさとは裏腹に社会派のテーマに挑んだのは、
山崎みのりさんの『現代イラストレーション計画-社会問題に関係したキャラクターとその世界観-』
desire's mansion「世間邸」に住む30世帯の住人たちは、
それぞれが現代社会に起きている問題に関係するキャラクター。
そこに映し出される悲喜交々な人間模様は、
ユニークですが「ドキッ」とさせるリアルさも併せ持っていて、
スパイスの効いた作品に仕上っています。
よく見ると世間邸の1階と2階はひび割れが酷く、これは震災の残した爪痕でしょうか?

上西舞さんの『dot put ring -円の配置変化によるパターン-』
ちょっとイームズを連想させますが、楽しんでやっている感じが出ていて◎です。

沼田綾子さんの『日常に突如現れる非日常-大学を舞台にしたパブリックアート-』
老朽化して取り壊された学舎跡を舞台に、非日常空間をつくるというドキュメント。

「何かを感じ、見て欲しい」
そんなストレートな想いが爽やかに表現されていて、たいへん好感を持ちました。
我が母校からアーティストが生れる日も近い・・・そんな期待を感じさせてくれた作品でした。

まだまだご紹介したい作品がたくさんあるのですが、今回はここまで。
上の写真は80ページに及ぶ、フルカラーの図録。
各作品には作者の写真入り。
こうしたディテールにまでこだわっていて、私が在籍していた頃とは全く違うお洒落なイメージで、
「工学部」も変わりつつあるのだな〜と感慨深いものを感じたのでした。
会場は天神橋筋6丁目の大阪市立 住まいのミュージアム。
この学科は2006年に開設され、今回第一期生が卒業されるとのことで今回が始めての卒制展。
「工学とデザインの接点をベース」に、建築・インテリア・プロダクト・ヴィジュアルという
幅広い研究テーマに取り組んだ、学生たちの集大成を見せて頂きました。
時間の都合であまりゆっくり見ることができなかったのですが、
その中で印象に残ったものをいくつかご紹介します。
(私の勝手で無責任な視点で選んでおりますので、その点予めご了承下さいませ)

佐武真理さんの『母と子の「食」プロダクトの提案』
昔なつかし鰹削り器を可愛らしくデザインすることで生活の中に復活させ、
食育のツールとして活用しようという提案。

木工作品として、本当によく出来た秀作でした。
ウサギを模したフォルムは、家庭向けの道具としてとても可愛い。
しかし、可愛さ以外の魅力をもっと上手くプレゼンできていれば尚よかったかなと。

松原正太郎さんの『kiko-からくりを利用した動き表現の研究』
ハンドルを回すと、カムとクランクの働きで上部の羽根が動くという作品。
なんとなく宮崎駿アニメに出てくる飛行要塞のような風体。
いっそのこと飛んじゃえばもっと面白いのに。(無理か・・・)

玉井貴大さんの『TOMOS-BRING A LIGHT-』
「火を得る」という行為がスイッチ一つで可能になってしまった現代人に、
あかりの大切さや歓びを再認識してもらおうという作品。

右側の棒を抜いて左側のボウルに近づけると灯りがつきます。
省略されて見えなくなったプロセスを敢えて視覚化し、その意味を問うという姿勢が面白い。
ボウル部分がIHになっていて、こだわりの上手いコーヒーなどいただけたら尚よろしい。

中西基文さんの『pencil plant -使い終わった文房具に新しい価値を創造する-』
愛着が湧いてなかなか捨てられない文房具に、新しい価値を付加することで、
捨てずに新たな愛着を生み出そう・・・という提案。
色鉛筆の中に植物の種と栄養素が入っていて、短くなった鉛筆を土に挿しておくと花が咲きます。

花の色は色鉛筆と同じ色なのだそうで、そんなところも芸が細かい。
とてもピースフルで楽しい、今回一番のお気に入りです。
最近鉛筆ってあまり使わないけど、こんなのがあれば使いたいかも。

肩の力が抜けてて、いい意味でバカバカしくていいな〜と思ったのは、
渡邉瞳さんの『携帯世代の自己表現-新しいデコ電-』

携帯電話を「自分を映す鏡」として捉え、その表現の可能性を探るというのが狙い。
機能とかそういうことはそっちのけで様々な装飾を纏ったその姿は、まさにケータイのパリコレ!?

よく燃えそう。

イタそう。

歯の間に挟まって気持ちわるそう。

重そう。

草の香りがしそう。

建築分野でも、かなり完成度の高い作品が揃っていました。
上の写真は、上田哲史さんの『中崎 Inner Village』

城谷瑠美子さんの『bridal park』

副田恭平さんの『Paaralang Magsimula -スラムに建つ「始まり」の学校-』

嶋谷潤さんの『神戸の山と海を結ぶ-はじまりの諏訪山美術公園-』

阪本浩之さんの『道頓堀川の水辺の複合商業施設』

建築パートの作品で私のお気に入りは、村上彰さんの『働く家-自宅再生計画-』
作品自体もいいのですが、私が心ときめいたのは、
建築模型を舞台にいきいきと暮らす、ハリガネで出来たフィギュアたち。



このフィギュアをそこらじゅうに展示する、そんな企画展をしても面白いかもしれない。

見た目のポップさとは裏腹に社会派のテーマに挑んだのは、
山崎みのりさんの『現代イラストレーション計画-社会問題に関係したキャラクターとその世界観-』
desire's mansion「世間邸」に住む30世帯の住人たちは、
それぞれが現代社会に起きている問題に関係するキャラクター。
そこに映し出される悲喜交々な人間模様は、
ユニークですが「ドキッ」とさせるリアルさも併せ持っていて、
スパイスの効いた作品に仕上っています。
よく見ると世間邸の1階と2階はひび割れが酷く、これは震災の残した爪痕でしょうか?

上西舞さんの『dot put ring -円の配置変化によるパターン-』
ちょっとイームズを連想させますが、楽しんでやっている感じが出ていて◎です。

沼田綾子さんの『日常に突如現れる非日常-大学を舞台にしたパブリックアート-』
老朽化して取り壊された学舎跡を舞台に、非日常空間をつくるというドキュメント。

「何かを感じ、見て欲しい」
そんなストレートな想いが爽やかに表現されていて、たいへん好感を持ちました。
我が母校からアーティストが生れる日も近い・・・そんな期待を感じさせてくれた作品でした。

まだまだご紹介したい作品がたくさんあるのですが、今回はここまで。
上の写真は80ページに及ぶ、フルカラーの図録。
各作品には作者の写真入り。
こうしたディテールにまでこだわっていて、私が在籍していた頃とは全く違うお洒落なイメージで、
「工学部」も変わりつつあるのだな〜と感慨深いものを感じたのでした。


