生きてるうちに、言えればよかったのだけど…。悲しいお別れをやさしく見守ってくれる、葬儀屋さんたち。町の葬儀屋「セレモニー黒真珠」を舞台に、アラサー女子・笹島、メガネ男子・木崎、謎の新人女子・妹尾が織り成す、ドラマティック+ハートウォーミングストーリー。『花宵道中』宮木あや子流ラブコメは、スッキリ笑えてじんわり泣ける!葬儀屋を舞台に男女3人の仕事と恋愛を描く連作短編集。宮木あや子流ラブコメは、泣けるラブコメ。【メディアファクトリーHPより】
全編通して読んだのは初めての作家さんでした。「花宵道中」は訳あり、途中やめ。意外や意外(失礼)!面白かったです。葬儀屋が舞台というお話は今までなかったですよね。それが、まず斬新なんです。
さらに際立っているのが、登場するキャラの立ち方ですね。21歳の新人派遣社員妹尾、いちおうまだ20代なのに40代にもまちがわれるほどシッカリしすぎな29歳女性・笹島。葬儀屋が好きだからという理由で仕事を決めた26歳・木崎。この3人を中心にした話なんですが、これが結構面白いんです。
それぞれに、謎を秘めつつ、「死」という人間の最後に立ち会う人たちの、カッコよさとおかしさ。決して、ビジネスだけではなく、このセレモニー黒真珠の面々は、真摯に向き合っているんですね。それぞれが、最愛の人との別れや、元カレの妻の葬儀を仕切ったりするなど、互いが悲しい別れを経験したりして。 さらには、現代の葬儀事情も分かるんですね。正当葬儀屋を語る巧妙な詐欺の手口などですね。葬儀という儀式は厳かで断れないというところを、巧妙についてくるんです。参考にしなくっちゃ。
話の中では、泣けましたね。21歳の妹尾の話もそうですが、キャラ的に好きなのは笹島さんですね。この笹島さんが豪快で仕事には、誇りを持ってて、そして、かっこいいんですよ。木崎も惚れますね。そんな笹島を見る木崎が切ないし、おかしいんです。結局いい仲になっていくんですが、もう少しそのあたりが読みたい気がします。
最後のお話が一番好きですね。河原で吹くトランペットは初恋の彼に贈る「別れの曲」。切なく、けれどきちっと死に向き合い、彼の分まで生きて頑張るという決意が伝わってきます。そういう仕事に携わる「黒真珠セレモニー」の面々がかっこいいんですよね。
面白いです。ぜひ、続編を期待したいです。





