ピョートル大帝の時代からの二〇〇年間で、ロシアの領土は平均すると一日につき四〇〇平方キロメートルの割合で増加した(東京都の面積は約二二〇〇平方キロだから、せいぜい六日分ということになる)。

「ロシア・ロマノフ王朝の大地」土肥恒之著(講談社)   ISBN:9784062807142 (4062807149)

「興亡の世界史」シリーズ。ロシア社会史研究者が描くロシア史。

ロマノフ王朝を中心にしつつ、前提となる13世紀の「タタールのくびき」から説きおこして、ソビエト連邦の成立と崩壊までもカバー。アジアとヨーロッパの狭間におこった独特な国家の、全体の流れがわかる。筆致も教科書のようで、淡々としており読みやすい。

帝国の時代の、東へ、南へという拡大ぶりは、島国育ちの想像を超える感じがある。だから農民の間に、遠くの地への「移住をいわば理想化」する志向が強まり、結果的に狭い土地で工夫する農業の集約化や増産が遅れた、という指摘は興味深い。

ロシア史について、ブロガー推薦の本を続けて読んで、ずいぶん勉強になった。この後は、何かロシア関連のエンタテインメントを探してみよう。(2008・6)


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