続 氷点 (上) (角川文庫 (5072))続 氷点 (上) (角川文庫 (5072))

角川書店 1982-03
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三浦綾子『続 氷点』
『氷点』の続編。
養女とした育った陽子。自分の出生の秘密を知り苦悩する。また、義兄の徹は陽子を妹以上に愛していた。育ての父も妻、友人、子どもたちの狭間で葛藤。運命に翻弄されながら、わが道を探す陽子。

テーマが「罪を赦すこと」。
犯罪は罪。
不倫も罪。
秘密は守り通す意義。

40年前の作品なので貞操感が違う。愛し合えばなんでもありと思わないが、当事者だけの問題ではない、と前面に押し出されていた。端的にいえば、不倫や禁断の恋も違和感なく読めるので、「物語」と思いながらも何度も止まり、仮定として自問自答を繰り返した。
誰しも、あの時こうしていれば後悔することはあると思う。わたしも何度かの人生の岐路があり、後悔や自分を責めたり、責任転換したこともあった。人生の半分は過ぎ、多少は過去過去と思えるようになったこともある。個人の経験値で、感情移入が違うと思う。
また、陽子も徹もしっかりしていて、同じ歳だったころが恥ずかしかった。
新聞連載で話題を呼んだベストセラー小説。そこには、時代が変わろうとも普遍的なテーマがあった。起伏にとんだヒューマンドラマ。
昭和の香りがする本を読んでいると、新刊と違う醍醐味があり、熟成され味わい深いものだった。

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