ミミズクと夜の王 (電撃文庫 こ 10-1)ミミズクと夜の王 (電撃文庫 こ 10-1)
紅玉 いづき

メディアワークス 2007-02
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レビュー

紅玉いずき『ミミズクと夜の王』
額に焼き印、手足を鎖に繋がれた少女のミミズク。ミミズクは夜の王に会い「あたしのことを、食べてくれませんかぁ」と言う。

読み始めは痛いです。雪が降りそうな寒い日に水仕事をしていると、手が痺れる冷たさ。その冷たさがだんだん感じなく、指先がジンジンと熱くなってくる。冷たいのか温かいのか、自分でもよく分らない。でも、冷たいんだと思ったら、突然、カイロが挿しだれた気分です。・・・嬉しい。
何度もウルウルして、最後はぼろ泣き。目以外の鼻から温かい雫が垂れてくる。
人は悲しくて、悔しくて、切なくて、涙を流す。でも、いつのころから嬉しくても涙を流す日がある。ドラマではそういう場面を見たことがあっても体験しないと分らない。12歳か13歳のとき、自分にそういうことが訪れたとき、驚いた。言葉じゃなく押し寄せる感情。
この本はそういう涙が溢れる本です。
ラストはとても温かい。

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