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2030年05月16日

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2015年05月02日

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2012年02月13日

続巷説百物語

続巷説百物語 (文芸シリーズ) 続巷説百物語 (文芸シリーズ)
(2001/05)
京極 夏彦

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「続」というからには当然「巷説百物語」の続編…と思っていたら、ちょっと違った。

「巷説百物語」のそれぞれの短編を繋ぐような形で話が進む。

本書の第1話「野鉄砲」における時間軸は「巷説~」の「小豆洗い」と「白蔵主」の間、第2話「狐者異(こわい)」は「白蔵主」と「舞首」の間…という具合である。

「巷説~」が全7話で こちらが全6話だから、最終話はきっと「柳女」と「帷子辻」の間のお話なんだろうと思って油断していたから余計に、読み終えた後の衝撃は大きい。

なんとも言いようのない寂しさが残る。

迷子になったような、置いてきぼりにされたような心もとなさ。

それはきっと、読者にいちばん近い場所にいる百介の気持ちに寄り添って読んでいたからだろうと思う。

「巷説~」も重いと感じたが、本書に比べれば余程気楽に読めた。



「巷説~」が、全話 「越後の国に」「加賀の国に」というように 地名から始まっていたのに対し、「続~」は全話 「山岡百介が」で始まる。

百介は戯作者志望で、いつの日か百物語を開板することを夢見て、諸国の奇談怪談を聞き集めている蝋燭問屋の若隠居。

「巷説~」の第1話で、偶然 又市一味と出会い、その仕事ぶりを目の当たりにした百介は、彼らの人柄に魅かれ 時々仕事を手伝うようになるのだった。



「野鉄砲」「狐者異(こわい)」「飛縁魔(ひのえんま)」「船幽霊」「死神 ~或は七人みさき」「老人火(ろうじんのひ)」


個々の独立した短編でありながら、4話目までは全て「死神 ~或は七人みさき」に向けての伏線となっている。

「巷説~」では、仕掛け人である彼らの身に危険が及ぶことは なかったように思う。

いや、危ない橋を渡ってはいるけれど、それは後になってわかることで、読者がヒヤヒヤさせられることはない。

だからこそ、仕掛けやどんでん返しを純粋に楽しめた。


けれど、本書の「船幽霊」では、百介やおぎんが かなり危ない目に遭っている。

加えて、「死神 ~或は七人みさき」では、人の心に巣食う底知れぬ闇を垣間見て背筋が寒くなる。

その場に居たなら、きっと 百介同様 気を失ってしまうに違いない、底なしの恐怖である。


収拾不可能にも思える、藩ひとつを丸ごと巻き込んでの大騒動。

又市の離れ技に感心しつつ、事件が解決してもなお埋めることのできない空洞を思うと、「終わった!」という爽快感はない。



「巷説~」では触れられなかった百介の内面が深く掘り下げられ、また、治平やおぎんの壮絶な過去が明かされる、読み応えあり過ぎのずっしり重い一冊だった。


最終話「老人火」は、「死神」の事件から6年後。

一端の戯作者となった百介は、とある事情で6年ぶりに北林藩を訪れる。



胸に穴が空いたような寂しさを覚えつつ、本を閉じた。


続巷説百物語 (角川文庫) 続巷説百物語 (角川文庫)
(2005/02/24)
京極 夏彦

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2012年02月01日

巷説百物語

巷説百物語 (怪BOOKS)巷説百物語 (怪BOOKS)
(1999/09)
京極 夏彦

商品詳細を見る


前から読んでみたいとは思っていたものの、なんとな~く腰が退けていた京極作品。

なんというか、タイトルや表紙からして おどろおどろしいし、怖い話は好きだけどグロいのは苦手な私は、もしそういう話ばっかりだったらどうしようかと。

読んでみたらなんのことはない、面白い時代小説だった。

もちろん、面白いとは言っても「楽しい」とか「愉快な」というのではない。

夜が暗いのはあたりまえだった時代のイメージそのままに、全編に亘って闇が凝ったような重さは付きまとう。

そして、やっぱり凄惨な事件も起きる。

でも後味は悪くない。



「小豆洗い」「白蔵主(はくぞうす)」「舞首」「芝右衛門狸」「塩の長司」「柳女」「帷子辻(かたびらがつじ)」


各話のタイトルは竹原春泉・画「絵本百物語」から付けられた妖怪の名前である。

ただし、本書に本物の妖怪は登場しない。

これらの妖怪に準えられるのは人の業。

真っ当なやり方では解決できない事柄を、巧妙な仕掛けと目眩(めくらまし)で妖怪の仕業として丸く収めてしまう 御行の又市一味が暗躍する。


御行(おんぎょう)とは、行者紛いの身形で魔除けの札を売り歩く者をいうらしいが、又市は全くの無信心。

しかし、この行者の姿も 仕掛けに一役買っている。



雨の中、険しい山道を急ぐ一人の僧。

寺までの道のりはあとわずかだったが、やむを得ず 山中の小屋で夜を明かすこととなる。

その小屋では既に十人ほどが雨宿りをしていた。

百姓や物売りに混じって そこに居たのは、白装束の御行、人形遣いの女、商家の隠居、そして正体不明の若い男。

無聊の慰めに百物語でもしようと御行が提案し、皆が順番に怪談を語り始めるが、僧の様子が次第におかしくなり、ついには意味不明の言葉を口走ると雨の中を外へと飛び出していってしまう。(小豆洗い)




越後の国の枝折峠を皮切りに、物語の舞台は日本各地に散らばり、いずれも見事などんでん返しが用意されている。



文庫版も出ているが、このシリーズはカバーの裏に仕掛けがあるので、私はハードカバーのほうがお気に入り。

ただ、「続巷説百物語」「後巷説百物語」と だんだん分厚くなってくるので、本の重みで手が疲れるのが難点(笑)


巷説百物語 (角川文庫)巷説百物語 (角川文庫)
(2003/06)
京極 夏彦

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2012年01月14日

「presents」角田光代×松尾たいこ

Presents
Presents
  • 発売元: 双葉社
  • 価格: ¥ 1,470
  • 発売日: 2005/12
  • 売上ランキング: 188737


文庫化されていますが、持っているのは単行本版です。
普段、かさばるので単行本はほとんど買わないのですが、これはあえて買いました。
とても素敵なつくりです。松尾たいこさんがあとがきで書かれていますが、
私たち読者へのプレゼントだという思いを込めて、表紙は包装紙っぽくされたそうです。
自分へのいいプレゼントになりました。

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2012年01月03日

「日本沈没」小松左京

日本沈没 上 (小学館文庫 こ 11-1)日本沈没 下 (小学館文庫 こ 11-2)

昨年、小松左京さんが亡くなられました。
私は正直、1冊しか読んだことがなかったんだけど、筒井康隆さんや星新一さんとともに、
日本のSFの基盤を作った人だと思います。ご冥福をお祈りします。
小松さんが亡くなったと聞いて、手元にあったこの本を読むことにしました。

正直読むのには覚悟が要りました。昨年のあの震災を思い出さずにはいられないので。
どこかで読んだのですが、この小説が出た頃、「高速道路が地震で落ちるなんてあり得ない」と
批判されたらしいのですが、阪神大震災では阪神高速が落ちているのを私たちは
映像ではっきり見ています。そして昨年、まるでこの小説の出来事であるかのような、
東日本大震災が起こりました・・・。その経緯を思いながら読むと、とても怖い読書でした。
でも、今、読まなければいけないような気がしました。
読んでもやはり怖くて、なかなか感想が書けずにいましたが、年も改まったので書くことにしました。

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2011年10月27日

「レボリューションNo.0」金城一紀

レヴォリューションNo.0
レヴォリューションNo.0
  • 発売元: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 価格: ¥ 1,155
  • 発売日: 2011/03/01
  • 売上ランキング: 32622


高校1年生の春。落ちこぼれ高校に入学した僕(南方)と仲間たち。
学校が急に強化合宿をすると言い始め、1年生全員が施設に集められた。
欠席者は退学と言われて渋々行った先で、熾烈ないじめが始まる・・・。
目的は生徒の退学か?でも負けていられない、僕らは起ち上がった。

「レボリューション?3」や「フライ、ダディ、フライ」などで大好きになった
ゾンビーズたちの創世記の物語。最初の話にしてゾンビーズシリーズの最後、と聞き
残念だなあと思いつつ手にとってみた。
金城さんは最近は脚本業が多くて、もちろん「SP」も全部見たのだけれど、
ゾンビーズのシリーズは本当に好きで思い入れがあるので、楽しみにしていた。

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