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2009年09月20日

「矢上教授の午後」森谷 明子

「矢上教授の午後」森谷 明子
355p祥伝社

夏休みの老朽校舎に出現した死体の謎。密室殺人だ。

謎解きも こんがらがった糸を 解くようなお話だったが…
なんかすっきりしない感じだった。
盛り込みすぎなのかなぁ?なんなんだろう。

2009年09月18日

せんにょのおくりもの

せんにょのおくりもの―ペロー(フランス)のはなし (1977年) (絵本ファンタジア) せんにょのおくりもの―ペロー(フランス)のはなし (1977年) (絵本ファンタジア)
(1977/10)
小出 正吾安久利 徳

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最近は「妖精」と訳されることが多いのか、おとぎ話の中で「仙女」という言葉を見なくなりました。
私が子どもの頃に読んだ外国の童話には、よく登場したんですけど。
「シンデレラ」とか「ピノキオ」とか「いばら姫」とか…。


この「せんにょのおくりもの」はペローの童話。
訳によっては、タイトルが「仙女たち」だったり「宝石姫」だったりします。
私が昔読んだものは絵本ではなく、子ども向けの全集の中の一冊に収録されていた「仙女たち」でした。


某SNSの絵本のコミュニティで、この絵本を探しているかたがいらっしゃって、内容を見ればペローのあのお話だという見当はつくのですが…。
こういった童話はいろんな訳でいろんな出版社から絵本が出ていたりするので、画家の名前か、せめて表紙の絵の特徴など、何か決め手になるものを覚えていないと探すのがとても難しいのです。


幸い、「シンデレラ」や「白雪姫」ほどメジャーなお話でもないので、そのかたが読んだという時期を考慮すれば候補がかなり絞れました。
Amazonには画像がありませんが、ある古本屋さんのサイトで見つけたこの絵本の表紙が、いかにも小さな女の子が惹かれそうな綺麗な絵だったので、「この本では?」とお知らせしたところ「間違いありません!」と、とっても喜んでいただきました。


さて、その内容は

あるところに、お母さんと二人の娘が住んでいました。
定石通り、お母さんは姉のほうばかりを可愛がり、美しくて気立ての良い妹には辛い仕事を押し付けています。

ある日、泉に水を汲みに行った妹は、みすぼらしいおばあさんに出会い、「水が欲しい」と言うおばあさんに、望み通りに水を飲ませてあげました。
すると、そのおばあさんは実は仙女で、優しい娘に「話すたびに言葉と一緒に花や宝石が出てくる」という贈りものをくれるのです。

家に帰った妹の口から、言葉と共に薔薇の花や真珠やダイヤモンドが零れ落ちるのを見たお母さんは、姉娘にも同じ幸運をと、銀の水入れを持たせて泉へ行かせるのですが…。

「水を飲ませてほしい」と言ってきたのがおばあさんではなかったため、断った姉は、「話すたびに口から蛇や蛙が出てくる」という贈りもの(?)をもらってしまいます。

逆恨みしたお母さんの理不尽な仕打ちで家を追い出された妹が、森の中で泣いていると、そこに狩から帰る途中の王子さまが。
美しくて気立てが良い上に、話すたびに口から花や宝石が零れ落ちるという宝物のような娘は、当然王子さまのお妃になりました。


グリム童話にも類話があって、そちらは仙女ではなく、森の中の三人の小人。
妹の口から出てくるのは花や宝石ではなく、金貨です。
王子さまのお妃になってめでたしめでたしではなく、まだ続きがあって、しかもそれがかなり怖いので、絵本にするならやっぱりペローの「仙女の贈りもの」のほうがいいですねぇ…。


安久利 徳さんの描く主人公の娘は、60~70年代のファッション誌のモデルのような美人です。
ちょっと、外国の画家が描いたような感じ。


ところで、この絵本を読んだ後、うちの娘が何と言ったかというと

「…これ、絵で見ると綺麗だけど、口からそんなもんが出てきたら、気持ち悪くない?」

…べつに、唾液まみれで出てくるわけじゃないと思うよ。

「えー。でも、やっぱりやだ。喋るたびに口からザラザラ出てきたら、会話にならないじゃない。蛇や蛙よりマシだけど。」

だから、ゲロじゃないって!
「口から」っていうのは言葉のアヤで、どこかの異空間からぽっと出てくるんだよ、きっと。

「えー。でも…」


…結論として
「やっぱりそんな贈りものはいらん」そうです。

しかし、娘よ。
私が初めてこのお話を読んだ小学生当時、そんな妙にリアルな想像はしなかったぞ…。


追記: 我が子の感想がミもフタもなくて、なんだか申し訳なくなってきました(^^;
実際のところ、このお話は、優しい娘が紡ぎ出す美しい言葉を花や宝石に例えたんだと思います。
思いやりに溢れた美しい言葉は、宝石よりもよっぽど価値がありますから、たとえその口から宝石など出なくとも、優しい娘はちゃんと幸せを掴んだことでしょう。

逆に、意地悪な姉娘の言葉を蛇や蛙に例えたのは…
蛇と蛙に失礼な気がします(^^;

一般的に、人が嫌悪感を抱きそうな、わかりやすいものにしたんでしょうね~
蛇、蛙に加えて、本によっては毛虫や毒虫というパターンもあったような気が…。


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2009年09月18日

利休にたずねよ

久々の更新です…
すっかり読書離れしておりました。
休んでいる間に読んだ本もあるのですがはっきり覚えてないというか…
またそのうち書きます、感想。

で、最近読んだ本がこの「利休にたずねよ」です。
マンガの「へうげもの」が好きで、この間9巻を買ったので最初から読み直してみたんですよ。
そしたら無茶苦茶面白くって!!!
戦国時代の流れってだいたいは把握しているけど、茶の湯方面から見ると楽しさ倍増なんですよ。
で、ちょっと戦国モノが読みたくなりましてこちらを借りてみました。


利休にたずねよ利休にたずねよ
(2008/10/25)
山本 兼一

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千利休が死ぬ前日よりさかのぼって、利休をとりまく人々が利休に語っていくのですが、いかんせん「へうげもの」のキャラが強烈すぎて物足りないんですよ。
織部はもっとひょうげなきゃとか、山上宗二の死は「へうげもの」のほうがよかったとか。
いけませんなー。

緑釉の香合という謎を問いかけらているのですが、利休が若き日に苦い思い出だったんですね。
利休に若い日が…考えれん。

今頭の中戦国ブームなのですが、実家に眠る徳川家康を読もうかどうしようかと思っております。

2009年09月18日

「地団駄は島根で踏め」わぐりたかし

「地団駄は島根で踏め」わぐりたかし
336p光文社

目次
急がば回れ
ごたごた
らちがあかない
ひとりずもう
あこぎ
縁の下の力持ち
つつがなく
あとの祭り
どろぼう
関の山
うやむや
あいずちを打つ
もとのもくあみ
チンタラ
ごり押し
お払い箱
うだつが上がらない
うんともすんとも
火ぶたを切る
のろま
大黒柱・醍醐味
二の舞
地団駄を踏む

ことばが 生まれたといわれている土地に 実際に  おもむいて、探偵気分で 語源の謎を調査・推理する。


興味津々
いや〜〜〜
面白かったわ〜〜

2009年09月17日

「極上のおやつ」松任谷 由実/本上 まなみ/深澤 里奈/藤田 千恵子

「極上のおやつ」松任谷 由実/本上 まなみ/深澤 里奈/藤田 千恵子
148pマガジンハウス

あちこちでみつけた"極上"を、おしゃれな写真とともに。

残念なのは、東京中心だし〜
食べたくっても 食べられないよね。

近くだけは メモ!!

2009年09月17日

「薬屋のタバサ」東 直子

「薬屋のタバサ」東 直子
237p新潮社

つかみどころのない、薬屋・平山タバサと わたしと 町の住人たちの不思議な日々。


タバサって 女性じゃなかったのが 一番最初の驚き。
え〜じゃぁ「わたし」は 女?
そうよ そこから もう物語は 始まってて、惑わされちゃってるわけよね。
最後まで 不思議な世界に まとわりつかれてしまった。

2009年09月15日

「NO.6〔ナンバーシックス〕#8」あさのあつこ

「NO.6〔ナンバーシックス〕#8」あさのあつこ
193p講談社

矯正施設で 紫苑は、ついに沙布との再会する。


あ〜〜もう そろそろ 完結だよね。
はっきり言って、この本は完結してから 読むべきです。
一年に一冊は 酷すぎです。
待つ身になって〜〜 あさのさん!

2009年09月14日

半神

半神 (小学館文庫) 半神 (小学館文庫)
(1996/08)
萩尾 望都

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萩尾望都さんの漫画で、「この人天才だ!」と思った初めての作品は、かの名作「ポーの一族」でも「トーマの心臓」でもなく(←両方とも好きですが)、わずか16ページの「半神」でした。
たった16ページの漫画に、こんな衝撃を受けることがあるなんて!

以下、ネタバレありなので、未読の方はご注意を。


身体の一部が繋がった一卵性双生児のユージーとユーシー。
天使のように美しいけれど、頭が弱く、歩くことも喋ることも満足にできないユーシーは、内臓の機能を姉のユージーに依存しています。
摂取した栄養のほとんどがユーシーに流れ込んでしまうため、ユージーはやせっぽちで肌もカサカサ、髪もろくに生えてきません。
身体の弱いユーシーが熱を出せばユージーのほうに湿疹が出て、治る頃にはユーシーはますます美しく、ユージーの身体は更にボロボロに…。


これは…ツライ。相当ツライ。
ユージーはいつも妹の杖代わりで、世話係で、しかも美しい妹への賞賛の声ばかりを聞かなければならないのですから。


ところが、二人が13歳になった時、これ以上はユージーの内臓が保たないと判断したドクターが、せめてユージーだけでも助けるために、二人を切り離す手術をしようと提案します。
「やっと妹から離れられる」と、危険な手術にも関わらず喜ぶユージー。

手術から一ヶ月後、別室にいる妹を訪ねたユージーが見たのは、かつての自分と同じ、髪が抜けてガリガリに痩せた妹の姿でした。
それはまるで、死んでいくのは自分であるかのような錯覚をユージーにもたらします。


やがて、順調に回復し、普通の高校生活を送れるようになったユージーが、鏡の中に妹の姿を見つけて涙するラストが素晴らしい。


愛よりももっと深く
愛していたよ
おまえを

憎しみもかなわぬほどに
憎んでいたよ
おまえを



かつての自分と同じ姿で、死んでいった妹。
回復した時、かつての妹そのままに、美しくなった自分。

ユージーの言葉を借りるなら、まるで何かのトリックのよう。

あの時死んだのは自分ではないのか?というユージーの錯覚は、実は錯覚などではなく、確かに自分の半身を喪ったのだという確信が、鏡の中の自分に妹の姿を見た時に初めて生まれたんだろうなぁ…。
多分、ユージーは、妹が死んだ時には泣けなかったんだと思います。


萩尾さんの作品には難解なものが多く、「半神」にも何かもっと深いメッセージが隠されているのかもしれませんが、残念ながら私の頭では、それほど穿った見方は無理…。
それでも、このわずか16ページの作品に衝撃を受けたのは確かで、ほんとにスゴイ!と思ったんですよ。
あと、鏡の中のユージーの美貌に見惚れました(笑)


この文庫版には、古いものから比較的新しいものまで、様々なタッチの短編が収録されています。

「半神」「ラーギニー」「スロー・ダウン」「酔夢」「ハーバル・ビューティ」「偽王」「温室」「左ききのイザン」「真夏の夜の惑星」「金曜の夜の集会」

「半神」のほかには、「ラーギニー」「酔夢」「偽王」「金曜の夜の集会」が私のお気に入り。


何度生まれ変わっても、同じ出会いと別れを繰り返す男女を描いた「酔夢」
「時空間の精神的外傷(トラウマ)」という言葉が印象的でした。

精神を病んだ時空間の産物…。
いっそ、少女だけでなく二人の性別を逆にして試してみたら反復運動は避けられるんじゃないの?と思ってしまった(笑)

あ~、そうなるのか…と、妙に納得してしまう切ない結末でした。
いつか遠い未来、ふたりのうちのどちらかが別の方法を試して、この反復運動を終わらせることができればいいなぁ…。


敬愛する満天さんのブログ小人達が笑う部屋で、「残酷な神が支配する」のレビューを読んだら、久々に萩尾望都さんの漫画が読みたくなって、引っ張り出してきました。
「残酷な~」は、どうも私には読破できそうにないんですよね…(^^;
年々、萩尾さんの描く漫画が難解になっていくような気がする…。
いや、私が老化してるだけかもしれないけど(^^;


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2009年09月13日

「絲的メイソウ」絲山秋子

出版社/著者からの内容紹介
迷走、瞑想? 生きることは、ジグザグだ。ああ、人生はなんてジグザグにしか進まない! 「袋小路」からジグザグへ、いつもあちこちに本気で立ち寄り続 けて考えた、そして感じた。絲山秋子、初のエッセイ集。今の時代に鈍感でいることはできない。

こんなに好き嫌いをハッキリ言える人はどのくらい居るのかしら。
自分と意見が合うところも合わないところも、読んでいて気持ちが良いくらいハッキリ書かれています。
思わず声が出てしまうほど笑える、面白い部分もありました。
毒舌なのもここまでくると好感が持てます。
が・・・ここまで書いちゃって大丈夫なのか?と心配にもなりました。

絲的メイソウ
絲的メイソウ
  • 発売元: 講談社
  • 価格: ¥ 1,365
  • 発売日: 2006/07/22
  • 売上ランキング: 123629
  • おすすめ度 4.5

★9/10

2009年09月12日

「サンデーとマガジン」

 講談社が、マガジンの発売をサンデーよりも早めようと印刷所と相談しているというのだ。
「それでは、5月5日から思い切って1か月早めて、4月10日発売にすれば、講談社も追いついて来れないだろう。第1号はもうすぐ完成だし、どこからでもかかって来い、だよ」
 ところが、である。印刷所に出入りするスタッフから驚くべき知らせが届く。
「また、1週間、講談社が印刷の予定を繰り上げました!」

「サンデーとマガジン」大野茂著(光文社新書) ISBN: 9784334035037

1959年、同時創刊した「少年サンデー」と「少年マガジン」。そこから約15年にわたる激闘の歴史。

NHKに所属する著者が創刊50年を期して放送したドキュメンタリーを出発点として、高度成長期のニッポンと、マンガ週刊誌の黎明を描き出す。
いやー、面白かった! 時代を切り開いたライバル誌の抜きつ抜かれつのしのぎ合いが、とにかく熱い。時代はまさに「20世紀少年」の少年期の世界。昭和という社会、あるいは日本がいまや世界に誇るサブカルチャー、はたまたメディアビジネスの方法論をめぐる、貴重な証言が満載だ。「巨人の星」と「オロナミンC」って、こんないきさつだったのか。

しかし行間から伝わってくるのは、そういう歴史の興味深さにとどまらない。著者の語り口も、詰め込まれた当事者たちの声を、時代がよかったとか、マンガがまだ市民権を得ていなかったゆえにゲリラ性があった、といった風に整理しようとは、あえてしていない気がする。つまりは、いつの時代、どんな舞台であっても、やる奴はやるんじゃないか、という空気だ。(2009・9)

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