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2008年10月27日

「目薬αで殺菌します」森博嗣

「目薬αで殺菌します」森博嗣
289p講談社

Gシリーズ7作目。
今回は 目薬に 毒物混入事件。

なんか今そういう異物混入が頻繁なので、ちょっとぞっとするわ。
いろいろ気になるので、次が楽しみ。

シリーズが 完結したらもう一回 じっくり読みたいです。

2008年10月27日

「日本の数学西洋の数学―比較数学史の試み」村田 全

評価:
村田 全
中央公論社
「日本の数学西洋の数学―比較数学史の試み」村田 全
229p 中央公論社
目次
1章 課題と展望
2章 西洋数学の源流
3章 和算の形成とその性格
4章 近世ヨーロッパの数学
5章 比較数学史について

数学の歴史特に円周率を求める歴史の概要から、東西の数学の歴史を紐解く。

ただ、1章2章は、どうも 歴史を紐解くのに、『人』より『数学原論?』が 中心。

3章と5章は 読みやすかった。

2008年10月24日

「 ラジ&ピース」絲山 秋子

評価:
絲山 秋子
講談社
「 ラジ&ピース」絲山 秋子
164p講談社

野枝は 群馬のFMラジオのパーソナリティになった。
なかなかうまく人と付き合えない野枝と 周りの人との交流。

なぜか映像が 浮かぶ。

それも 韓国ドラマっぽい風景。
それは 前橋が、メチャ田舎っぽいこと 書いてあったからそんな 韓国の風景を 思い浮かべちゃったのかな。
最近見る刊行ドラマって風景がやたら田舎でさびしい感じするし、私の子供のころの、貧しかった昔の日本みたいだからかな。
それに 舞台が FM局だし。

カルーク読める本。これで放送の時に 紹介されている曲の 音楽が 思い浮かべたら 言うことないんだけどネ。

2008年10月24日

「FUTON」中島京子

FUTON (講談社文庫 な 70-1)
FUTON (講談社文庫 な 70-1)
  • 発売元: 講談社
  • 価格: ¥ 680
  • 発売日: 2007/04/13
  • 売上ランキング: 207253
  • おすすめ度 4.0


職場の年上の先輩と本談義をしていた時、三島とか太宰とか漱石とか、
古典と呼ばれそうな本の話に及んだ。先輩は「そういえば」と顔をしかめて、
「こないだ「蒲団」を読んだのよねー」と話し始めた。「どんな話ですか?」
「うーん、男の人が好きな女の蒲団に顔を埋めて泣く話。くだらなかったわー」
ふむ、逆に面白そうだと興味持ってしまった私だった。
なんかすごく情けなさそうで、それが滑稽そうではないか。

手元に既に田山花袋の「蒲団」と、中島京子の「FUTON」、どっちも持っていて、
元ネタ「蒲団」を読んでから「FUTON」を読もうと思っていたんだけど、
結局「FUTON」をいきなり読むことにした。
結果から言うと、いきなり読んで問題ない。話は全部わかるし、
更に「蒲団」が読みたいという気持ちが高まるので、こっちが先の方が案外いいかも。

2008年10月23日

「悪人」吉田修一

評価:
吉田 修一
朝日新聞社
「悪人」吉田修一
420p朝日新聞社

携帯の出会い系サイトで 知り合った佳乃を 殺害した裕一。

最初から犯人は わかっている。
二人を 取り巻く人々の心情・生活が 描かれている。

新聞小説だったようで、読んでいて ちょっと もどかしい箇所が 何箇所か あったけど〜。

あっという 間に読んじゃったよ〜〜

2008年10月23日

氷の華(天野節子)

「…前園佐知子さんは、有機リン酸系の農薬の摂取により死亡しました。自宅の冷蔵庫にあったオレンジジュースに混入されたとみられています。」
そのニュースを聞いて私はすっかり怖くなってしまった。冷蔵庫の中のものに毒が入っているかもしれない。可能性はものすごく低いだろうが、でも決してありえないわけではない。そう考えると、冷蔵庫の中にあるものを食べることが出来なくなってしまった。そのせいで、一時拒食症のようになってしまい、ノイローゼ気味になった。
そんな風に考えるようになったのには、夫の浮気がある。夫はまだ隠し通せていると思っているようだが、私はもう確信していた。最近の夫の素振りから、その浮気はかなり本気であり、私の存在を疎ましく感じている様が感じられる。もちろん、気のせいかもしれない。しかしそんなこともあって、もしかしたら夫が毒を仕込むかもしれない、という妄想に発展してしまうのだった。
その広告を見つけたのはそんなタイミングであり、私にとってはすごくタイミングのいい話だった。
友人宅に遊びに行った時のことだ。その友人はケーキを焼くのが趣味で、時々人を集めてお茶会のようなことをする。その集まりに呼ばれたのだ。
友人の旦那は薬品などを開発している会社に勤めていて、その関係もあってか自宅には普通の人が購読しないような雑誌が置かれていた。何気なく開いたその雑誌の広告に、ある程度の毒薬であれば判別可能な試薬が載っていたのだった。その試薬を一滴垂らすだけで、ある程度の種類の毒薬であれば混入しているかどうかは判別可能だという。しかもその試薬自体は口に入れても問題のないもので、食品に入れても問題ないということだった。
そこで私はさっそくそれを取り寄せ、日々食品に垂らすようになった。もちろん、気にしすぎだろう。しばらくして気が済んだら止めればいい。試薬を入れて毒薬の有無を確認すれば食事も普通に摂れるようになってきた。ノイローゼからも回復しつつあるようだし、私はまた前のような穏やかな生活を取り戻すことが出来るようになった。

男は帰宅すると、床の上に倒れている妻の姿を見つけた。
(まああっさりとしたものだな)
男は計画通りにことが進んだことに満足し、警察と救急車を呼んだ。
(これでやっとアイツと一緒になれる。長かったな)
男はテーブルの上にあった小瓶を手に取ると、中身をトイレに捨てた。
(まさか試薬の方に毒が入ってるとはこいつも思わなかっただろうな)

一銃「毒殺」

書いている途中で、『試薬の中に毒を入れたら、試薬がそれに反応して毒が入ってることがバレバレじゃん』とか思ったけど、時間がなかったのでそのままにしました。これぐらいのことは書き始める前に思いつかないとダメですね。

そろそろ内容に入ろうと思います。
専業主婦の恭子はある日一人の女性から電話を受ける。夫の子供を身篭った、夫はあなたとは離婚するつもりだという内容で、夫の不倫相手からのものだった。恭子は頭に血が上り、咄嗟に計画を練って不倫相手を毒殺することに成功する。
しかしその後何日過ぎても、自分が殺した不倫相手が妊娠していたという事実が報道されることはなかった。まさか自分が殺した女性は妊娠していなかったのだろうか。そもそも私が殺した相手は、本当に夫の不倫相手だったのだろうか…。
疑心暗鬼になる恭子だったが、警察からの追及を予想してありとあらゆる手を尽くすと共に、警察から情報を引き出そうと奔走する。
一方で警察は、被害者の不透明な金の流れに着目し捜査を続けていた。しかし刑事の戸田は、現場の不自然さや犯人が取ったかもしれない謎の行動から、捜査本部の方針とは違った形で捜査を続けていた。早い時期に、犯人は恭子ではないかと当たりをつけていた戸田は、恭子を追い詰めるべく執念で捜査を続けるのだが…。
というような話です。
本作はついちょっと前、米倉涼子が主演でドラマ化されたこともあって大きく話題になりましたね。一時期各書店でも大々的に展開されていたはずの本で、かくいう僕ももちろん店頭で大きく並べていましたし、今も平積みで積んでいます。
僕は正直、世間的に売れている本との相性ってあんまりよくないんですよね。これまでも世間的に話題になって売れた作品を結構読んで来ましたけど、そのほとんどが僕には大した作品だとは思えなくて、内容と売上は関係ないのか、あるいは僕の読書傾向が世間と違うのか、まあそんな風に思っていました。
でも本作はかなり面白かったですね。世間的にヒットした作品の中では、珍しく僕にも合う作品でした。
本作は、解説でも書かれているように、全体のプロット的には特に目新しい部分があるわけではないです。犯人視点と刑事視点という二元中継もよくあるし、男女のいざこざが殺人に展開するというのもよくあるし、刑事が足をすり減らすというタイプの警察小説もよくあります。
でも、そういうよくある小説の型を使いながら、非常に読ませる作品を書くんですね。
まず設定が非常に面白いですね。恭子は夫の子供を妊娠したと告げた女性を殺すのだけど、実際彼女は妊娠していなかった。ただ嘘をついただけなのか?あるいは私は騙されたのだろうか?という設定で、これはかなり読者を惹き付けますね。物語のあらゆる状況も、この設定を巧く活かすように整えられていて、この小説の核となる部分がかなり魅力的で面白いなと思いました。
この設定で小説を書く上で非常に巧かったのが、犯人側と警察側両方の視点から物語を描いたことですね。倒叙型という形ですけど、これによって恭子側と警察側でいろんな食い違いが起こるんです。恭子の側からは事件はこういう風に見えているけど、警察の側からはこんな風に見えている。そのズレが、本作の登場人物には初めの内はわからなくて、ただ読者だけがわかるという感じが面白いんですよね。
それにさらに面白い点が、犯人の恭子と刑事の戸田の戦いの構図ですね。恭子というのは非常の頭のいい女性で咄嗟に計画を立てた犯行ではあったけれども、容易には追及できないような形で犯行を遂げます。一見すると、恭子の犯行には穴がないように思えます。完全犯罪に近い、と言っていいでしょう。
しかし、足で捜査するというベテラン刑事である戸田は、そんな完璧に近い恭子の計画を少しずつ打ち砕いていくことになるわけです。この過程は遅々としていて、恭子が犯人であることを知っている読者からすれば多少じれったい感じもしますけど、ただ戸田がそうして執念深く捜査を続けることで、逆に恭子の頭の良さが引き立っていくという構図になっていて、面白いと思いました。
恭子と戸田のバトルは二転三転し、最後までもつれ込んでいきます。結局どっちが勝ったと言えるでしょうか。それは読んだ人それぞれの意見ということで。
後半の展開なんかはなかなかお見事で、まさかこんなことが起こりうるとは、という感じですね。もしかしたら本作全体を通じて、現実にはありえないような描写や展開があるかもしれないけど、まあたとえそういう部分があっても(特にそのまさかの展開の部分は現実感が薄いかもしれませんが)、それでも本作の面白さは衰えないだろうなと思います。
松本清張の作品はほとんど読んだことはありませんが、本作は松本清張のようなミステリだと評されます。恐らく、戸田のような執念深い刑事が出てくるからそんな風に評価されるのだと思いますが、かといって古臭いわけではなく、どんな世代の人でも面白く読める作品だと思います。
ただ一点、僕がどうしても納得できない点があります。
本作では、恭子の犯行の動機について繰り返し語られます。読者からすれば、恭子が受けた電話の内容を知っているわけで、恭子の動機についてはそれなりに理解できますが、恭子以外の人には、浮気相手から電話があったというだけで殺意が芽生えるというのが理解できないわけで、そこが何度も追及されることになります。けど、結局恭子は最後まで適当にはぐらかしてかわしてしまうんですね。
でもこれっておかしくないかな、と僕は思うんです。ちょっとだけネタバレになりますけど(大した内容ではありません)、本作で警察は、恭子の不妊治療に関して一切捜査をしていません。冒頭で恭子は不妊治療をしていたという描写があり、また戸田も捜査の途中で、恭子は不妊だったのではないか、という疑問を抱いています。であれば、恭子が行っていた産婦人科医と特定し何らかの捜査をするのは当然のような気がするんですけど、どうでしょうか?僕は、どうして刑事が誰もその捜査をしないのかが不思議でした。特にあれほど執拗な捜査をしていた戸田が、この点だけ失念したようになっているのは解せないなぁ、と思います。まあでも本作で僕が不満に思う点はそれぐらいで、後は全体的に非常に面白かったと思います。
文章も読みやすいし、テンポもいいです。二転三転する展開は読み応えがあるし、倒叙型のミステリとしての完成度も高いと思います。新人の、しかも60歳を超えてのデビュー作というのがビックリですね。
もう一つビックリといえば、本作は元々自費出版で出されたんですよね。自費出版というのはもちろん、著者自らがお金を出して本を出版することです。僕としては、これぐらいのレベルの作品だったら、どこかの新人賞に出せば受賞できたと思うんですけど、何故かそうはしなかったんですね。
それからその自費出版された本に幻冬舎という出版社が目をつけ単行本として改めて出版し、それからドラマ化に合わせて文庫化したわけです。自費出版から有名になった作家に山田悠介がいますけど、かなり珍しい形でのデビューだと言えるでしょう。
まあそんなわけで、読んでみる価値のある作品だと思います。長いですけど読みやすい作品で、面白いと思います。是非読んでみてください。

天野節子「氷の華」

2008年10月23日

「 探偵!ナイトスクープアホの遺伝子」松本 修

評価:
松本 修
ポプラ社
「 探偵!ナイトスクープアホの遺伝子」松本 修
323pポプラ社

「探偵!ナイトスクープ」の生みの親であるプロデューサーが、88年の 番組当初から 現在までの 若いデェレクター達ちとの攻防?を 書く。


関西の しかも 深夜のローカル番組だった「探偵!ナイトスクープ」。
結構見てたよな〜と 読みながら 再確認。

これは 番組つくりに 懸命な姿の 放送制作マン達ノンフィクションだ。

その一生懸命さが 読んでいて わかる上に 見ている番組だから なお、一気に読めた。

しかも 読みながら 見逃していた部分にも かかわらず 映像が 浮かんで、泣けちゃった。

ああ、面白かった!

それにしても、彼の作った他の番組も 見てたな〜〜
「わいわいサタディー」「ラブアタック」懐かしいワ。

2008年10月22日

「水曜の朝、午前三時」蓮見圭一

この人の本は初めて読みました。
普段私が本を選ぶ時に、評判が良いものや読んだことのある作家のものを選びがちで、たまに表紙買いがある程度ですが、この本は題名買いです。
この題名の、どの部分がどうして気になったのかは分かりませんが(笑)

45歳の若さで逝った翻訳家で詩人の四条直美が、娘のために遺した4巻のテープ。そこに語られていたのは、大阪万博のホステスとして働いていた23歳の直美と、外交官として将来を嘱望される理想の恋人・臼井礼との燃えるような恋物語だった。「もし、あのとき、あの人との人生を選んでいたら…」。失われたものはあまりにも大きい。愛のせつなさと歓びが心にしみるラブストーリー。

他の方の評判が見事に割れているのがなんとなく分かります。
妻の母親の壮絶な人生。
それはとても興味深いものでしたが、設定があまり好きではありませんでした。
当時の世間としては、こういう感じだったのだとは思いますが。

水曜の朝、午前三時 (新潮文庫)
水曜の朝、午前三時 (新潮文庫)
  • 発売元: 新潮社
  • 価格: ¥ 500
  • 発売日: 2005/11
  • 売上ランキング: 180569
  • おすすめ度 3.5

★6/10

2008年10月22日

「有頂天家族」森見登美彦

評価:
森見 登美彦
幻冬舎
「有頂天家族」森見登美彦
357p幻冬舎

下鴨神社 糺ノ森に 狸の一族が 暮らしていた。
下鴨狸四兄弟と敵対する夷川の狸の話。

舞台は 京都。
場所が わかると やっぱり楽しいな。

宮崎駿氏が 映像化したら・・・とついつい 妄想。

2008年10月21日

■ ガーディアン 石持浅海

ガーディアン (カッパ・ノベルス)ガーディアン (カッパ・ノベルス)
石持浅海

光文社 2008-08-21
「勅使河原冴の章」

テッシーこと勅使河原冴には、ガーディアンがついていて、子供のころから彼女を守っていてくれます。彼女の身に危険がせまると盾となって危険を跳ね返し、悪意のある攻撃があればそれを防いで、何割か増しで仕返しをする。そんな存在です。テッシーは、幼いころに亡くなった父親が彼女を守ってくれているのだと信じています。

そんな彼女の能力が、職場の仲間たちに知られるようになった時、事件が起こります。同僚の1人が駅の階段から落ちて亡くなったのです。その現場に居合わせたテッシーは、その時、ガーディアンの力が働いた事に気がつきました。彼の死は、警察によって事故として片づけられましたが、テッシーには納得できません。彼が、ガーディアンによって殺されたのだとしたら、彼はテッシーを殺そうとした事になります。しかし、テッシーには彼に殺されるような理由が思い当たらないのです。彼の死は、本当に事故だったのか、それともガーディアンによって殺されたのか、それとも自殺か。

なかなか面白く読めました。主人公のテッシーが、ガーディアンに守られているという特殊能力はあるものの、ごく普通のいい子すぎないいい子で、親近感の持てるヒロインだったので、読みやすかったです。それに、探偵役となる栗原という人物が、とっても善良で誠実で人間愛にあふれる魅力的な人でねー。ほかの登場人物にも、悪い人っていうのはいなくて、みんないい人。恐い話になりそうなホラー&ミステリーを、ほわーんとした温かい物語に仕上げてくれていました。

まあ、途中で、彼には今自殺する理由が無い!と、その線が完全否定されていたのに、結論はごにょごにょ、という点が、若干納得できませんでしたが…。うん、全体的に、楽しく読めました。

「栗原円の章」

冴と栗原の娘、円の物語。冴の元をさったガーディアンは孫娘にあたる円を守っています。そして、その守り方は、ますます過保護に、ますます過激になっています。中学生になった円は、友人と共に入った郵便局で、銀行強盗の一団に遭遇しました。円は、そしてガーディアンは、どう動くのか?

冴の章では、ガーディアンは結局誰も殺さなかったし、信頼できる男に娘が出会ったらそっと離れていった。一応は、父性愛の物語として温かく終わっていました。でも、円の章は、ガーディアンがついていたことで、たくさんの人が死んでしまう陰惨な物語です。円という主人公も、気味の悪いほど良く出来た子で、好感をもてない。…この物語は…どこをどう楽しんでいいのか…。

栗原円の章を無しにするか、例えば大人になった円の物語か、円の娘の物語か、何かもう1つ物語を追加して、後味よく終わってくれればよかったなあと思います。

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