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2007年02月26日

桂枝雀「らくごDE枝雀」★★☆☆☆

桂枝雀の落語の速記+笑いについての対談。
落語そのものはやっぱり読むより聞いた方が面白い、と思う。

対談の方は、笑いとは「緊張」の「緩和」であるとか、
落語のサゲ(オチ)の四分類とか、それなりに面白いのだが、
分類される元の落語を知らないのでまったくついていけない。

「○○」というネタのサゲは「××」だからこのサゲはこう分類される。
なんて言われてもその落語を聞いたことがない人間に
サゲだけ暴露しちゃうというのはどうなのだろうか?
落語は古典であり普遍であるとか思っちゃっているあたりに現状がちょっと見える気がする。

関係ないけど、笑点の司会だった三遊亭円楽さんが引退宣言。
落語は知らないけど、この番組とこの人たちはちょっと好きだったので残念。
まぁ、潔いのもかっこいいか。

さらに関係ないけど、FC2の記事作成画面が変わった気がする。
タグ入力とかはどこに行ったんだろう?
あ、全部下のほうにあった。

桂 枝雀 / 筑摩書房(1993/10)
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2007年02月22日

「栄光なき凱旋 下 」真保 裕一

「栄光なき凱旋 下 」真保 裕一 656p小学館 ジロー、ヘンリー、マットは それぞれ銃を取り戦争に向かう。 下は ほとんど戦争物。 この手の話を 読むと 作者が 第二次世界大戦の日本の立場(何故戦争に向かわねばならなかったのかという原因など)を ど...

2007年02月22日

中山可穂【弱法師(よろぼし)】

長編小説【ケッヘル】の前に書かれた3つの短編を収録。

【ケッヘル】も、ビアンの恋愛小説ひとすじの作家が新境地をひらいたという点で評価したいけど、本書のほうが、より中山可穂らしい気がする。

性描写を意識的に書かない(著者あとがきには「性描写に飽きた」とある)ことで、いっそう作品の純度が高まったとも思う。



妻への愛と、息子への愛に揺れる男。

愛されているのに応えられない女。愛しているのに報われない男。

愛しているからこそ離れなければならない、そうと分かっているのに離れられない女。



人の心は相反する二つのものに引き裂かれ、その裂け目から涙を流す。読んでいる私の心にもビリビリした痛みが走る。これぞ中山可穂。

ストーリーの詳しい説明は野暮なので省略。このビリビリ感を味わいたければ読むがいい。



妄想キャスティング。

義理の父親に深く愛される少年「朔也(さくや)」に、本郷奏多(ほんごう・かなた)。

本郷奏多


仙台出身の若い役者さん。ドラマ『ヒミツの花園』で漫画家4人兄弟の末っ子を演じています。




弱法師 弱法師
中山 可穂 (2007/02)
文藝春秋

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2007年02月22日

キぐるみ(D)

今日は前書きナシで行きましょう。どうにもつまらない作品で、ちょっと感想を書く気にあまりなれないというか。内容の紹介です。美しくない人は皆着ぐるみを着なくてはいけない町。町全体がテーマパークと化していて、その中で見世物として生活することが普通となった人々。そんな中で生活している伏見は、どうしようもない親戚やらと付き合ったり、友達とあれこれしたりしながら生活をする。というような話。設定が面白いなというのと、森博嗣が帯の推薦文を書いていたので期待していたのだけど、よくわからなかった...

2007年02月22日

喪失と充足

薬指の標本薬指の標本
小川 洋子

新潮社 1997-12
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小川洋子『薬指の標本』読了。
短編が2編。

『薬指の標本』
勤務中に事故で薬指の先を切断した女性。転職したのは標本作成の事務補助。雇い主から、足にぴったりする靴をプレゼントされた。その靴はオーダーメイドしたように足にフィットした。

舞台は日本でなくヨーロッパのような雰囲気。指を喪失した気持ちと、足にぴったりする靴が気持ちを補っているような気がした。思いがけず訪れる出会い。しかし、それは少し切ない。だが、読んでいて心地よくなっていた。


『六角形の小部屋』
プール教室で出会ったミドリさん。彼女はミドリさんが気になり尾行。たどり着いたのは、とある社宅に一室にある語り部屋。

疲れやストレスを感じたとき、色んな解消法がある。ひたすら眠る。美味しいものを食べてたり、飲んだり。スポーツで汗を流す。音楽を聴く、映画を観る、本を読む。家族や恋人、友人に話を聞いてもらうなど。
小部屋は現代のオアシス。
ここで気持ちを叫ぶことで、安らぎを取り戻す。


2篇の短篇集を読んで春樹ワールドに似ていると思った。
春樹作品が好きな方は、是非読んで欲しい。

小川洋子さんがフランスから勲章を授与されました
おめでとうございます。

2007年02月22日

松本清張全集 21 (21)

松本清張全集 21 (21) この商品をレビューしたブログ一覧» 評価: 松本 清張 文藝春秋 ...

2007年02月21日

森博嗣「そして二人だけになった」★★★★☆

巨大なコンクリートの塊アンカレイジの内部「バルブ」で起きる密室連続殺人事件。
中に閉じ込められた盲目の天才科学者勅使河原潤とアシスタント森島由佳。
ただし、どちらも双子・兄弟を使った偽者?
章毎に交互に二人の視点が入れ替わり、一人称で進んでいく物語。
最初はちょっと文章のスタイルに戸惑ったが、コレは面白い。

最終的に二人はバルブを脱出し政治的配慮の下、病院に保護されるのだが…。

ラスト、どんでん返し返し返しの衝撃。
ここまで緻密に積み上げられたミステリィが、瞬時に崩壊する驚き。
仕掛けられた罠に完全に騙された快感。
一度、頭を落ち着かせてから再読の必要有り。



森 博嗣 / 新潮社
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2007年02月21日

「神無き月十番目の夜」飯嶋和一

神無き月十番目の夜発売元: 小学館価格: ¥ 670発売日: 2005/12/06売上ランキング: 149161おすすめ度 posted with Socialtunes at 2007/02/21 聖月さんが人生最高の書とまで言い切ったこの作品、読まねばならぬと 早速購入して置いてたのだけど、SNSの読書会の二月課題...

2007年02月20日

酒見賢一「陋巷に在り3 媚の巻」★★★★☆

とうとう小正卯配下の子蓉が暴れだす。 子蓉の使う「媚術」とはどんなものかよくわからないので ネットで調べてみようと思ったら…(google検索「媚術」) ほとんど全部が陋巷に在り関連のページとか感想文。 これでは意味がありません。 顔回と子蓉、お守り様(顔穆)と子蓉との対決が凄まじい。 コレがきっかけとなりその後、巻を進めるとあんなことになってしまうとは。 今後の展開にますま

2007年02月20日

伊坂幸太郎【フィッシュストーリー】

伊坂幸太郎は仙台を舞台とする小説を多く発表しているが、中には仙台でないものもある。仕方ないけど結構さびしい。

本書は仙台を舞台とする短編4つを収録している。やっぱり伊坂の「仙台もの」は良い。なにせ私は宮城県人である。仙台が出てくるというだけで評価が2割は増す。宮城県にお住まいの皆様はぜひ読みましょう。ぜったい楽しいです。宮城弁で喋るばんつぁんも出でくってば。読んでみらいん。



……失礼しました。つい地元の方言が。「ばんつぁん」とは「おばあちゃん」のことです。とにかく伊坂さんが宮城弁をマスターしつつあることが、私は嬉しい。

それに「地元仙台を本拠地とする球団」なんてのも出てくるよ。「例年は最下位争いに甘んじている地元球団」と書いてあるのは苦笑するしかないけれど。(今年はゴールデンルーキーも入団したことだし、頑張れよ、楽天イーグルス)



作品全体の雰囲気は、伊坂の初期の作品【チルドレン】に戻った感じ。けっこうシリアスな状況なのに、飄々としていて笑いがあって、かなり好きです。込み入ったトリックなんかなくていいもん。私は作品の「空気」を味わいたい。


チルドレン チルドレン
伊坂 幸太郎 (2004/05/21)
講談社

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私は初めて読んだ伊坂作品が【チルドレン】で、そのあとも同じ空気を味わいたくて伊坂作品を追ってきて、そういう作品にはなかなか出会えなくて、でも【チルドレン】とは違うテイストの作品も面白く読んできたけれど。

ようやく出会えたよ。やっぱり私が求める伊坂幸太郎は、これなんだな。



【チルドレン】のころから比べると文章が練れてきた(素人のくせに偉そうな発言。すみません!)気がするし、だいたい【チルドレン】に仙台は出てこないよね?

当分のあいだ、私の「伊坂ベスト」は本書のままで不動です。



フィッシュストーリー フィッシュストーリー
伊坂 幸太郎 (2007/01/30)
新潮社

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