TOP>2008年11月
古代の人びとにとって愛情とは何であったろうか。愛情とは、まずたがいに霊の往来が可能であることであった。それで人びとは自己の霊を相手に与え、また相手の霊をわが身によりそえるという表現をもって愛情を確かめあった。白川静『詩経―中国の古代歌謡』

魂の授受といっても、魂はもと形なきものである。しかし古代の人びとは魂を物によって象徴することができた。わが国では玉が魂と同音であることからも知られるように、珠は魂の象徴であった。白川静『詩経―中国の古代歌謡』
「手ずれ」とか、「使いこみ」とか、「なれ」とか、これがいかに器を美しくしたであろう。作りたての器は、まだ人の愛を受けておらぬ。まだ務めをも果たしておらぬ。それ故その姿はまだ充分に美しくない。
製品のデザインは目標を誤っていることが多い。一定の仕様に添ってモノが構成され作られるが、多くのユーザーは見当違いだと気づく。購入した既製品は、かなり満足に近いところまではいっているかもしれないにしても、ニーズにピッタリくることは少ない。幸いなことに、我々は別々の品物を自由に買って、自分にとってちょうどうまく機能するようにそれらを組み合わせることもできる。自分の部屋は自分のライフスタイルに合っている。自分の持ち物が個性を反映しているのだ。
今日のユニヴァーサル・デザインは、誰でもどこでも使えるものをよしとしますが、誰でもどこでも使えるようなものは、ものと人間の交流を薄くします。使うのが難しいものでも、ほかに何かの価値があるなら人は使いこなします。ガラスは落とすと割れるからこそ、人はていねいにあつかいます。そして、人はものに愛着を感じることになります。自転車は練習しなければ乗れません。しかしそれを達成したときの喜びは大きいものです。そうした経験こそ、人とものとの触れ合いになるのです。
連句の座が神霊の世界に根を張っていることと、芝居もまたそのような性質をもっていることとは、単なる偶然の一致ではない。おそらく、連によって成立しているほとんどのジャンルが、それぞれの神との関係で成り立っているにちがいないのだ。ちなみに、これは個々人の信仰や意識の問題ではなく、文化の枠組の問題である。
NPO法人ハーモニー・アイさんから『ユーザー視点のWebサイトづくり』というDVDが発売されます。今、当ブログのフッターに貼り付けているバナーがまさにそれですね。
NPO法人ハーモニー・アイの理事長の馬塲さんには一度お会いしたことがあり、アクセシビリティ×NPOという橋渡しをする先駆者としてすごいなーといつも感激しています。本物のWebアクセシビリティー・セミナー「知ってる・やってるつもりになっていませんか?」などですね。
仕様や規格も大事なのですが、個人的にはもっとユーザの言動をどのようにデザインプロセスに取り込んでいくのかという点について興味があるところなので、障害を持つユーザのユーザビリティテストなどはものすごく関心がある分野であったりします。
書籍やセミナーではないので、会社として買っておいていろんな人と共有することもできるのかもしれませんし、個人で購入していただいてもよいのかもしれません。とにもかくにも見ておいて損はないと思います。ちなみに、11月30日日曜日までに予約していただいた方には、通常価格7,500円が5,500円になるとのことです。
白川静本人のスゴさは認めるけど、その業績すべてを妄信するのは危険。今から業績再評価が始まるんじゃない?
寄合と呼ばれる村の会議は、全員一致の結論に達するまで何日も話し合ったことが、歴史や民俗学の資料でわかっている。多数決という方法は村にとっては、どうしても全員一致の意見に達することのできないときに取られた「いたしかたない方法」であって、決してほめられる事態ではないのである。
11月19日水曜日、インクルーシブデザインワークショップが無事終了しました。当日の雰囲気はto-Rの西畑さんがリクリのブログで上げてくれています。
また、当日の内容等については参加していただいた皆さんの感想やレポートがリクリのトラックバックに集まっていますので、そちらもご参照ください。後日、その時に使用したスライドなどは公開したいと思っています。
というわけで、今回は運営者としてインクルWSに関わったわけですので、その側からの感想や裏話などを。
こんなところでしょうか。もう少しアクセシビリティについて思うこともあるのですが、それは今後のエントリーで徐々にでも。インクルーシブデザインユニットの皆さん、リードユーザの皆さん、ファシリテーターの皆さん、運営者の皆さん、そして参加者の皆さん、ありがとうございました、お疲れ様でした。

文字のひとつずつを解明するだけでなく、文字がそのような形や音という根拠をもたざるをえなかった古代社会の祈りや恐怖や欲望や期待を解明することと、文字それぞれがことごとく不即不離になっているのです。その連携的な解読の中核に漢字マザーの発見がいくつもあったのです。そこが白川学のすごいところであり、私が1970年の『漢字』に衝撃をうけたところでした。松岡正剛『白川静 漢字の世界観』
にもかかわらず、この数十年の日本に決定していたのは、そのように「白川的であろう」とすることでした。
何もかもをわかりやすくして、何もかもをキャンディにかわいくしていこうとする、その日本の姿勢のほうがむしろ問題なのです。ですから、白川さんの本を読む、あるいはその研究を辿るということは、私たちにほぼ陥没して欠落してしまっているであろう「アジアの根本にひそむ深甚な世界観」にじかにふれるということであって、ということは、そのような白川的世界観を読むには難解な印象などものともせずに、白川さん同様に「東洋学≒日本学」に立ち向かってみるということなのです。松岡正剛『白川静 漢字の世界観』

月刊インタラ塾
第5回「広告営業力 - 風とバラッド/ワイデン+ケネディ編」
開催日:2008年 11月26日(水)
時間:開始 18:30 〜 終了20:00(開場18:00)
場所:Apple Store 銀座 3F
参加料:無料
[メインゲスト]
・戸練 直木
風とバラッド株式会社/アカウントプランナー
kazepro/代表取締役
・松永 有子
Wieden+Kennedy Tokyo
アカウントスーパーバイザー
[ファイブミニッツプレゼンゲスト]
・トミモトリエ(皮肉屋)
・鈴木拓生(株式会社リクルートメディアテクノロジーラボ)
・長澤龍(株式会社ハドソン 宣伝本部宣伝部 マーケティンググループ)
月刊インタラ塾
http://intarajyuku.net/
一般に、インタラクティブな製品が私たちを苛立たせるのは、機能が足りないからではなく、思慮深く振る舞わないからだ。アラン・クーパー『About Face 3 インタラクションデザインの極意』