● 受診状況等証明書に代わる参考資料
障害基礎年金受給のミニ知識(1)で記したとおり、障害年金のことで市区町村役場の国民年金担当課又は最寄りの社会保険事務所に相談にゆくと、まず真っ先に「受診状況等証明書」の用紙を交付されるはずです。
これは、診断書と同様、医師に書いてもらうものです。
医師は、診療録(カルテ)に基づいて証明書を記載します。
この証明書は、裁定請求の際に、初診日や障害認定日を確定するための重要資料として、診断書とともに用いられます。
なお、診断書は、基本的に障害認定日時点のものを用意する必要があります。
もし仮に障害認定日時点の診断書が得られなくても、この受診状況等証明書によって「診療録(カルテ)が存在していること」と「診療した事実が明らかに存在していること」が記載・証明されていれば、とりあえず「現時点の診断書(厳密には、裁定請求日から3か月以内のもの)だけでも用意すればよい」とされています。
さて。
上述した受診状況等証明書は、まだ診療録(カルテ)が医師の手元に残されている、ということを前提として発行されます。
ところが、医師法第24条の定めにより、診療録(カルテ)の保存年限は5年間であり、また、その他診療に関する諸記録の保存年限は2年間(医師法施行規則第20条)です。
そのため、20歳前障害による障害基礎年金を「20歳以降かなり経ってから制定請求する」という場合には、受診状況等証明書を発行できないことがほとんどです。
その場合には、受診状況等証明書に代わる参考資料として、以下のいずれか1つ(原本ではなく、写しでかまいません。但し、原本は必ず持参して下さい。)を「受診状況等証明書が添付できない理由書(申立書)」に添付して裁定請求を行なって下さい。
(注:身体障害者手帳が交付されている場合は、参考資料としての添付が「必須」だと考えて下さい。)
○ 身体障害者手帳
○ 身体障害者手帳作成時の診断書
○ 交通事故証明書
○ 労災の事故証明書
○ 事業所・学校の健康診断の記録
○ インフォームド・コンセントによる医療情報サマリー
(医師からの医療情報提供書。手術前等に提供されます。)
● 受診状況等証明書が添付できない理由書(申立書)
市区町村役場の国民年金担当課又は最寄りの社会保険事務所に用意されています。
基本的に、初診時の医療機関(この医療機関が廃業してしまった等の場合は、現在かかっている医療機関)による証明が必要です。
記載事項の記載は、請求者本人でかまいません。
○ 記載事項
1.傷病名、医療機関名、医療機関の所在地、受診期間(いつからいつまで)
2.受診状況等証明書が添付できない理由
(例)医療機関にカルテ等の診療録が残っていないため、医療機関の廃業のため
3.確認年月日と確認方法(電話照会、直接訪問等)
4.記載内容に相違がないことを申し立てる年月日、住所、氏名、押印(三文判で可)
○ 証明事項
「診療録の保存年限が過ぎて廃棄処分しているので、初診日等の証明ができません。」
1.証明年月日
2.医療機関名
3.医療機関の所在地
4.医師名、押印(医師個人の名前で押印すること)
● 注意すべきこと
上記の理由書(申立書)は、初診日の証明を行なうものではありません。
したがって、裁定請求の面では、正しく初診日が証明できている通常の場合と比較すると、かなり不利になることは否定できません。
場合によっては障害年金不該当になることもありうる、という覚悟も必要です。
なお、病歴・就労状況等申立書と整合性がとれるように十分注意して下さい。


