戦国時代最大の激戦といわれる「川中島の合戦」再現イベントが全国各地で繰り広げられている。自分が知るだけでも、山梨県笛吹市(4月)、山形県米沢市(5月、9月)、新潟県上越市(8月)、新潟県長岡市(9月)など数々。歴史好きが集まるファンイベントかと思っていたが、どうもそうではないらしい。地元の町内会、商工会議所、青年団、企業、学生などの人たちにその地方に生活していく一体感を再認識させ、「お祭り」をともに作り上げていく高揚感を味わうことで、とかく沈みがちな地域経済を活性化するのが狙いだとか。もちろん短期的には、観光客誘致にも役立つことは言うまでもないが、祭りに参加してくなかで培われる連帯感は、地域社会の発展に大きく貢献してくのだと思う。こうしたイベントは、埼玉県寄居町や神奈川県小田原市、静岡県三島市でも自分の町の歴史と絡めたものがあるようで、興味深い。上述の米沢市の場合は、大河ドラマ「天地人」の舞台ともなることから、米沢=上杉家の歴史としてとらえ、
歴代上杉家が義と仁愛を重視したことを、わが町のほこりとして若い世代に受け継がそうとする努力が進んでいる。「戦争」をテーマにした少々、きな臭い「祭り」ではあるが、歴史ファンのイベントから地域社会の活性化を願い、わが町の誇りを語り継ぐ「祭り」へと進化しているようだ。
新潟や米沢の人たちは、戦国武将・上杉謙信が、太平洋側の敵(今川、北条)から塩の供給を止められて苦しんできた武田側の甲斐(山梨県)、信濃(長野県)の人たちに対し、「いくさは弓矢でやるもの。領民を苦しめるものではない」と、日本海側の新潟から、あえて塩を送り続けたエピソードを郷土の誇りとして、伝承し、「義の塩」として、語り続けている。
ーー「敵に塩を送る」という言葉として有名だ。
また上杉2代目の上杉景勝は、本当は3000名余のキリシタンがいたにもかかわらず、江戸幕府から領内のキリシタンを悉く処刑しろ」という命令を無視、「領内には1人のキリシタンもいない」と跳ね除けたという、仁愛の精神も大事にしている。
| このブログのURL
|この記事のURL