天保7年(1836)9月9日−大正9年(1920)10月18日 84歳

婦人運動家。女性参政権運動の先駆者。
通称、「民権ばあさん」。

土佐藩剣道指南役を勤める楠瀬実と結婚するが、1874年に死別。戸主として相続した。

高知県区会議員選挙の投票を区役所に要求するが、戸主でも女性に選挙権はないと拒否されたことを不服として、税金滞納に及ぶが督促を受け、1878年、「納税ノ儀ニ付御指令願ノ事」という伺書を高知県庁へ提出した。

だが、高知県は、この要求の受け入れを拒否したため、喜多は内務省に意見書を提出し、男女の権利に差はないことを主張した。

これが自由民権運動と結びつき、土佐の「民権ばあさん」とよばれ浪曲や講談にもなった。

1880年には高知の上町と小高坂村が全国に先駆けて、女性参政権を正式に認めたが、1884年に政府が区町村会法を改正し、自治体が独自に規則をつくることを規制し、参政権は男性に限定し、女性の政治活動を封じた。

しかし、楠瀬喜多のその政治的、社会的行動は、その後の婦人参政権運動の先駆者的役割を果たしたといえよう。

婦人参政権発祥之地記念碑(高知県高知市上町1・第四小学校前)

楠瀬喜多墓所(高知県高知市筆山町筆山)


女たちの20世紀・100人―姉妹たちよ
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