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ついたての向こうで、Yが同意説明“補助”を行っている。
(ついたてがあるので、Yと患者さんからはやまちゃんの姿は見えない。)
途中で何度か出て行きたくなったが、そこはぐっと堪える。
本当は最低でも二人分は聞こうと思ったが、もう十分だった。
二人目の患者さんが入って来たので、ついたての陰から出て行き患者さんにご挨拶をさせていただく。
Yはぎょっとしたが、あがりながらも同意説明“補助”を始めた。
やまちゃんもフォローしつつ、同意取得に至った。
Yは、
“私一人だったら無理だったと思います。ありがとうございます。”
“ううん、そんな事ないよ。Yの頑張りだよ。やまちゃんがそばにいたから、やり辛かったと思うよ。”
“はい、やり辛かったです。緊張しましたよー。”
あーあ、認めちゃったよ、この人は。
でも、こういうところもYの性格の良さなのだろう。
ところでやまちゃんは、同意撤回・同意取得の9割はCRCの責任だと思っている。
今後もこのblogで随時取り上げていきたいが、今回は“副作用”に絞って説明させていただく。
結論から言ってしまうと、Yは、“副作用”について殆ど話しが出来ていない、していない。
これでは仮に同意取得に至っても、創薬育薬ボランティアさんがお家に帰られて同意説明文書を読み返した時に、こんな事もあんな事(=副作用)もあるなんて・・・と、怖くなり同意撤回になってしまう。
やまちゃん自身は、副作用について1番力を入れて話す。
でも、副作用が理由で同意取得に至らなかったり、まして同意撤回になった事は1度もない。
副作用の説明のポイントをあげると、
●今回の治験薬の副作用の“程度”について。
●既に“お薬”として認められていても、多かれ少なかれ副作用がある事。
●重大な副作用があればその時点で治験は中止になっている事。(=今回、治験は行われていない事)等等。
・・・・・ある程度CRCをしていれば、上記3点など全く目新しい内容ではない。
Yの同意撤回が高いのは、誰よりもY自身が“副作用=マイナスイメージ”を持っているからではないか。
やまちゃんだってCRCのひとりとして、その気持ちはわかる。
でもね。
広告を見て、やる気満々で参加を希望される方は別だが、やはり認可前の“お薬”という事で、患者さんは不安なのだ。そしていつも以上に神経が敏感になっている。
CRCが副作用について“逃げ”の姿勢であったら。
CRCの不安は即、患者さんに伝わる。
説明以前の部分に触れ、Yの顔色が変わった。
“・・・確かに、副作用については話していませんでした。あまり説明し過ぎると、患者さんが不安になって治験に参加しないのではないかと・・・。”
・・・このように言うCRCさんて、Yに限らず少なくない。
GCPは抜きにしても*、それは違うでしょう、と、言いたい。
自信持って説明出来ないような治験薬を、大切な患者様にお勧めするのですか。
自信がなくても仕事だからと、割り切ってお勧めするのですか。
毎日でなくてもいいから、本当にたまにでいいからね、自問自答してみるのも必要だと思うよ。

*同意文書及びその他の説明文書には、少なくとも以下の事項が含まれていなければならない。
・予期される臨床上の利益及び危険性又は不便(被験者にとって予期される利益がない場合には、被験者にその旨を知らせなければならない。)
・患者を被験者にする場合には、当該患者に対する他の治療方法の有無及びその治療方法に関して予測される重要な利益及び危険性
(答申GCP 7-3より抜粋)







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