言うまでも無く、企業の盛衰は、いかに優秀な人材を確保するかにかかっている。
また、企業だけでなく、業界全体としても、一人でも多くの優秀な人材が入ってくることを願っている。
そのためには、どれだけ魅力ある会社なのか、あるいはどれだけ素晴らしい業界かを示していく必要がある。
僕たちの時代では、先輩や教授からの紹介、コネ、情報提供ぐらいしか就職活動(就活)のツールは無かった。
しかし、今ではインターネット上で、自分が興味を持っている会社のホームページを見ることもできるし、ミクシイ等のSNSで情報を交換することもできる。
もちろん、就職専門の情報サイトもある。(
大学3年・修士1年必見!エン・ジャパンの就活サイト。)
そして、最近では「インターンシップ」を行う大学、受け入れる会社も多くなってきた。
インターンシップの場での学生のメリットは、とにかく、実際に会社内部を少しでも垣間見られる、という点が大きい。
モニターやCRCの場合は、直接、現場に出てもらうことは困難だが、それでも受け入れる側のプログラムの工夫しだいで、かなり、現場の雰囲気を味わってもらえる。
実際、今回(先週の水曜日から金曜日までの3日間)、僕(と同僚)が受け持った学生のアンケートからもそれが伺えた。
アンケートの中で、学生たちは、最初は治験の現場を見ることができないことを残念がっていたが、二日目、三日目になると、学生たちの感想は全て「期待以上だった」となった。
新薬開発の意義や治験の流れ、そしてGCPの本質と重要性については、大学の授業ではとても味わえない深さを学ぶことができた、という意見が圧倒的だった。
また、モニターという職業の大変さと存在意義もこちらが期待していた以上に感じてくれた。
さらに、学生たちは一日目の「インターンシップに求めていること」というコーナーで「会社やで働くということ」「社会に出るということ・社会人になるということ」を知りたいという発言が多かったが、それも最終日のアンケートによると、十分に満足してくれたようだ。
まぁ、多少の社交辞令が有ったとしても、僕たちとしては嬉しい限りだ。
また、インターンシップの企業にとってのメリットは、もちろん、自社をより多くの人に、詳しく知ってもらい、そこから、一人でも多くの優秀な人材の確保に繋がることが大きい。
今回うちの会社に来た学生などは、もう、明日からうちで働いてみない?と言いたくなるような優秀な学生が多かった。
これは、インターシップに参加して、CROやモニターの仕事を知りたい!という意識を持った学生が来ているわけなので、当たり前と言えば当たり前なのだが。
ますます、インターンシップの活動が活発化され、いろんな大学、いろんな会社で実施して欲しいものだ。
さて、ここからが本題ですが。
インターンシップを受け入れるかどうか、という選択肢が企業にある。
忙しいから駄目、とか、対応してくれる部署、ひとがいない、とか、どうせ、インターンシップでうちの会社に来たからと言って、そのままうちの会社に就職してくれるかどうか分からない学生に時間をかけても仕方がない、という意見もある。
こういう意見は会社が潰れてもいい、と思っていないと、出てこない考えだ。
企業にとって優秀な人材を確保、育てる以上に大切なことがあるだろうか?
どんなに効率が悪くても、どんなに手間隙がかかったとしても、それでひとりの優秀な人材を確保できるのであれば、その努力なんて微々たるものだ。
また、自分たちで、自分たちの業界、仕事がどれだけ素晴らしいか、どれだけ社会に貢献できるか、などの魅力を語れないようでは、その業界で働いている意味がそもそも無い。(他の業界に転職すべきだろう。)
政府の『イノベーション25』でも我々の業界の『新たな治験の活性化5ヵ年計画』でも最重要課題として「人材の育成」をあげている。
イノベーションを起こすのも人間であり、治験を活性化させるのも人間である。
ひとりでも優秀な人材をこの業界に呼び込めるかどうかが、治験の活性化5ヵ年計画の成否にも関わっている。
そして、何よりも大切なことは、せっかく入ってきた優秀な人材を会社が、組織が、上司が、先輩が潰さないことだ。
(こういうことは意外と多い。)
■架空(仮想)の製薬会社「ホーライ製薬」
■臨床試験、治験を考える「医薬品ができるまで」


