しばらく経ったある日曜日、日本円をペソに両替しようと思い
いつも行っている両替所へ向かったところ休みであった。

その日の夜に日本から客が来る予定だったので、
どうしても両替しておかないと、と思った私はドライバー(社用車の)に
どこでもいいから開いてる両替所へ行ってくれ、と頼んだ。
すると我がドライバーはエルミタへ向かったのだった。

「エルミタ」はマニラ市内の繁華街の町名である。
繁華街(古いが)であるからして旅行者目当ての両替所が軒を連ねている。
しかしこんなに両替所が沢山ある国は他に無いのではなかろうか。
マニラから離れた海外からの旅行者とは関係無いようなところにも両替所は有るのだ。

それはなぜか、
フィリピンは海外への出稼ぎ労働者が非常に多いのだ。
そのため彼らが持ってくる外貨を両替する場所が必要なのである。

さて私はエルミタのその中の一軒に入った。
日本円で3万円を両替しようと思っていた。

当時、市中両替レートは1円に対し0.4ペソであった。
1万円がちょうど4000ペソになるので3万円が12000ペソになる予定だった。

3万円を渡した私は両替所のおばちゃんがペソ札を数えるのを見ていた。
それにしても500ペソ札で数えているなぁ、、、
500ペソだと24枚にもなってしまう、、、22、23、24枚、、OKか。

24枚の500ペソ札を受け取り、確認しようとしたところ
おばちゃんが手を差し出して来た。
再確認と称しておばちゃんの手のひらに1枚ずつのせろと言う。

ここでうっかり従ってしまったのがいけなかった。
おばちゃんの手のひらに確かに24枚移したので、オッケーと言って
戻してもらい財布に入れ、両替所を後にした。

その数時間後、客が来たのでホテルへチェックインし、支払いをしようとしたところ
いやに金が少ないのに気が付いた。
いろいろ差し引くと両替所では12000ペソの半分の6000ペソしか受け取って
いない事になるではないか。

やられた!!
そういえば、おばちゃんの手のひらに1枚づつのせて行く時に
一瞬声をかけられ後ろを振り向いたような記憶がある。
その時に抜かれたのだった。
そしてレシートもカウンターの向こう側に落としていたような、、、、

いまとなってはどうしようもない、行って文句を言ったところでレシートも無い。
私は諦めた・・・・・

数日後、同僚の持っていた「地球の歩き方」を見ていると、なんと
「エルミタでの両替はだまされる可能性有り」と私が遭遇した被害と同じ事例が
載っているではないか。

さらに片を落とした私であった、、、、
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