TOP>2009年11年
明日は丸和モーターランド那須で今年最後のダートトライアルの手伝いです。「丸和カップ」って競技会が開催されるんですよね。最終戦なんだって。
まあ、作戦行動開始は12時間後だからまだ大丈夫なんだけど・・・
今週の木曜日から、頭の隅っこに引っかかっていることで、ず〜とグルグル回ってる。
あ、仕事の話じゃないです。仕事の方は・・・・減速し始めていると思う。11月に入ってから。ちょっとまずい感じ。
え〜と、「引っかかっていること」ってのは・・・
今度の22日に富士スピードウェイでトヨタのフェスティバルが開催されるんだそうです。
9月ぐらいから知っていたんですけどね。別に行く気は無し。
最下層とはいっても、競技車両(N1)をドライブしていると、「自分が乗らないのに競技車両を眺めて、なにがおもしろい?」状態になっちゃうんです。
それも、”フェスティバル”ですからねえ・・・本気の競技じゃないのに2,500円(当日券)を払ってまで観に行かないよ。って思っていたんですけどね。
先日の「トヨタF1撤退」報道を知っちゃうと、「最後ぐらいTOYOTA F1が走るところは、見ておいた方がいいかなあ・・・記憶に刻み込むために」って思い始めちゃったんですよね。急に。
どうしたもんかなあ・・・高速道路を使えば1,000円で行けちゃうんだよね。富士スピードウェイ。う〜ん・・・
たぶん当日の朝6時ぐらいまで悩んでいるような気がする。8時スタートだって言うからね。
え〜と、じゃ、その悩みを振り払うために記事を書きましょう。
今回のお題は、「日光サーキットの耐久レースでタイヤはなにを使った?」というお話。
「去年もタイヤの話を記事にしたじゃん」って?
ああ、まあまあ。今回は、銘柄のお話じゃなくて、「なんで競技用タイヤを使うのか?」っていうもっと根源的なお話。
この日光サーキットの耐久レースでは、エビスサーキットの耐久レースと同様「一般ラジアルタイヤでの参加」も認められています。
昨年は、「なんか珍しいことを書いてあるよなあ。クローズドサーキットの競技で一般市販ラジアルを使っても面白くないだろうに」って思って、普通に(我々にとっては普通に)アドバン A048を使ったんですけどね。
え?ADVANタイヤだったら、A048じゃなくてA050が最新鋭だろうって?
う、う〜ん、ま、そこら辺は「お金がない」のひとくくりって事で。ええ。あんまり突っ込まないで。
今回の日光サーキットの耐久レースでも、何の疑問も持たずにA048の新品を1セット持ち込みました。
現地に到着してみると・・・なんか私達は、「ものすごく異端」な選択をしているようです。だって、全参加車両15台のうち、3台しか競技用タイヤ(通称Sタイヤ)の車両がいない。
なんですかいったい?構造が柔らかいその一般市販ラジアル(たとえハイエンドスポーツモデルであっても)でサーキットを走って、”気分がいい”?
どうも・・・・「3時間の耐久レースだから、Sタイヤじゃ持たない」って思ってるのかなあ。みんな。そんなこと全然ないよ。僕ら、2008年のエビス12時間耐久レースは2セットで走り切っちゃったもん。
いいですか?今回の記事、すごーく大事なことを書いていますからね。
昨年のエビス12時間でもそうでしたけど、「排気量別」クラス分けがされていない競技の場合、どうやったって、Honda-VTECエンジン勢が出てくるに決まってるんです。
現代の”ハコ車”のモータースポーツにおいて(競技種別・プロスポーツかどうかも問わず)、Honda-VTECエンジン搭載車に逆らおうとすることが、どれだけ愚かなことか・・・・我々「休日にちょっとRacing」なおじさん達だって、よく知っています。
まともにやったら絶対に勝てない。昨年のアップダウンが激しいエビスサーキットはもとより、フラットな筑波サーキットでも後ろにVTECエンジン搭載車両が迫ってきたら、「はは〜!私めのちびっこいEP82は、VTEC車両様を邪魔なんかしませんよ。ささっ、どうぞお先に」って感じで、ミラーチェックしながらラインを譲ります。
た・だ・し。
この日光サーキットなら話は別です。なんでかって?
コース長ですよ。コースの長さ。たったの1100mしかない。
「別のコースの長さなんて関係ないだろ?パワーがある方が勝つに決まっているじゃないか」
まあまあ。よ〜く考えてください。コーナーが迫ってきたら・・・ブレーキを踏んで減速をするでしょう。
で、旋回を終了したら、できるだけ速くアクセルを全開にして、また次のコーナーが迫る。
1100mですからね。そんな作業が頻繁に行われるわけです。「いや、だからってなに?パワーがあるやつが勝つに決まってるの。」
まあまあ。加速時に効いてくるのは、パワーじゃなくて、「トルク」のほう。
「だから、どうやったって排気量がでかい方が、トルクだってあるだろ。」うんうん。そうだよ。
じゃ、車重はどう?パワーがあって、排気量も大きなエンジンを搭載するためには、そのボディも自然と大きくなっちゃう。
EP82の方がぜったいに軽い。車体が小さいからね。1600CCから2000CCまでの車に比べると。
話が、「コースの長さが短い」ってところに戻ります。
こんなくねくねしたコース。パワーで並びかけても、抜くのは難儀だよね。「もし、ブレーキング距離が短い車両が相手だったら。」
すごーくすごーくすごーく大事なことを書きます。
私達の車両よりも決勝結果が後ろだったEP82勢のみんな!
「絶対に次回はSタイヤで出場するべきだ」
その小さなスターレットでも、大きな排気量の人たちよりも前でゴールすることができるよ!Sタイヤを使えば。
大事なことは、コーナリングフォースよりも「短い距離でブレーキング作業を終了することができる」ことなんです。競技用タイヤを使えば。
競技中に一番大変な作業、すなわち「ブレーキングしながらのシフトダウン」をゆっくり落ち着いて作業をしても、十分一般ラジアルタイヤ勢よりも手前で作業を終了することができる。
時間に余裕があれば、丁寧に旋回させることもできる。
きれいにタイヤを使えれば、アクセル操作にも余裕が出てきて、結果、燃費も向上するんです。
我々、小さな車両の武器は何か?
「軽くて燃費がいいこと」
じゃ、それを十二分に生かすべきだ。初めっから「あ〜あ、大きな排気量の車両になんて、勝てるわけがないよ。」なんてあきらめる必要は全然ないんです。この日光サーキットの耐久レースなら。
え?「あんた、なんでそんなにこのちっぽけな大会に一生懸命なのよ。しかも自分はドライブしないくせに」って?
いやいや、「やるからには、最大の効果を得たい」んですよ。
だって、みんな同じ時間を過ごして、少なくない出場費用をかけるんでしょ?
じゃ、ベストを尽くしたいね。私は。たぶん、一緒になってドライブしてしまったら、こんなにいろいろなことも、現場では考えていられないんだよ。きっと。
TOYOTA F1撤退しちゃいましたねえ・・・「やっぱりなあ」っていうのが正直な感想。
彼らがF1の世界に来たときから、「いつかいなくなる人たちだろうな」とは思っていたので、昨年末のHonda撤退の時のような衝撃は受けていません。
実際、会社が赤字の状況で、働く人たち(派遣切りという嫌な言葉も含めて)に負担を強いる状況で、”遊び”は続けていられないと思うんです。
事実、Hondaは、F1活動を休止した金額が、まるまる”黒字”という形で残ったんですから。
「大メーカーがF1から撤退する」という点では、HondaもTOYOTAも同じという報道のされ方をしているのだと思うのですが、TOYOTAは「より苦労をした挙げ句に」撤退という苦渋の道を選択したんだと思うんです。
だって、彼らは「既存のチームを買ってTOYOTAのネームをつけることで参入する」という安易な道を選ばなかったんですから。
「自分たちのレーシングチームをF1仕様に格上げして、1から戦っていく」という、少なくとも21世紀に入ってからでは、スーパーアグリF1チーム以外ではチャレンジしていない方法をとり、手探りで活動をしてきたんです。
「有名なデザイナーと戦略家を外部から連れてくれば、手っ取り早く結果を出せる」ことがわかっている現代F1において、その方法をとらずに「トヨタ方式」でなんとかして結果を出そうと、もがいていたと思います。
「生産台数世界一位」を目指す大トヨタ(=国際企業トヨタ)という呪縛の中、ひょっとしたら、“日本人だけの集団”の方が、もっと速く結果を出すことができたかもしれなかったのに・・・
数年前、フジTVの特番の中で出てきたTOYOTA F1の関係者の皆さんは、私が仕事で関わったトヨタ自動車の皆さんそのものだった。「40代・50代のおじさん達がなんであんなにがんばっちゃうんだろう?うちの会社は、”自ら手を出すことは格好悪いことだ。若い連中にやらせておけ。それができないのは、管理職の資格がない”って笑われる状況なのに」本当に頭が下がりました。社員全員の努力の結晶が、あの「生産台数世界一」という結果だったと思うんです。
Hondaと違って、TOYOTA F1チームに夢を見ることはなかったけど、それでも関係した皆さんにお疲れ様と言ってあげたいです。
大きな舞台からは、撤退することになったけど、これから先、日本の各自動車会社には、モータースポーツに関わっていってもらいたいと思っています。
時々思うんですよ。アメリカの自動車産業のことを。
結局、最後の最後に生き残ったのは、フォードだけだった。
F1で悲惨な結末を迎え、それでも会社が大変な状況になっている中、WRCへの参戦は続けたフォード。
「スポーツ」で鍛えることを忘れてしまうと、会社の体力も衰えると思います。どんなにマイナーな競技でもいいので、モータースポーツに関わり続けないと。
特に韓国の自動車会社の品質が向上している状況で、日本の自動車産業はこれから先、さらに厳しい競争にさらされると思います。
さて、切り替えて本題に行きましょう。
今回は、日光サーキット 250ClrcultE☆1においての「ドライバー出走順」をどう考えたか?のお話。
昨年のエビス12時間耐久レースでの経験から、「ドライバー交代の時の時間をいかに短縮するか?」がテーマになっていました。
考えた解決方法は・・・「身長順にすればいいんじゃん?」
シートベルトをのばす作業は、すごく時間がかかるので、「大きい人から小さい人に」順番に乗ってもらうことを考えました。
と・こ・ろ・が。
まともにその順番にすることに抵抗があって、自分の中でウンウン悩んでいたんです。決勝前日まで。
オーナーと決勝前日に話し合った結果は・・・・「少しその思想を曲げて、一番信頼できるベテランに乗ってもらおう。スタートドライバーは。」
エビス12時間耐久の時の記事にも書きましたが、レースで一番緊張する瞬間は、「スタート後、数周」なんです。
隊列が落ち着くまでは、接触の可能性が非常に高い。
そのことは重々承知していたので、昨年のエビス耐久では、オーナーに一番最初にドライブしてもらったんだけど・・・
オーナー・・・うちのメンバーを整列させて「前へならえ!」ってやっちゃうと”一番先頭で腰に手を当ててる子”っていう・・・さて困ったぞ。一番でっかい彼は、確かにこの日光サーキットをドライブしたことはあるみたいなんだけど・・・なにぶんJAFの公認レースに出たことがない。
とぼけて出走させちゃおうか。ローリングスタートだっていうし、そんな大変な事態にはならないだろう。
・・・やめました。オーナーの判断に従って。今もAE86で筑波サーキットのレースで表彰台クラスの彼を指名。まあ、背の順で言えば・・・真ん中?
正しい判断だったと思います。というのも、この日光サーキットの耐久レースって、「250周」の耐久レースなんですよ。
スタートさせた後も、それが「落とし穴」なんだって、気がつかなかった。
スタート前の調査では、「レースの終了までにかかる時間は3時間強」とみていました。
我々の場合、ドライバー4人が一回づつドライブして終了。(ドライバー4回チェンジってことね。)
最後はオーナーに努めてもらうことにしていたので、スタート前には、「ごめん。車両の持ち主なのに、みんなより走行時間が短くなる。」って言ってあったんです。
実際は・・・・落とし穴が少なくとも2つあったんです。
1つめが、「競技の途中でコースアウトした車両のせいで、ローリングラップが入った」こと。
2つめが、「”あの”EG6がミスをしてくれたおかげで周回数がずっと少ない車両がトップに立ってしまった」こと。
2つめの落とし穴は、”EG6がミスをした”というよりも、「ドライバー走行時間のチェック場所」に落とし穴があったと言うべきかもしれません。
規定の中に「ドライバーの一回あたりの最大走行時間は40分まで」という項目があります。
これを破るとどうなるか?実は私、「たいした罰が与えられる訳じゃないんだろう?」ってタカをくくってました。
あの”たった一周でポールポジションを獲得した”EG6の彼らがそれを体現して見せてくれてしまったんです。
彼らは、「40分をオーバーしてドライブした」ことを主催者にチェックされてしまった。
その罰は・・・・すごく重かったんです。「ペナルティ 3分間停止」
当然、彼らはトップを引きずり下ろされてしまった。この競技に慣れているはずの彼らがいったい????
「ドライブ時間のカウントの仕方」が私の想像と違っていたんです。「ドライバーが交代するまでの時間」ではなく、「ドライバーが交代した後、ピットロード出口の計測機器を超えるまで」が「ドライブ時間」なんです。この競技。
ということは、「ドライバー交代に時間がかかってしまうと」ペナルティの対象となり得る。
マイリマシタヨ。現場でこの事態に直面して。安全寄りに「短い時間」でドライバー交代をさせていったところ・・・
ドライバー5人が走行を終わった後も、まだ競技が終わらない。もう一回誰かに走ってもらわないといけない。不覚!なんてこったい!さらに一回余計なドライバー交代の時間が必要になってしまった。
結局、1stドライバーを務めた彼にもう一度ドライブをしてもらうことで乗り切りました。
競技が終わった後、冷静に分析してみると・・・・競技時間は、3時間19分04秒。これ、ギリッギリを狙っていたら、やっぱり「ドライバー4回チェンジ」で済んじゃうはずだったんです。
く〜!ピットロード走行時間を考えると、総合順位をもう1つ上げることができたかも。時間はチャレンジ?